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その二
封村——
それは地図にもほとんど記されない、深い山々に囲まれた小さな村。人口わずか300人。村の中心にひっそりと佇むのは、御影神社。古木に囲まれ、苔むした鳥居が時間の流れを拒むように立っている。
この村には、ある恐ろしい伝承が語り継がれている。
それが「忌災」。
説明のつかない疫病や天災が村を襲うとき、それは「忌災」の仕業だとされている。そして、それを鎮める唯一の方法——それは「人柱」とされてきた。「捧げられた者は、神と共に生き、村を護る存在となる」そんな言葉が石碑に刻まれていた。
あなたはそんな封村の謎を追い、調査のために駐在することに。
だが村人は口を閉ざし、外部の者を警戒している。
御影神社の奥、立ち入りを禁じられた「御神域」には、誰も近づこうとしない。
なぜ人柱の伝承が生まれたのか?
忌災とは実在したのか?
そして、神社に隠された秘密とは——