悪視点
では皆様、続きを語って行きたいと思います。
そういえばこの「語り部草子」に出てきたお話で、まあ、訴えと言いましょうか、そのようなものがあるお話はいくつかあります。
例えば第六語の「心の壁」や第五語の「嘘吐き」も少々入ってますね。
訴えのあるものは少なからず、「作者が思っていること」だったりします。
今回の「正義」もその一つ。
さて、どんな訴えでしょうか?
では、どうぞ。
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私は悪と呼ばれている。
しかしそんなものは他人がつけた肩書きに過ぎない。
私の行動が悪かどうかは私が決めることだ。
周りと考えが違うことを恐れることは無い。
自分自身を信じなければ、何もできないからだ。
私は、この腐った世界をどうにかしたいのだ。
表面上は平穏に見えるが、その内側全てとは言わないが、まるで歯を蝕む虫歯のように負のエネルギーのようなもので犯されている。
それに気付かず、皆からは正義と呼ばれるやつは、この世界は平和だからそれを壊すなとのたまう。
こんな世界のどこが平和なのだ。
一部のずる賢い者達は、バレないように、富を貪っている。
それ以外の者達は、奴らの貪りに気付かぬまま奴らに貢いでしまっている。
それのどこが平和なのか。
平和とは、皆が平等で、虐げられたり、誰か一人が不満を抱えたりしない世界ではないのか?
皆が皆、平等に我慢をして、平等に暮らす。
それこそが平和というものだろう。
私はそれを信じている。
だからこそ、この世界を一度根本から直してやりたい。
そろそろ時間だ。
今日はやつが邪魔をしなければいいが。
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どうでしたか?
悪の考えもまた、一理あるような気がしますよね。
さて、最後はその顛末を横から見ていた傍観者の目線。
彼もまた、別の考えを持っているのでしょうね。
それでは次の語り部まで、
Au revoir。