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「イヴ」

作者: 那須野 翔

初めまして、那須野翔です。

この作品は先日見た夢です。

ざっと書きました。

お気楽に読んでください。

 早朝(そうちょう)はいつも気持ちい。人気(ひとけ)が無い街と、涼しい風。土の道路のせいで、馬車は少し揺れているが、いつもと同じのんびりの時間だ。


「いつもありがとう、ユリウス」

「どういたしまして」


 話しかけたのは八百屋(やおや)の店主だ。


 俺には母しかいなくて、父さんは俺が生まれ前亡くしたそうだ。母の重荷を軽減するため、小さい頃から畑で働いている。だけど母も一ヶ月前病気で亡くしてた。俺はいつか警備隊に入る為に、畑で働いてながら剣を練習している。農場主の息子は警備隊の一員で、俺にとしては兄みたいな存在。たまに町から帰ったら剣を教えてさせていただいた。選抜にはまだだけど、少しずつ上手くになった。


 八百屋さんと別れた後は、いつもと同じ働いて、それからうちに帰った。


 農場主の息子、アークが帰ってきた。いつもの私服と違って、警備隊の制服を着ている。


「おかえり、アーク」

「おかえり、アーク兄。では、早速練習をお願いします!」


 農場主のおじさんと俺は挨拶をした。

 そして俺は前回の練習でぼこぼこされたので、復讐戦したい。


「うおお!決意受け取ったぞユリウス!でも今日はお前を町に連れていたいんだ。お前もそろそろ自分の剣が欲しいだろ」

「マ、マジか!?」

「良かったね、ユリウス」

「行こう、ユリウス」

「はい。行ってきます」


 やく半時間、クルクの町に着いた。辺境にあるクラン州の首府だが小さい町で、人口は一千人程度。


「まったく、お前上達速すぎる。これじゃすぐ俺を追い越すんだ」


 歩きながら、アーク兄は言った。


「前回ボコボコしたくせに、アーク兄の相手も警備隊の選抜もまだまだだ」

「確かにな。でも選抜は辺境だから厳しいだけど、合格だけならそこまで難しいことじゃないさ。今のお前なら絶対できる」

「難易度はアーク兄だから楽に言えるの」


 アーク兄の強さに少し文句を言った。


「そうかもな。俺が強すぎて悪いな」


 アーク兄は偉そうな口調で言った。でも実際、強くて優しくて、街の人の間でも人気があって、今は中隊長だけど、州長から「折れない城壁」と讃えられた。偉そうな資格がある。


「おっ、ついたぞ」


 ここは路地裏の店、見た目は放置された店だ。


「お邪魔しまーす」


 アーク兄は先に入った。中は普通の鍛冶屋のように、商品とフロント、工場は後ろみたいだ。


「いらっしゃいませアークさん。そちらは前おしゃった弟さんですね」


 話したのはフロントのお姉さん。綺麗な金髪と済ましたような青い目の持ち主。


「ああ、この子の剣について依頼したいんだ」

「はい。今マスター呼びますね。待つ間リンゴをどうぞ」

「おう、ありがとう」


 フロントのお姉さんは一人ずつリンゴを渡した後、フロントの後ろに向かった。


「ここのリンゴ美味いぞ。食べると元気出るんだ」


 アーク兄と共に、一口噛んだが、目眩がはじめ、吐き気がしたいぐらい気持ち悪い。隣のアーク兄が見た後、心配の表情で何が喋ってるみたいが、何も聞こえなくて、意識が絶えた。


 ——————————————————————————————

 起きたら、周囲は果樹園みたいなところだ。


「君は………アーク君はできないけど、君は成功したね」


 声の方向に向かうと、目先はフロントのお姉さんと同じ金髪と青い目の人、顔以外はよく見えない。


「ここは?」

 居場所を知りたい俺が、質問した。


「ここはエデンの園よ。正しいというとエデンの園を真似した偽物よ」


 エデンの園。俺の出身、クラウディウス帝国の国教が描いた理想郷だ。それは、神は二つの人間を創った。男をアダムで、女をイヴと名付けて、なんの苦痛も無いエデンの園で暮らしていて、神に与えられた任務はエデンの管理であった。「すべての果実は食べれるが、知恵の樹の果実を食べたら死が訪れる」と言ったが、イヴは誘惑に敵わず、禁断の果実を食べていて、アダムにも分けた。それを知った神は二人を楽園から追放した。


「じゃ……あなたがアダム……?」

「ええ、僕はアダムよ。そして君が知っていた僕たちの物語が続きがあるんだ」

「……?]


 目の前のことは何一つも理解できない。困惑の表情をしている。


「僕たちが追放された後、僕とイヴは決別した。僕は人間の可能性を信じている。たとえエデンに戻れなくても人と共に地上で生きたい。」

「…………」

「けれどイヴは、エデンに戻りたいんだ。彼女は生命の樹の果実を食べたくて、神になりたいんだ。彼女はエデンに戻すために人間を道具としていて、生命を戯れと思っている」

「その話、俺と何か関係あるんだ!」


 アダムの意味がわからなくて、思わず大きい声で叫んだ。


「君は選ばれし者だ。たまに、僕たちと繋がれる人が現すんだ。イヴと戦うために君が必要だ。」

「……」

「信じるかどうかは君次第だ。さあ、起き給え」

 ——————————————————————————————


 少しゆらゆらしている。目覚ますとアーク兄の背中にいる。


「起きたのか。突然気絶したぞ。今はうちに帰る途中だ」

「ごめん、心配させた」

「いいよ。俺は兄だから。ってどうしたの?」

「なんか……夢を見た」

 言い終わった後、俺はまた目をつぶった。



 朝起きたら、何も変わっていない。おじさんたちは心配していたが、体は異常なしだ。

 昨日の夢、答えをもらう為にもう一度あの鍛冶屋へ行くんだ。


 鍛冶屋のドアを開けると、昨日と同じ風景だった。フロントのお姉さんは俺を見た後すぐこっちに向かった。


「帰ると思っていました。改め自己紹介するね。私はリーシャ、あなたと同じ選ばれし者です。とりあえず中へどうぞ」


 俺はリーシャさんの誘いを受け、中に入った。中は談話室みたいなエリアで、机の隣に全身真っ黒の人、黒い髪は肩まで伸ばして、アサシンのような人がいる。


「あ、この人はカラスさんです。カラスはコードネームで、本名は分かりません。こう見えて実はすっごい魔法使いですよ」


「誰だ」

「新入りさんです」

「まだ決めていないけど、ユリウスです」

「もう遅いだ。アダムがお前を知った以上、イヴも知った。選ばれし者は一般人より能力高いんだ。イヴ側にならないと、将来の(おど)しとして処分される。」

「カラスさんはユリウス君を訓練するためにきました」

「対魔法防御を教えてやる。付いてこい」

「頑張って、ユリウス君」


 カラスさんは地下室へ行った。訓練用の人形と標的はいくつあって、広い空間だ。


「そこの剣を取って俺に攻撃せよ。とりあえず魔法を見せてやる」

「はい。でも俺は魔法使えますか」

「できる」


 俺は剣を構え、カラスさんの方向に走って、上から下に剣を振った。カラスさんは手を上げ。


第一守護防御デーフェーンシオー・ウーヌス

「なっ…!」


 地下室の訓練用剣は、シルトに接した時砕け散った。


「これが防御魔法だ。物理だけでなく、魔法も防御できる。魔力を指先に集中して、イメージに沿って魔力を具現化させろ。初歩的な魔法だ。三日間に覚えとけ。お前が練習してる時俺が魔法を撃つ、それを食い止めろ」


「え…?」

「開始だ」


 言い終わった後、カラスさんは火球の雨を使って、こっちへ襲ってきた。初日、何もできなかった。体のやけどはカラスさんが治ってくれた。


「どうして防御魔法を学ぶですか」

「イヴに仕える魔女たちはほぼ狂信者だ。お前と対話しないんだ。それにイヴは精神魔法を使って、人を誘惑するんだ。俺だって、耐えると思わない。お前が第一守護防御デーフェーンシオー・ウーヌスを習得したら、対精神魔法を教えてやる。


 明日の訓練は今日より厳しいと言われた。



 二日目、朝食終わったら鍛冶屋に向かっていた。ドア開けると、リーシャさんは元気な声で挨拶をした。


「いらっしゃいませ。今日は何のご用でしょうか?」

「えっ、あの、訓練に来ました」

「訓練…ですか?」


 リーシャさんは困惑している表情でこっちに見ている。


「あの…アダムの………」


 話し途中で、どこから現したカラスさんは片手で俺を壁に押し付けられていて、もう片手は尖端に紫色の石がある杖を持って俺の首に指している。


「お前は誰だ!イヴの手先か!」

「あっあの……ユリウスです」


 名乗っても、カラスさんとリーシャさんの緊張感は下げていない。カラスさんは俺を店から投げて、杖はまだ指している。


「俺です。ユリウスです。防御魔法の練習のためにきました」


 と叫んでいた。


「そう。じゃ相手にやってやる」


 冷たい口調で話したカラスさんは攻撃の構えをした。


雷ノ槍(トニトルス・ランケア)

第一守護防御デーフェーンシオー・ウーヌス!」


 俺は魔法を使おうだが、昨日と同じ発動していなかった。衝撃力で俺は後ろの壁にぶつかっていて、電流は全身に流れ、痺れた。


「疾く失せよ、最後の慈悲だ」


 カラスさんは店に入って、ドアがロックされた声が聞こえた。どうしてカラスさんたちは俺を忘れたんだろう。それは大事な事だけど、今は体を動かすもできない。


「君、大丈夫か」


 そのまま、目を瞑った際に、何か聞こえたみたい。



 目覚ますと、どっかのベットにいる。右側の窓によると、すでに夜だった。左側から声があった。


「ようやく目覚ましたか。一体何があたんた?」


 話したのは警備隊制服を着ているアーク兄だ。


「ここは?」

「警備隊の医務室だ。パトロール中の隊員は大きい声が聞こえ、それを沿ったらお前を見つけてしまった」

「そっか」

「昨日の鍛冶屋の前倒れていたから、そこに行ったら、中は何一つ残っていないんだ」

「えっ」


 ベットから起きようとする俺の様子を見たら、アーク兄は喋った。


「今日は大人しくしとけ。俺が何とかするから」


 何があったすらも分からないアーク兄は俺を安心させようとしていた。少し不満だが、体は動けないので、何もできない。そして再び、目を閉じた。


 ———————————————

「杖を……..捨てろ」

 ———————————————

 と、なんか声が聞こえた。目先は先生だ。俺の体を確認ため起こさせたみたいで、昨日から一日も寝てしまったらしい。少し動かせるだが、痛みは止めなくて、さすがカラスさんというか。外に出す許可はもらっていなくて、アーク兄も現在任務中だそうだ。


 けれど俺は、やはり自分の目で確かめしたくて、窓と開けて、痛みを我慢して外へ走り出した。鍛冶屋のドアを開けると、アーク兄と言った通り、中は何一つも残っていない。全てが自分の妄想かと疑っていて、医務室へ戻る途中、街に人気(ひとけ)はない。時計塔へ見ると、今は7時。たとえクルクのような小さい街でも、この時間一人もいないのは不可能。


 時計塔の尖端を沿って上へ見ると、人がいた。この角度なら、下弦の月に立っているようだ。

 後ろに声が響いた。


「お前、昨日の…」


 ふり向かうと、カラスさんとリーシャさんと知らない四人たち。その一人は()()()を気ついた様だ。


「うえ」

「貴様、やはりイヴの手先か!」


 カラスさんは杖を構えた。リーシャさんと四人も手のひらを開いて、こっちに指した。カラスさんたちは俺の後ろの光に照らされた。大体何か意識した後、カラスさんたちへ走り出した。


「貴様っ!」

第一守護防御デーフェーンシオー・ウーヌス


 リーシャさんは防御魔法を展開していて、俺はカラスさんの手から杖を奪って、シルトの外へ投げた。「イヴ」からのビームはその杖を壊してシルトに撃たれた。リーシャさんは苦しい顔をしていて、魔法を維持している。指先の皮膚は崩れている。他の人が見た後、第一守護防御デーフェーンシオー・ウーヌスも展開していた。


 音が沈んで、光が消し去った後、カラスさんたちは力尽きたよう、(ひざまず)いた。

 そして…目に映ったのは「イヴ」。アダムとそっくり似てる女の子だが、唯一の違いは長い髪だけ。


「すごいね君。こんな傷でもあんな動きできるなんて。」


 アダムと同じ綺麗な目だけど、その中に深い執念と欲望が見れるほど怖くて、体が震えている。


「イヴぅぅぅっっ!!」


 叫んだのはカラスさん。


「多重展開・雷ノ槍(トニトルス・ランケア)!!」

「あはっ……あっはははは」


「イヴ」は笑いながら、踊るのようにカラスさんの多重展開・ 雷ノ槍(トニトルス・ランケア)を避けた。


「楽しいね。楽しいねぇ。ははは、また会いましょう。ユ・リ・ウ・ス」


「イヴ」はいたずら様な微笑みで、姿を消した。


「はっ…はっ…」

「カラス…さん?」

「すまなかった…ユリウス。まさか俺が誘惑されたとは、くそっ」

「……」

「明日、鍛冶屋に来なさい。話しがある」


 カラスさんは全力を使って、立っていて、俺は支えようとするつもりだけど、カラスさんは笑って断った。それから、転移魔法を使って、六人共に消えた。残されたのは俺一人。力無くなって、横になった俺は、遠いところからの人の声が聞こえた。驚いた人の声も、心配した人の声も、どんどん聞こえなくなった。


 三日目、俺は「イヴ」と出会った。

こんにちは、また那須野翔です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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