天才と私 (1)
昔々、それはそれはすばらしい天才がいました。
私立帝南学園。そこはいわゆる金持ち学校である。
だが他にも有名なスポーツ選手、医者、弁護士などを排出することが多いため天才が集まる学校とも呼ばれている。
だが、学園内の詳しいことは外部では知らされていない。
ただ学園出身のスポーツ選手が口々に言う「もっと素晴らしい天才がいる」しか分からない。
そんな帝南学園に入学した私。
この学園の仕組みはとても面白い。
自分たちの素性は明かさない。明かす時は緊急事態のみ。
中等部は午後8時、高等部は午後10時のまで学園の外の外出可能。
初等部は先生の付き添いのみ。
学園内ならばいつでも可能。
イベント事は何かない限り全員参加。
そして“five”。
これは中等部に上がる時先生、顧問、サポーターが決議して決める“天才の集まり”。
もちろん高等部に上がって頭角を出すものもいるからこの時一緒に決議される。
“five”の役割は例えるとアイドル。
イベント事の花形を飾ったり、生徒の相談にのったり。
まぁ、天才と呼ばれるだけで面倒ごとを押し付けられる集団だ。
それよりも中等部、高等部の女子からたまに“姫”と呼ばれる最も厄介なものが有るのは別の話。
これは私が中等部2年のときの話。
私は初めて“天才”と呼ばれる者とあったときの話。
ここから澪が中学2年の時の話になります。これを話さないと次がややこしくなるので・・・・・・