孤独にて誰もが迷い 現実は少し残酷
千秋寺の聖域とされている山の頂上付近に奥ノ院と呼ばれるお堂がある。
早朝そこまで行ってお堂の横にある小さな洞窟から湧き出る水を汲んで下山しながら、道中にある仏さまやお地蔵さまたちの周囲を掃除したりお水を上げたりするのが私に与えられたお仕事。
腰を屈めなきゃ入れない洞窟の中は天井が高く、時々上からぽたりと水滴が首筋や頭の上に落ちてきてびっくりする。
外が薄暗いから中は真っ暗かと思いきや、壁と天井に生えている苔が薄らと光っていてちょっと幻想的にライトアップされている感じだ。
濡れた石に足を取られて転ばないように気をつけながら水辺へと近づくと、滾々と湧き出る清水の甘い香りがふわりと漂う。
覗き込めば握り拳大の石で囲われた底の方に龍が掘られた丸い石板がはめ込まれていて、青白く輝いていた。
いつもながら不思議だと思う。
おじいちゃんの家ではいつも科学では説明できないようなことがたびたび起きていたので、幽霊とか妖怪とか神さま仏さまとか全く信じていなかったわけではないけど。
実際にそのものを見たことがなかったというか、興味を持ってなかったので神社やお寺とか心霊スポットとかに近づいたことが無かったから。
手の届かない遠い世界のこと。
自分には縁のないことだってどこかで思ってた。
テレビとかでよく見るような神秘の場所とか前人未到の絶景とかに似ているけど全く違う。
本当は人が踏み入れてはいけない場所なのだ。
ここが穢れては大変なことになる。
そんな風に理性ではなく本能が切々と訴えてくる場所はきっとそう多くはないはず。
「……今日もよろしくお願いします」
両手を合わせて拝んでから二リットルの空のペットボトルを取り出してゆっくりと水の中に沈ませる。
まるで氷水のような冷たさにあっという間に手が赤くなるけど心を無にして作業に没頭するしかない。
水面を揺らし囲っている縁石を超えて洞窟の床を隅々まで濡らすほど豊かな清水は、水を汲んでいる私の足元に静かに流れスニーカーの足先はすっかり色を変えてしまっている。
これもいつも通り。
でもこれから冬になって寒さが厳しくなったら手も足もあかぎれやしもやけに悩まされるようになるんだろうな――なんて考えたことが伝わったのか。
波打っていたはずの表面がぴたりと動きを止めて、半分ほど溜まったペットボトルがなにかに押し上げられるようにして外へと出る。
その後はいくら力を入れて沈めようとしてもぴくりとも動かなくなった。
まずい。
こりゃ完全に機嫌を損ねちゃったなぁ。
一度だけ見せてもらったんだけど、千秋寺奥ノ院に祀られているのはなんとも美しいお顔立ちの仏さまで、優雅に佇むお体に猛々しくも品のある龍を纏わせた女性のお姿をしていた。
宗春さん曰く龍の化身であるとされ、一般的に知られている仏さまとはちょっと違うらしい。
このお寺にだけ祀られている特殊な仏さまなのだとか。
大層お力も強く有難い仏さまなんだけど寂しがり屋で嫉妬深いからお仕えするときは気を付けてねと真希子さんにも言われていたというのに。
「また?」
「…………はい」
「一体いつになったらひとりでできるようになるんだか」
呆れたような声に小さくなりながら私は両手を合わせて「申し訳ありませんでした」と謝罪してすごすごと退散してきた。
「そんなに難しことでもないと思うけど、しょうがいないな」
代わりに中へと入って行く宗春さんを見送りながら長いため息を吐く。
そんなこと言われても一般人でしかない私にとって無心になることはたった一瞬だけとはいえ難しい。
深刻な悩みから些細なことまで常に頭はいっぱいなのだから。
ああこういうのを煩悩って言うんだろうなぁ。
とほほ。
でもよくよく考えたら寂しがり屋で嫉妬深いってすごく人間味がある仏さまだ。
清廉潔白な仏さまが多い中、なんとも不思議で可愛らしいというか。
親しみやすいというか。
あ!こんなこと考えてたら「不敬であるぞ!」ってまた怒らせちゃうのかもしれない。
「……いやになるなぁ」
自覚が無いままポロポロと零れる感情は、私が鈍いから余計に周りを傷つけたり誤解を生んだりするのかもしれない。
頭の中には昨日の青ざめた顔の亜紗美さんがぐるぐる回って申し訳ない気持ちが更に加速していく。
「たいして詰まっても無い頭でまた碌でもないことを考えてるんだとしたら、僕が一思いに悩みの無い世界に送ってあげてもいいけど」
「ひぃっ!結構です!」
気配もなく背後に立ち、宗春さんがまた恐ろしいことを言ってくる。
ここで「じゃあお願いします」とか迂闊に頷いたら、嬉々として宗春さんにあの世へと送り出されることは間違いない。
全力で拒否するとにこりと微笑んで「いつでも言ってくれれば協力するから」と軽く肩を叩かれて飛び上がる。
「まあ冗談はおいといて。昨日商店街の狐から連絡が来たけど、どういった関係?」
「え?どういったって……銀次さんとはその前の日に合コンで知り合って、真希子さんのおつかいでおいなりさんを買いに行った時に偶然再会して、コン汰さんとはお店で初めてお会いしただけですが」
土曜日のお昼においなりさん食べましたよね?と確認すると宗春さんは顎に手を添えて首を捻りながら「どうだったかな」とどうでもよさそうに呟いた。
「信じられない。あんなに美味しいおいなりさん私初めて食べたんですけど、食べ慣れてる人ってそんなもんなんですか?」
私だったらあんなに衝撃的な出会いをしたおいなりさんなら、何度食べても感動して忘れられないと思うのに。
宗春さんは料理上手な真希子さんのご飯をずっと食べてきているから当たり前なのかもしれないけど。
「幸せだね、紬は。食べ物ひとつで喜べるなんて」
「うう、どうせ色気より食い気です」
「で。合コンで狐に引っかけられた?」
「いやいや、引っかけられてません。ちょっと酔っぱらって介抱してはもらいましたけど」
「酔っぱらって介抱?紬は本当におバカさんだね」
銀次さんの名誉のためにもそういう事実はないと力説したら、眉を片方だけ上げてへえっと薄ら寒い笑みを宗春さんが浮かべた。
「霊力の高い人間ほど妖の格好の獲物として好まれるっていうのに。紬が無残に食べられる日もそう遠くないかもしれないね」
「え、ちょっと待って。私その霊力っていうの高いんですか?」
なんのことやら分からずに尋ねると宗春さんはちょっと真顔になって両手に持っていたペットボトルを置いて腕を組む。
「紬のおじいさんが“昔から見えないものに好かれてた”って言ってたのはそういうことだったんだけど、そんなことすら理解できないなら病院に行って脳の機能を調べてもらった方がいいと思うよ。
ちなみに眼鏡かけてから見えるようになったあの汚い小さいの。あれずっと前から紬に付き纏ってるやつだからね」
「いや、ちょっと!小人さんたちは汚くないしっ!」
「気にする所そこ?」
まあ確かに病院に行けとまで言われるほど理解力を疑われバカにされていることとか、おじいちゃんがそんなに大事なことを伝えてくれようとしていたことに気づいてなかったとか――まあ、あるけど。
いくら宗春さんでも小人さんを悪くいわれるのは我慢できない。
でも彼は見当違いの私の不満を無かったことにして薄い唇をゆっくりと開く。
「元々その気があったから兄さんは止めとけって言ってたんだけどね。それを聞き入れずに眼鏡をかけることを選んだのも紬だし、妖とも仲良くしたいって言い出したのも紬だ。
だから今更知らなかった、そんなつもりじゃなかったって言っても既に遅い」
そんなに強い口調でもないのに何故か宗春さんの言葉は私の甘い考えを厳しく叱り飛ばすかのようだった。
「近くに霊力が高い人間がいるとそれに感応して周りの人間も個人差はあるけど高くなる。初めは気配を感じるくらいだったものが黒い影が見えるようになり、声が聞こえるようになって――やがてはっきりと存在を認識できるようになる」
宗春さんの説明を聞いて考えるに霊力とは多分霊感と同じなんだと思う。
第六感とかいわれている不思議なものを感じ取る力とか、勘が鋭いとかそういうものだっていう知識はあるけど。
強い人の近くにいるだけでその力が強くなるなんて初めて聞いた!
でも私の周りに幽霊が見えるとかそういう人はおじいちゃんだけだったし、気配や不思議な物音だっておじいちゃんの家にいる時しか感じたこと無かったから普通の人と同じくらいだと思ってたのに。
修行を積んだ宗春さんや宗明さんの力がどれほどのものか想像できないけど、普通の霊感が強いという人とは比べ物にはならないほどの力を持っているはずで。
そんな人たちと毎日顔を合わせていれば嫌でも霊力は上がる――?
「じゃあ……私、どんどん強くなって……?」
「まあね。能力の高い人間と一緒にいるよりもここみたいな聖域や力の漲っている場所にいる方がよっぽど影響は強く出るからね」
眼鏡をかけることで妖に目をつけられるようになるだけでなく、千秋寺に通うことで霊力が高くなってもっと危険が増すなんて。
どうしたらいいんだろう。
できることは宗明さんのお札とお守りをしっかりと持ち歩くことくらいしかできないけど。
それでどれだけ危険を避けられるのか全く分からない。
「随分と仲が良さそうだったけど、紬はあの狐と恋の真似事でもするつもり?」
「そんな――」
どうしてそんなことを聞かれているのか分からないけど、また性質の悪い宗春さんの冗談に違いない。
笑い飛ばそうとした私を表情を消した宗春さんがじっと見つめてくるから思わず途中で止まってしまう。
いけない。
これでは昨日亜紗美さんに誤解された時と同じになってしまう。
宗春さんがいうように私はきっと頭の働きがみんなより鈍いんだ。
それでも一生懸命にフリーズしている脳にアクセスして遅くてもいいから動かさないと。
「わた、私は、コン汰さんと亜紗美さんが思いあっているのにどうしてお付き合いできないのか分からなくて」
どうしてもそれが知りたかった。
人と妖の恋が上手くいかない理由があるのなら教えてもらいたい。
「宗春さんは私の先生でしょ?」
お願いするとまるで風を追いかけて耳を澄ませているかのような仕草で目を閉じた宗春さんはしばらくそのまま動かなくなる。
なにかを考えているのか、それともなにも考えていないのか。
感情を消してじっとしていると整った顔立ちのせいか作り物めいて見える。
聖域の最深部である奥ノ院という濃厚な力が香る非日常の景色の中にいるから余計に宗春さんが人ではない者に感じられて。
「あの、……宗春さん?」
「…………うん」
生返事だったけど宗春さんからの反応があったのでほっとしながらもう一度名前を呼んだ。
二度目でやっと煩そうに眉を寄せてからゆっくりと瞼を開けてくれる。
「僕にはそういう感情は理解できないけど。そもそもどうして紬は人と妖を一緒にさせたいの?」
「だって人も妖も関係なくないですか?」
「関係ないってなにが?」
心底分かってないのは宗春さんの不機嫌そうな顔を見れば分かる。
「だって顔を合わせて挨拶をして、ご近所付き合いや友達付き合いをしてたら自然と惹かれあうものでしょ?」
私はまだ体験してないけど、一般的に耳にする恋の始まりはドラマや映画のように劇的なものより穏やかなものが多いからきっと間違ってないと思う。
でも宗春さんは更に眉間に皺を刻んで難しい顔だ。
しどろもどろになりながらも続けようとしたのに
「好きになる気持ちは人も妖も同じ――」
「本当にそう思う?」
なんて意地悪く確認してくる。
そう言われてしまえばなにも分からなくなってきゅっと唇を噛みしめた。
コン汰さんの亜紗美さんを見る切ない視線も、些細なことでも疑心暗鬼になっちゃうほどコン汰さんのことが気になる亜紗美さんの思いも間違いなく恋なんだと思うのに。
私には経験が無くて断言できるだけの自信はない。
「前に妖と人とは違うって教えておいたと思うけど紬の残念な頭では覚えていられなかったんだろうね。おじいさんもがっかりするだろうな」
確かにおじいちゃんと再会した時に妖と人は根本的な部分が全く違う、生まれ方もその性質も同じではないと言っていたことを思い出す。
「人と妖が付き合うって僕の感覚で言うと哺乳類と虫が結ばれるってくらいに有り得ないことなんだけど、お気楽な紬には鼠と虎が奇跡的な出会いをしてハッピーエンドを迎えるくらいな感じなんだろうね」
まるで言葉は伝わっているのに本当の意味では理解できないような不快感。
「どう説明したら紬が理解できるのか悩む所だけど……まあざっくり言って妖の生殖能力はとても低い。種族が違えば子どもはできない。えっと例えば、河童と天狗がいくら互いを求めあったとしても不可能なわけ」
「……あの、すみません。どうして例えに出された妖が……いえ、なんでもありません」
緑色でひょろりとした河童とマッチョな天狗が仲良くきゃっきゃうふふしているところを想像したけど、私の想像力が貧困なせいでモザイクたっぷりの気持ち悪いものになってしまったので宗春さんへの追及も断念することにした。
あ、そうか。
河童には女の人もいるだろうからそっちで――いや、やめようね。
うん。
「そもそも種を残そうって考えるのは雌雄がいる個体ぐらいで、子孫を残すって感覚が備わってない妖がほとんどかな。性別自体あってないようなものも多いしね」
「あの、でもそれじゃ雌雄がいない妖はどんどんいなくなっちゃうんじゃ?」
「妖には明確な寿命が無い。退治されたり、妖同士で戦って死んだりしない限りは普通の病気にもかからないし悪さしないでひっそりと生きていれば永遠に生きていられる」
永遠を生きる妖。
それって羨ましいことでもなんでもない。
だって一緒にいてくれる誰かがいなかったらずっと孤独だってことだから。
雌雄がある妖は共に歩んでくれる相手を見つけることはできるだろうけど。
それ以外の妖は宗明さんみたいな人たちに出会わないように隠れ住んで、妖とむやみに争わないようにしてびくびく生きていかなきゃならないんだ。
コン汰さんや銀次さんは狐の妖だから雌雄があるから、お父さんやお母さんがいて兄弟として生まれることができたんだろう。
「それにね。忘れているようだけど前に説明したように生き物が長く生きて妖化したり、大事にされた物に魂が宿ったり、人の畏れや噂が力を持って妖になったりするんだからそもそも生殖能力がどうのって話じゃないんだ。親なんかいなくても奴らは生まれてくる」
だからこの世から消えてしまうということはきっとない。
「でも今そのことに言及して話しているのは、紬が人と妖に結ばれて欲しいなんて言うからなんだけど。
人と妖の間に子を成したという文献は結構残ってるから可能ではある。でもそれは本来混ざってはいけない血だ。子どもは人ならざる力を持ちながら、妖としては弱く不完全なものとして生まれる。混血ができる確率は低いけどゼロではない。だからねえ、紬」
呼びかけられて見つめた宗春さんの瞳の奥は真っ暗で吸い込まれそうで怖くなる。
善も悪も無いその空間で私は息ができない。
ぎゅっと胸を押さえて彼が継ぐ言葉を待つ。
「自分が妖だと明かして受け入れてくれる人がどれほどいると思う?拒絶されることを恐れて真実を告げずに一緒になって、生まれた子が異質だと分かった時に彼らはどうするだろうね?」
「……それ、は」
「妖が子どもができないように慎重に行動することはできるけど人の方はどうだろう?子どもを授からないことに悩み、相手を疑いだすかもしれない。それにどんな方法も完全とはいかないものだし、気の緩みや失敗なんかは誰でもあり得るよ」
今は幸せや結婚も色んな形があるから子どもがいない夫婦もいるし、籍を入れないカップルだっている。
相手が異性じゃない場合だってあるし、年の差婚だって多いし、何度でも結婚する人だっているけど。
「そもそも人ではないなんて普通では考えられない秘密を隠して、騙すように一緒になるのは卑怯だと思うけどね」
「…………」
「それに変化が得意な狐や狸ならまだしも、それができない妖は姿がずっと変わらない。老いることができないからすぐに怪しまれる。一緒にいられる時間なんてほんの僅かだ」
「そんな……!」
「残酷だね」
コン汰さんや銀次さんは老いるフリをすることはできるけど、姿を変えることができない妖たちは相手を愛しても共に居たいとどんなに願っても傍にいられる時間は短いなんて。
寿命が違うんだから仕方がないんだけど。
なんて切ない。
「それでも紬は彼らの恋が成就すればいいと思うの?」
「――――っ!」
きっとコン汰さんなら亜紗美さんにバレないようにすることはできると思う。
亜紗美さんを大切にして、時には喧嘩をしながらゆっくりと年を重ねて、手を握って最期を見送ることができるけど。
大きな喪失を抱えてコン汰さんは生きなくちゃいけない。
何年も。
何百年も。
もしかしたら何千年も。
コン汰さんが亜紗美さんに気持ちを伝えないのはきっとそれが耐えられないからかもしれない。
幸せな思い出を作ることはその後の孤独を癒してくれる時もあれば、失ったことで負った傷を深く抉ることになるかもしれないんだ。
早朝見た銀次さんの憂いを帯びた瞳を思い出して胸がジクリと痛んだ。
“難しい”と言った言葉と“分かってもらえないと困る”という独白に込められた思いはとても深くて重い。
「紬は妖が可哀想だって思ってるみたいだけどそれは違うから。
普通妖は生まれた瞬間から独りだし、生まれたその時から自分がなんの妖で力の使い方や苦手なもの、生きていくのになにが必要なのか備わっている。
名前も自分で決めるし生き方も自分で決める。本来独りで生きることができる生き物なんだよ。ある意味誇り高いともいえる。
まあ。詳しく知りたいんだったら今度大八に聞いてみたらいい」
また違った意見が聞けるかもしれないから――って宗春さんはペットボトルを持ち上げてゆっくりと歩き出す。
いつの間にか白々とした光りに包まれた世界に気づき私はきゅっと唇を噛みしめた。
応援はしたい。
したいけど、それは軽い気持ちでしてはいけないんだって分かった。
結局コン汰さんが亜紗美さんとの関係をどうしていきたいかを聞かなくてはどうにもできない。
「まずは、誤解をといて仲直りしてもらわないとっ」
頬を叩いて気合を入れた私の耳に『オオオォオオオン』という狼のような犬のような遠吠えが聞こえてきたが、それが「頑張れよ」と励ましてくれているように感じて少しだけ心が軽くなった。
さて。
ちょっと中途半端ですが妖の寿命と生殖についての章を終わらせていただきます。
妖の恋が困難なことだと少しでもみなさまに伝えられることができていればいいのですが。
コン汰と亜紗美の恋の行方はゆっくり進みます(良い方か悪い方かはさておき)が、まずは誤解をといて仲直りせねば。