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王都キティルハルム駅・・・
休みは二日。
すぐに帰るしかないのだ。
そこで私は、ミリアムとナキの案内で、何とかできそうなリケの神殿にいくこととなったが・・・
ちなみに私は、トレンチコートを着て、ベレー帽という「謎の作家」という風体だ。
SHIN猫の姿なので、しまらない。
改札の前に立ったナキは、なぜかキセルを取り出した。
そして・・・
ピッ!
通過した!
「これがホントのキセル乗車にゃ!」
「よくこんなくだらねえことに、技術使うな!」
私は、ツッコンんだ!
「にゃーははは!
ファクトリアに手伝ってもらって、キセルの表面を定期券・電子マネーにしたにゃ!
もちろん、現金のチャージも可にゃ!」
こいつのアホさ加減は、前から知っていたが、ここまでやるとは!
しかも、「猫の姿」だから、コミカルに見えてしまう。
「意外にもコイツ・・・
簡単な電子工作や、プログラムは得意なんです・・・」
私に「キティルハルム王国要人・交通系電子マネー」と書かれた、チケットを渡しながら言うミリアム。
「さっさと、乗るにゃ!」
先に乗ったナキがうるさい。
「うっさい!」
ミリアムが、金属バットを取り出しながら、ナキに続いて乗る。
「しゃあないか・・・」
私は、二人に続く。
キティルハルムのリニアモーターカー・・・
乗り込むと、なぜかジュースと菓子類の自販機があった。
何事もなかったかのように、ミリアムとリケが「身分証」(定期乗車券と財布を兼ねる。)で、自販機を使っている。
ミリアムは、「異次元空間」という缶と、チョコレート菓子・ウドの大木を買っている。
リケは、「すっから缶」とチョコレート菓子・世界樹の枝を買っていた。
「途中までお腹が減るにゃ。」
私も、「あ缶」とチーズ兵器と書かれた、チーズケーキを買う。
すると、ナキが舐めるような目で私を見た。
「お目が高いにゃ。
これは、ケフィ・ネル・ミケランジェロプロデュースの品にゃ。」
かくて、私は二匹の猫とともに、猫神の「門前町」に行くことになった。