街散策、冒険者ギルド
短いです
街だ、街だ、街だーーーー!!
変なテンションなのは許してくれ。なんせこの世界初の街だ、テンションが高いのは仕方ないだろ。
「なあ、この街は魔道具売ってるか?」
「当たり前でしょ。ここは冒険者の街なんだからそれくらいあるわ」
だよな、なければ逆におかしい。
という訳で、メイズリアで一番大きい魔道具屋に来たんだが・・・
「・・・ええと、何これ?」
「魔道具よ、コウヤのを見ると全然効果は弱いけど」
これは想定外だ。
例えば、火を生み出す魔道具。ライター並みの火しか出せないのに、5000ルイもする。(ルイはこの世界の共通単位で1ルイ=1円の感じ)
「まあ、ここにいても何もないわ。行きましょう」
「ああ、そうだな」
そんな風に街を散策しながら冒険者ギルドに向かっていると・・・
「ん、あれは・・・?」
「奴隷ね、でもおかしいわ・・・」
やっぱり奴隷か、でも何でおかしいんだ?
「なあ、何がおかしいんだ?」
「この街を含め、コリスタ王国は奴隷を禁止してるの。どこかの国がここを経由してるのかしら?」
ふーん、奴隷か・・・。深雪はこういうのは好きじゃないからな、何か考えているはずだ。
「あ、見えて来たよ。冒険者ギルド!!」
おお、あれが冒険者ギルドか。大きいな、2階建てでどこかの要塞みたいな印象だ。
「じゃあ、行きましょう?」
「ああ」
そして、俺達は冒険者ギルドに向かった。
扉を開けると中は、酒場や食堂、受付があった。ラノベと同じ感じだな。
「冒険者ギルドメイズリア支部へようこそ。ご用件は何ですか?」
対応してくれたのは、眼鏡が似合う美人なお姉さんだ。
「ギルドカードを作りたいのですが」
「ああ、ではこちらへどうぞ」
とついていった先には、水晶玉みたいなのがあった。
「こちらは、魔力の量や質を見る魔道具です。量が多いほど激しく発光し、質が良いほど透き通って見えます。こちらに手を置いてください」
ほう、なるほど。ではとりあえず・・・
「じゃあ、早速」
と言いながら、手を近づけたら・・・
―――ビシッ!!
「えっ?」
なんと、近づけただけで割れたではありませんか!何で!?
「あの~、もしかしてまずいですか?」
「・・・・・・・ダンジョンマスター?」
えっ?何でばれた?
「まさか、ダンジョンマスターが来るとは。しかし、精霊は騒いでいませんし魔力の質が非常に良いし、何よりダンジョンマスターがここに冒険者登録しに来る理由がありません。よって、敵ではありません」
あ、なんとか見逃してくれたよ。
「ですが、貴方が一体何者で、何のためにここに来たのかはギルドマスターの部屋で話していただきます」
マジか・・・。




