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最後の希望  作者: 加崎真奈里
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第1章 全ての始まり 第3話 『一時撤退』

しばらくして俺は取り敢えず家に帰ろうと思った。しかし、どうやって帰ろう。いつもは電車で1時間かけて帰っているのだが、今の状況からしても電車の中にさっきのゾンビもしくは別のゾンビが入ってきてもおかしくはない。その場合どう頑張っても逃げられない…。

 そう考えたら歩く手段しか出てこなかった。




 歩いていると俺は一つ疑問に思った。それはさっきから人に会わないって事だ。

 俺の考えとしては多分、この地域の人たちは既に何処か安全な場所に避難したのだろう。…だが、そんな安全なところなど存在するのだろうか?この先、この世界はゾンビで埋め尽くされると俺は考えてる。まぁ、その考えはまだ早いと思っている。


「クソッたれ!やめだやめだ!考えるのはやめた!」


俺は歩を速めて家を目指した。




 周りはとてつもなく静かだ。静か過ぎて気味が悪い。しかし、こんなに静かなのは初めての経験だったため少し怖くなってきた。

 歩いていると一本の電信柱に目が止まった。その電信柱の根元が他のより真っ黒になっていたからだ。俺はその電信柱に近づく事にした。近くに連れて変な匂いがしてきた。黒い部分を良く見るとそれは血痕だった。


——なぜ…こんなところに…血痕が…。


——いや、待てよ。もしかしたら。

 

 っと少し考え込み始めた。


「………」


「…繋がった!」

 

 遠くまで響きかせるかのように声を放った。


「全てじゃないけど、今誰一人会わない状況の事は繋がった。」


 俺はこの血痕で繋がったのだ。なぜこんなに歩いても歩いても誰一人として会わないのか。それは既にゾンビがここまで進行して来て、この地域の人たちを襲った。

 間違いない。

 もう既に目の前に血痕があるということはそういうことだ。

 俺は焦り始めた。

 この事を早くまだ生きている人に伝えなければと頭を過ぎった瞬間、頭がパニック状態になった。


——やばい、やばいやばいやばい

 

 俺はその場に蹲り頭を抱えた。


——どうする、俺。どうする、どうしたらいい。いや、このまま蹲っててもしゃぁない。取り敢えず、落ち着こう。冷静になろう。

 

 俺は深い深呼吸をした。


「はぁ」


 俺は落ち着いた。


「やってやるか」


 そして俺は行動に移した。




 取り敢えず、この場から去りつつ人を見つけ次第今起こっていることを伝えることを決め、走り出した。

 次の瞬間、俺は意識を失った。

 わからない。

 今のが一瞬の出来事過ぎて俺の身に何が起きたのか全くわからなかった。しかし、二つだけわかることがある。一つは何か個体の塊を後頭部に喰らったこと。もう一つは今危機的状況に陥っている事…だ。

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