天才と不良(2)
玄関と言う狭い場所で繰り広げられようとする喧嘩を見守る感じとなる私。
もうすぐ春とは言え寒いから閉めてほしいんだけど。
「じゃまです」
先制攻撃は悠理からだった。
「帰れ。そうすればいいだろ」
「先輩に用事があって来るんです。あなたが帰ればいいでしょう」
「ここは俺の部屋だ、クソガキ」
「ここは澪先輩の部屋です。強姦魔」
いろんな言葉を覚えさせすぎらだろうか。頭が少々痛くなってきた。
今度からは悠理にオブラートに包むと言うことを覚えさせよう。
目の前に広がる喧嘩を見ながら決意した。
「さて二人ともお互いのことも分かったけれどまず、自己紹介しようか」
「「はい」」
ちょっときついかなぁという言葉をかけたと思うがまぁいいか。
二人ともおとなしくなったし。
「時田悠理、澪先輩のひとつ下です」
「霧崎庄吾、これの婚約者」
「先輩はこれではありません」
「てめぇには関係ねえぇだろ」
うぐっと言う効果音を交えて悠理の言葉がとまった。
確かに悠理論からするとこれは私達の問題とされる。悠理は普通突っ込まない。
むうっというように口を尖らせた後私のほうに向かって抱きついた。
・・・・・・・・・・抱きついた?!