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また夢の中で  作者: 利根川渡
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空飛ぶ金属の球

 夢の中で僕は自分の部屋で寝ている。当時はマンションの9階に住んでいたのだが、夢の中でも僕はそのマンションの部屋で寝ている。

 近所の道路の上の、地上1メートルくらいの高さの所に、直径3センチくらいの銀色の金属の球が宙に浮いている。そしてその球が、ゆっくりと移動して、僕の住むマンションの方に近づいて来る。マンションの駐車場を横切り、内階段をのぼって、だんだん9階まで上がってきているのだ。

 その金属の球は、実は狸が化けたもので、僕の部屋に向かっており、そしてそれは僕に対して悪意を持っているというのがわかっている。僕は怖くてたまらない。

 ついに球は9階まで到達し、うちの玄関を通り過ぎて僕の部屋まで入ってきた。僕はなんとか阻止しようとして、般若心経の一節を唱えるのだが「色即是空、空即是色」と言わなければならないところを、間違って「シキソクゼクウ、クウソクゼクウ」と言ってしまう。そしてそう言った途端「しまった、言葉を間違えた、これではお経が効かない」と思うのである。

 僕は自分で発した「シキソクゼクウ、クウソクゼクウ」という声を聞いて目が覚めた。夢はここまでであるが、目が覚めた僕はもの凄い恐怖を感じていた。

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