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なかなか決断できない姫

タフ姫の負けず嫌いの性格と忍耐強さは尊敬に値するが、一緒にいるととても疲れた。僕は優しくて女性らしい姫を探すことにした。


すると、優柔不断だが優しい姫がインディサイド王国にいると聞いて、その国に入国した。


その国のへジテイト姫にお目通りを申し込んだ。そして1週間後に返事が来た。ちょっと時間が掛かったのが気になったが、お城に出向いた。


なんとか姫と会って話すことができた。とても優しくて気遣いの出来る姫だった。僕は姫のことが気に入ったのでデートを申し込んだ。

「夕食でも一緒にいかがですか。」

「少し考えてから返事をしてもいいですか?」

姫は返事を先送りにした。

「わかりました。お返事待っています。」


そして1週間後にデートの返事がきて、その後1週間後に夕食に行くことになった。


約束の当日、僕は姫の意見を聞いてから一緒にレストランを選ぶことにした。下調べは完璧だったのであとは姫の好みに合わせようと思っていた。


「姫は何系のレストランがいいですか?フレンチ、イタリアン、和食?」

「なんでも大丈夫です。」


そして僕たちはレストラン街に行った。

「姫、ここのフレンチは美味しいと評判らしいですよ。」

「う~ん、今フレンチは重いかな。」


「姫、ここのイタリアンのシェフはいくつも賞をとってるみたいですよ、行ってみませんか?」

「う~ん、イタリアンの気分じゃないかな。」


「姫、ここの和食レストランはヘルシーで健康にいいみたいですよ。」

「う~ん、和食か~」


何でもいいって言ったじゃないか!と僕は内心思ったが、とりあえず初デートなので我慢した。


こんな調子でどのレストランに行くか全然決まらなかった。

結局最初に見たフレンチレストランに戻ってきたが、長蛇の列だった。


どのレストランもタイミングを逃してしまい入れなかった。結局、特に美味しくもまずくもない定食屋で食べることになった。


当然、話も盛り上がらず、気まずい時間を過ごした。


優柔不断なだけで、とてもいい人なんだけど、と思いつつ、一応次のデートを申し込んだ。


そして1週間後にまたオッケーの返事をもらった。


ちょっと時間がかかりすぎる。僕は次のデートで交際を申し込むことにした。


「姫、僕と付き合ってもらえませんか?」

「ちょっと考えさせて下さい。」


案の定、返事は2週間来なかった。僕は仕方なくお城に直接返事を聞きに行くことにした。


お城でなぜか整理券が渡され、74番と書かれていた。

そして待合室に通された。そこには若い男がいっぱいいた。さすがに姫だけあって誘いは多いようだったが、どの人の誘いもペンディングになっていて、みんな返事を聞きに来ているようだった。


ちょっと待てよ。74番ということは1人30分としても、僕の番が回ってくるまで何時間かかるんだ?


僕はこんなのやってられるか、と整理券をゴミ箱に捨ててそのままこの国を後にした。

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