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不良と私  作者: 秋元愛羅
本編
43/72

不良と新しい婚約者





最悪だ。そう言うしかない。


目の前にいる女。澪とは違う女。


同じ女なのにこう、なんでむかむかするんだろう?


別に澪が化粧をしても綺麗とかそういうような感情しか思わないのにこの女には気持ち悪いとかそういう負の感情しかない。


はぁ、どうやって破談にさせるかさっさと計画、実行しないと俺のいらいらが納まらないかもしれない。





「ふうん、こいつがねぇ」


お願いだ、品定めするような目を向けないでくれ。


澪は本質を見抜き価値を決めていた。一応俺自身を見ていることは変わりなかったから何も感じなかったがこいつの場合は違う。見た目だけだ。あとあいつが与えた俺が持っていての利益か。


「まぁまぁ、3.5点ね。ま、唯一の救いはタイプではないけれど好みってことかな」


「・・・」


「何か答えてよ。つまらない男は嫌いなの」


「俺も気持ち悪い女は嫌いだ」


「な、あんな今なんて言った!!わ、私に!!!!」


「俺はお前みたいな気持ち悪い女は嫌いなんだよ」


「あんたねぇ・・・よくも多美丘グループの社長令嬢に言えるわね!!」


「知るかよそんなもん。俺には関係ない」


「お父様のお友達の紹介だったからしょうがなく来てやったのにこんな仕打ち・・・・許さない」


「どうぞどうぞ、潰してください」


確か最近多美丘グループの下請けと本社の不穏なやり取りについて騒がしくなり始めたらしいから今はつぶすことは出来ないはず。


出来たら早くて1,2年。事によっては5年ぐらいか。


どう転び始めるかは分からないけれど。


多美丘の令嬢さんはずかずかと歩いていって扉を開けようとしたときふと思い出したように俺の方に振り向いた。


「あんた、野澤澪を知ってるのよね?」


まさかこの変哲も無いただの質問が波乱を起こすとは誰も思っていただろうか?






「ああ、知ってる」


「確かあんたは元婚約者だっけ」


「・・・・まぁな」


ここはもう"元"で通っているのか。


「ふうん・・・」


このときこの女の口角が上がったことに俺は気づかなかった。


そしてあいつと同じように欲しいものは絶対に手に入れるという性格の持ち主と言うことも。





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