公爵家の現状、そして依頼
遅れました。すいません。
――――――――――ドタドタドタドタドタドタドタドタ!!!!!!!!!!!!!
ん?
「え?何、この音?」
めっちゃ騒がしいんですけど?
―――ドゴーーーーーン!!
扉がーーーー!?
壊しやがったよ、こいつら。
そいつらは、騎士と言って良いだろう。ちゃんとした鎧を着ている。
だけどさ、公共の物を壊しちゃダメだろう。
「騎士の皆さん方、何の用です?返答によってはあなた方をぶっ飛ばして差し上げますので、ご了承くださいね」
丁寧な対応は大事だ。第一印象は良い方が良い。
「いや、言ってる内容のせいで第一印象最悪だよ、コウヤ・・・」
ルーティアがなんか言ってるけど、知らん。
「というかあなた達・・・普通に扉を開けれないの?」
ん、知り合いなのかな?
「おお、ルーティア様。探しましたぞ、我々が来たからこの者達の好きにはさせませんぞ!」
一番立派な鎧を着たおっさんがそう言ってきた。
いや、俺達仲間なんですけど?
「ドロイド、貴方は相変わらずせっかちね。彼らは私の仲間よ、というか私の命の恩人よ」
「なんと!これは大変なご無礼を!!」
凄まじいスピードの土下座をした騎士のおっさんもといドロイドさん。この世界にも土下座文化あるんだ。
「いえいえ、ただ人として当たり前の事をしただけですよ。ですから、頭を上げてください」
俺がそう言うと、ドロイドさんが頭を上げてくれた。
「貴方方の名前は?」
「俺はコウヤ ミヤマだ。一応B級冒険者だ」
なにもしてないのにね。
「我はザルバ。王を守る騎士だ」
他の人に王っていうのはやめて欲しかった。
「ラトアだよー。よろしくね!!」
「カリアです。以後お見知りおきを」
それぞれ自己紹介をする。
「では儂も。儂の名前はドロイド・ガルゾフである。公爵家の守護騎士団の団長である」
そして、握手。握手は大事って近所の姉さんが言っていた。
「ところで、何で扉を粉砕してきたんですか?」
「おお、そうでした。閣下が迎えに行けとおっしゃったので」
へー、閣下って言うとルーティアのお父さんか。
扉を粉砕した件は後程聞くとして今はこっちのお話。
でもなールーティアはたぶん・・・
「私はあの家には帰らないわ。私は、彼らと一緒に冒険者として生きていくつもりよ」
やっぱり。
「では、ルーティア様。貴方様を冒険者とした上でお願いします。実は閣下が命を狙われているのです」
ほうほう、公爵を暗殺すると・・・え?
「公爵閣下を暗殺しようとする連中がいるんですか?」
まさか、公爵様暗殺を企てる奴がいるとは。怖いもの知らずな奴がいるものだ。
「そんな命知らずな奴、あなた達が倒せば良いじゃない」
おいおい、ルーティアさん。自分の父親の命が狙われているのにその余裕は何だ?
「いえ、賊は大量のゴーレムを使役しているのです。とても倒せる物ではありません」
え、ゴーレム?楽勝じゃね、それ?
なんせ、俺のスキルにとっておきの奴があるんだから。
強いならなお良い。
弱くても、まあなんとかなるか。
「儂からもお願いしたい。我々では手に終えない。だから、協力してくれんか!!」
そう、頭を下げる姿からは大切な人を守ろうとする意志が感じられた。
俺と同じ、守りたい人がいる。なら・・・
「分かりました。その願い、叶えましょう」
「コウヤ!?」
ルーティアが嬉しいような、怒っているような顔をしている。
家族を助けたいと思う反面、痛い思いをすれば良いと思う気持ちがあるんだろう。
「ただし条件がある」
「・・・良いだろう。なるべく叶えられる物にしてくれ」
「何、そんな難しい事じゃない。まず、倒したゴーレムは全部俺達の物にする事。次に、俺達がやったという事を内密にしてくれ。この2つだ」
ゴーレムが手に入れば、一気に戦略が増える。
そして、俺達は色々な意味で異常だから、なるべく目立ちたくない。
「分かった。閣下には儂から言っておこう。協力、感謝する!」
では早速、移動だ!!
その後、一旦ドロイドさんとは別行動になった。
冒険者ギルドに依頼として申請するためだ。
「ねぇ、コウヤ。どうしてこの依頼を受けたの?」
ルーティアが理由が分からないのか、聞いてきた。
「今後、色々な貴族や組織、国に勧誘されるだろう」
俺達は世界中でも、おそらくトップクラスの実力者だろう。いくら隠そうとしても、いずれバレる。
「だったら、少しでも後ろ楯は欲しい。公爵家はその点ピッタリだ」
なんせ、王族だしね。
「そう・・だよね・・・」
なんか若干ショックを受けてる?
なんでや?
「まあ、それは建前だけどさ」
それもあるけど、本当の理由はこれじゃない。
「え?」
「だってさ、仲間の身内だぞ。助けるのは当たり前だろ?」
て言うか、助けないって人としてどうなんだ?
「ふふっ、そうよね。あなたってそういう人だったね」
ん、何の事だ?
ルーティアに詳しく問い詰めようとした時・・・
「お待たせしました!依頼を申請して来ましたぞ!」
あ、ドロイドさんが帰ってきた。
仕方ない、また今度問い詰めるか。
「じゃあ、行くか」
もちろん皆の返事は・・・
「「「「「おおーーーー!!」」」」」
では、ミッションスタート。。
ぼちぼち、最近更新していなかった作品の更新を再開しようと思います




