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社会的エッセイ

句読点の世代論:伝わる言葉、伝える知性

若い世代から、こんな言葉を投げかけられたことはありませんか?


「句読点が多すぎて読みづらい。オッサンって、もしかして頭悪いんじゃないの?」


一方、年配者の本音はこうです。


「第二次ベビーブーム世代をなめるなよ。こっちは大学入試の倍率が今の10倍。英語ができないのに威張り散らす今どきの若者の方がよっぽど心配だ。」


確かに、現在では新卒採用の現場で、基本的な国語や数学の力を測るテストが導入されることもあり、世代間の学力格差が問題視され始めています。

その根底にあるのは、意外にも「句読点の使い方」かもしれません。実はそれが、知性のあり方や伝達力の差を、無意識のうちに可視化してしまっているのです。


若い世代の文章は、SNS文化の影響を受け、リズムやスピード感を重視しているため、句読点が少なめになる傾向があります。

一方、厳しく文章指導を受けてきた年配の世代は、一目で意味が伝わるよう文節ごとに句読点を打ち、結果として英訳しやすい文章を自然に書いています。

興味深いのは、英語が得意な若者の多くは、この二つの書き方を場面に応じて使い分けているように見えることです。


どちらのスタイルにも理由があり、それぞれに良さがあります。大切なのは、相手に伝わるよう工夫する姿勢なのかもしれません。


なお、仕事の場では「意味がすぐ伝わること」「誤解がないこと」が最優先されるため、適度に句読点を入れて文を整理する書き方が好まれます。

特にメールや報告書では、読みやすく、論理が明確な文章が信頼につながります。

若い方にとっては慣れないかもしれませんが、「句読点を増やす=丁寧で親切な伝え方」と理解してもらえると、職場での違和感も少し和らぐかもしれません。


おわりに

句読点は、単なる記号ではなく、言葉への向き合い方の違いを映し出す鏡です。

世代ごとの背景を知ることで、少しでも「読みにくい」「わかりにくい」と感じる違和感の理由が解け、互いの伝え方・受け取り方に敬意を持てるようになるのではないでしょうか。


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