友達って大切だと思います
私は、あれから更に1週間外に出れなくて
でも今、頑張って外に出ました!!!
転移魔法使えばいいじゃんって話ですよね?
違うんです。
対魔王武器がぁっ!!!
はい、また手錠されたんです。
困りました。
だが、私は三週間かけて編み出したのです・・・
魔力を増やす薬を!
いや、ホントはただ作らせただけなんですけど・・・。
ソレを10本も飲みました。
気持ち悪いです、吐きます、おぇってなりました。
それで力(魔力)を振り絞って転移魔法使いました。
現在、ラスターナ王国の郊外にあるセレシュの家の前にいます。
「アルフ?」
セレシュの声が聞こえた。
「セレシュゥウウウッ!!!」
「な、何で泣いてんのよ!?」
泣かないわけがないでしょぉがぁあああああ。
なんたって、ずっと、ずっと、閉じ込められてたんですから・・・。
「よしよし、あんたは偉いぞ。」
セレシュが私の頭をよしよしと撫でてくれた。
「・・・そーいえば、ライアは?」
「ジェイドのところよ。
今度、式をあげるだら何だらこの前言ってたけど・・・。」
式、だと!?
それは、結婚するということなのか!?
「とりあえず、あんたはここに何しにきたの?
かくまって欲しいの?」
コクコクと私は首を縦に振る。
だって、もう行くところがない・・・。
魔王城にも敵はいるし・・・エルミナだけど・・・
「じゃあ、まずはその手錠を外すべきなんじゃないの?」
じゃらっと音のした腕を見る。
くそ、こんなもの無ければ・・・今度ぶん殴ってやる。
え?ホントに殴るか?
出来ないに決まってんだろ!!!
「リュリエスのところに行きますか。」
そういって、セレシュはローブをバッと私に投げつける。
「それを着なさい。
あんたがそんな格好で歩いたら目立つわよ。」
いつも来るときは、目立たないように地味な貴族風の服だが
今はそのままバッと勢いで来たので
城用のきらびやかなドレスなので、とても目立つ。
「ほら、行くわよ。
魔導所は城に近いからちゃんと身を隠すのよ。」
持つべきは友達だぁ・・・。
と再度実感させられるね。
「こんにちはー。」
セレシュは魔導所の中に入っていく。
「あ、セレシュ!!!
どうしたの?って・・・その子は・・・。」
リュリエスがコテンと首を傾けながら私のことを見る。
そしてニコッと笑いかける。
「アルフさん、だよね?
久しぶり!!!どうしたの?」
私は、フードをパサッととり二コリと笑いかける。
「久しぶり。あの、えっと・・・これ、です。」
私は、腕をみせる。
「あはは、またやられちゃったんだ!
いいよ!外してあげる。」
リュリエスは、「鍵外し」と唱え
私の手錠を簡単に外す。
「あ、ありがとぉおおおおおお!」
私はぶわっと涙をだし泣きながら言う。
「そそそそそ、そんなに泣かなくても、良いんじゃ、ないかな?」
リュリエスはとても戸惑いながら私に言う。
凄く、アワアワしているのが声だけでもわかる。
「だって、だって、3週間も外に出られなかったんですよー・・・」
うぇうぇとしゃくりをあげながら泣く私に
セレシュはパシッと一発たたく。
「それをリュリエスに話したって意味ないでしょ?」
「そー・・・ですね。」
なぜ、セレシュはリュリエスが関わるとこんなに厳しいんだろ・・・。
「ねぇ、もしかして・・・二人って付き合ってる?」
私の言葉に二人は一瞬目を丸くするがすぐに大笑いをはじめる。
「あははwwwwアルフって面白いこと言うのねwwww
なんでそんな馬鹿なことしなきゃなんないのよwww」
「馬鹿とは失礼な!!!
アルフ、なんで僕が妹と付き合うって発想になったの?w」
リュリエスが私にニコニコと笑いかけながら言う。
あれ、い、妹?
「なんで、あたしが妹なのよ!!!」
「だって僕のが先に生まれたじゃないか。」
「あたしが先に生まれてればぁ・・・」
セレシュとリュリエスの顔は、そういわれると・・・
確かに似ているような気がする!
なんか、笑うタイミングとかめっちゃ息ぴったりだったし・・・。
「でも、苗字が違うじゃない!?」
歳は、双子だといえば全く不思議ではないが・・・
そう考えるともっと苗字のことがおかしく思えてくる。
「違う苗字を名乗ったほうが都合が良いと思ったからだよ。」
リュリエスがそう答えたあとにセレシュが口を開く。
「うちの家は貴族だけど変人の集まりだし、だから郊外に住んでるの。
うちの苗字じゃリュリエスが魔導士になるのに支障が出ると思ったのよ。」
「別に、そんなの僕の実力なら大丈夫だ!って言ったんだけど父さんも母さんも聞かなくて。
それで親戚のうちの苗字を使わせてもらっているんだ。
まぁ、今はもう皆に知られてるから意味なんだけどね・・・!」
なんという衝撃の事実!?
ということは・・・セレシュがリュリエスを好きかもという私の推理は
完璧に間違っていたということか・・・。
「それじゃあ、これから仕事があるからそろそろ行くね?
アルフさん!暇になったらまた立ち寄ってくれると嬉しいな♪じゃあね!」
リュリエスは私に手を振って魔導所の奥へ消えて行った。
私とセレシュは、魔導所を出てセレシュの家に向かう。
家へ向かう途中に、私は今まで思っていた疑問をぶつけた。
「セレシュは、リュリエスが攻略キャラって知ってたの?」
「そりゃ、もちろん。知ってるに決まってるでしょ?」
え!?即答ですか!?
「小さい頃にそれ知ったの。あ、これ前世でやったゲームだって。
まぁ、精神はもうおばあちゃん越えてるし?こんなちょっとのことじゃ驚かないわ。」
なんと強い人だ。
流石、私よりも何倍も生きている人である。
「ねぇ、ディズなんかやめて、リュリエスにしない?」
「えぇ!?」
それは、どういうことだ!?
「なんちゃって。リュリエスに女の気配がないからねぇ・・・。
ホントにやばい時は、押し売りさせて頂きますけど!」
ダメだ。冗談に聞こえない。
いや、目が笑っていない!!!
やばい、押し売りされる・・・。
「セ、セレシュは、もうこっちで恋愛とかしないの?」
「そんな、ぽんぽん気持ち変えられないわよ。
何十年も一緒にいた人のことをすぐになんて忘れられないし・・・。
それに、もう会えないって分かっててもまだその人のこと好きなのよねぇー。」
馬鹿みたいでしょ?
そういって笑うセレシュのことが、とても羨ましくて素敵だと思った。
私は、坂上のことをそんなに大切に思うことが出来ない。
むしろ、むかつくとか恨めしいとか・・・そんな感情しか出てこないのだ。
そんな自分のことが、私はとても嫌いだ。
「アレが、次期魔王ですか?」
アルフのことを見て男は私---コーネリアに話しかけた。
「そうよ。アレが私の邪魔をする悪い奴よ。」
私とディズの美しいシナリオを邪魔する悪い奴。
原作では、私が愛されていたはずなのに
なんでここの世界では私が愛されていないの?なぜ、あなたなの?
前世では、あんたの大切な人は奪ってやった。
まぁ、想像と全然違くてすぐに飽きちゃったんだケド?
だから、こっちでもあんたの大切なディズを奪える。
誰にでも愛されるのが私の使命なの。役目なの。
あんたは、あたしの引き立て役なのよ。
だから、悪役として、私の為に
死ぬべき、ね。
更新、とてつもなく遅れました!!!
最近忙しいというか・・・とても大切な時期なので
3月までは亀更新かもです。
いや、更新できないかもしれないです。
ごめんなさい(´・ω・`)