プロローグ
思いつきと勢いだけで書いてみました
頭を空っぽにしてなんとなーく雰囲気を楽しんでいただければ
たぶん続くと思います
王都にある国立魔導学院
国中のあらゆる優れた力を持つ者が集まる場所
「なんでこんな凄い場所に来ちまったんだろうなぁ」
俺は今日からここで勉強することになった
ほとんどが金持ちや貴族出身の子ばかり
ついこの前まで家の畑を耕していた平民の俺は場違いだろう
着飾った連中がジロジロ見てくるし小声でなんか話してる
まぁ、どうせくだらない話しだろうからどうでもいいけど
俺、実家の農業継ぎたいから、魔術の勉強とかいらないんだけどなぁ
「今年は特に優秀な者が集まってくれた。この学び舎で切磋琢磨し将来は国のためにその力を発揮してほし
い」
学院に入ったら校庭に集められて長ったらしい学院長の話を聞く
眠いし、ずっと立ったままって意外とキツい
ようやく学院長の話が終わったら次はクラス分け
建物内に移動し先生から渡された紙に名前とそれぞれ自分が得意とする魔術分野を書き込み提出、それをもとにクラス分けをする
けど、俺の場合自分の得意とする分野がわからない
今まで農業しかやってこなかったからなぁ
生まれ育った村にたまたまやって来た神父が俺に向かっていきなり、『君には才能がある!学院へ行きなさい』って言うんだ
両親も俺も読み書きがチョロッと出来るくらいでよくわからないまま紙に名前書いたら入学届でそのまま連れて来られた
入学金は神父が払ってくれたらしい
「次、アルシエル・サベル!」
悩んでたら出番が来てしまった
名前以外何も書けてないほぼほぼ白紙の状態で仕方なく先生のとこへ持って行く
「おや、何も書いてないが・・・あぁ、そうかキミは特別枠だったな。ふむ、確か魔力量が高いと聞いている」
先生が俺の簡易的な経歴を確認していた
あの神父俺には詳しく言わず学院側に情報渡してたのかよ
「これだけの魔力量があるならどの分野でもいけそうだが、試しにテイマーはどうかね」
テイマー
多種多様な生き物の力を借り戦う者
仮契約と本契約ができ、戦う以外にも役立つ事が出来るとか
「まぁ、ならそれで」
他に考えるのも面倒だし適当でいい
紙にテイマー希望と書き込み、先生からハンコを貰えば今度は上級生に案内される
テイマー希望の生徒は結構少なかった
10名くらいで他のクラスに比べたら人気ないのかもしれない
暫くすれば担任の先生がやって来た
「では、初めに仮契約の実践を行ってもらう。それにより特進コースと通常コースに分けさせてもらう」
これから更に分けるのかよ特進ってなんか面倒くさそうだし通常がいいな
「名前を呼ばれた者から契約の石に触れるように!」
次々生徒の名前が呼ばれていく
契約の石ってのに触れながら呪文みたいなの呟いたらピカッと光ってなんか出てくる
炎のような燃えてるやつ、長い蛇、黒い翼を持つ悪魔みたいなやつ
色んなやつが沢山出てきたけど特進ってやつに入ったのは今のとこ2人だけ
「次で最後か、アルシエル・サベル来なさい」
呼ばれたから石に近づく
誰だよアレ、聞いたことない苗字、なんか小汚くない?とか全部聞こえてるっての
煩いけど無視だ無視
「さ、石に触れて頭に浮かんだ言葉を言いなさい」
触れるだけで言葉が浮かぶってちょっと怖い気もするけど
おそるおそる石に触れる
ヒンヤリとした思ったよりツルツルな表面
光の加減なのか中で様々な色が混じり合ってる
『呼べ』
小さく声で呼べって言われた気がした
何を呼べばいいんだよ
『呼べ、妾を。呼べ』
誰の名前をだよ
てか、誰だよこの声
頭に直接響いてる、気分悪くなってきた
『呼べ、妾の名を呼べ!』
声はだんだん大きくなってきて頭痛や吐き気がしてくる
呼べってばっかり誰を呼ぶんだよ!?
「あぁ、もう!うっせぇ!!そんなに呼ばれたかったら自分から出てきて名乗りやがれ!」
耐えきれず叫んだら石が滅茶苦茶光って地響きまで起こし始めた
他の生徒の時はすぐに収まった光は出続け眩しすぎる
「こ、これはまさか神格級を喚ぼうとしてるのか!?」
先生が何か叫んでるけど上手く聞き取れない
石から手を離そうとしても離れない
カッ!と一際強く光ったら石が粉々に砕け散り徐々に光が収まったら何故か俺の手を美女が握りしめていた
「アンタ、誰?」
「妾はディオネ・ルフトゥ・パライオン。お主に呼ばれた者じゃ」
ニカッと笑う美女の頭には角とお尻から尻尾が生えていた
「お主は妾のますたーとやらなのじゃろ?宜しくなっ」
先生や生徒が驚きすぎて固まってるけど、お願いだから誰か説明してくださいな
この美女はなんなんですか?