男の正体
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私は、彼によって彼の作り出した異空間へと飛ばされる。
まさかーーー・・・彼が?
私の盾の中に入れるのは私が認めた人だけ。
しかし、触手しか入っていないので完璧に信用した訳では無い人かもしれない。
そして、私に余り良い印象を持っていない人だとすると・・・
「ヴィン・・・なの?」
私は彼にそう問う。
すると、彼は一瞬だけ戸惑う様子を見せる。
それから決心したようにフードに手をかけそれを取る。
フードがとられ見えた顔は・・・
やはり、私の思った通りだった。
しかし、その雰囲気は今までとは違う。
「ヴィン、やっぱり貴方だったのね・・・。」
いつもの意地悪い表情ではない。
冷たく、罪悪感のあるような瞳が私を射抜く。
どうしてか、私は彼を、知っている。
いや、ヴィンのことじゃなくて。
彼の中な何かを、知っている。
「ごめん。」
そう小さく呟き彼は私に向かってくる。
ブンと振り上げた剣が私に降ろされる。
「転移魔法!」
やはりダメだ、外には出れない。
外を念じてもダメなので、私はこの世界の出来るだけ端へ移動する。
端なのに、ヴィンの姿が確認できる。
まだ、彼は気づいていない。
「暗黒神の加護を受けし闇の精よ、我の気を消し暗闇に紛らせよ
・・・暗黒」
小さな声で呟き、私は闇に紛れる。つまり、透明人間になるのだ。
これは、闇属性の隠密系では一番高位の魔法だ。
ヴィンは私に全く気がついていない。
キョロキョロとあちこちを見回して私を探す。
ヴィン・・・確かに全てを信じていない訳では無いが
たまに話す時の物腰というか、口調も柔らかくなって
最近では仲良くなってきていたハズなのだが・・・私の勘違い?
仲良くなってきていた、と思ったのが違うのだろうか。
私を欺く為の芝居・・・いや、それにしては上手すぎる。
それに、あの『ごめん』は何に対しての謝罪なのか。
私を傷つけることに関してか。
私を欺いてきたことに関してか。
考えれば考えるだけ、疑問が浮かぶ。
「見つけた。」
ヴィンがザッとこちらに凄い速さで移動してきた。
彼の手がグンっと伸びてくる。
なぜ、わかったのか?
これでも高位魔法だぞ?
ただ姿を消すだけの魔法ではない。
闇に姿を紛らすのだ。
それをこうも早く簡単に見抜いてしまうなんて・・・。
ヴィンはただの研究者だ。
それ以上でもそれ以下でもない。
ゲームでも何か能力があるという話は無かった。
私はヴィンの手をかわして走りだす。
闇に紛れているため、音すらも闇に紛れる。
しかし、
「聞こえてるよ?」
そう彼は言って私に追いつきガシッと腕を掴む。
そして、グイッと手首を捻り私は彼と向かいあう。
この魔法は、誰かに触れられると解けてしまうため
今は彼に姿が見えていた。
「別に俺はキミを傷つけようってんじゃないんだよ、ただ・・・」
ヴィンは、悲しそうな顔をして私を見る。
一人称も口調も変わっている。
彼は、誰だ?
彼は再び剣を振り上げる。
傷つけないと言っておいて私を殺そうとする・・・矛盾。
私は、こんなとこで殺られたくない。
まだルーザを魔王にしてないし、やらなきゃいけないことは沢山ある。
だからーーー・・・
「氷の力を宿し水の精よ、鋭き槍を造形し此の者を裂いて排せよ。」
私がそう唱えると小さな衝撃が私のまわりに加わり
ヴィンの持つ剣が弾き飛ばされる。
「氷の槍!」
私は氷の槍を何本も作り出し、私と彼に向かうように浮かせる。
「何を考えてるのか分からないケド
あんたの思い通りになんかさせてたまるか。」
私は、ニッと笑い指をくいっと曲げる。
彼は少しも避けようとしない。
これで、終わりっ!
「こんなもんじゃ俺は殺せないよ。」
次の瞬間、氷の槍が全て砕け散る。
そんな・・・氷の槍まで!?
彼に魔法は通じないのか!?
あぁー、もう!そんなん、ただのチートじゃん!!!
「!?」
急に呼吸が苦しくなり、首が締められているような感覚に陥る。
ヴィンを見ると私に片手を突き出していた。
私はガクンと膝を付き、必死に酸素を求めようとする。
しかし、それは無駄なあがきか。
次第に視界が暗くなっていく。
こんな・・・ところで・・・。
「・・・ごめんね、天野ちゃん・・・」
最後に懐かしい世界の言葉と名前が聞こえた。
私は静かに目を閉じる。
携帯からの初投稿です!
なので少し違和感あるかもしれません。
これからも忙しくてPC開けられない時は携帯から投稿しますヽ(* 'ー')ノ
修正などは時間がある時にPCで直します!
携帯からなので短めにしました!
次かその次あたりでやっと2章が終わります(´▽`)




