マジカルゼラ!! ~二人のゼラ、鏡の罠~
(σ≧▽≦)σ またもや新バージョンのゼラ、バルーンアートで作っていただきました。感謝感激マジカルゼラ!
「ええい! いつもいつも邪魔をしやがって!」
悪魔ピージョンが憎々しげにマジカルゼラを睨む。既に悪魔ピージョンの配下はいつものようにマジカルゼラにやられている。今もまた、マジカルゼラの放つ雷の鞭に打たれ一体の悪魔が地に倒れる。
マジカルゼラはステッキを振って悪魔ピージョンへと突きつける。
「また悪いことしてたんでしょ。魔神の復活なんてさせない!」
「くっそー!」
追い詰められた悪魔ピージョンは歯軋りを鳴らす、が、
「などと、毎度毎度、無策に挑むとでも思ったか?」
「え?」
一転、悪魔ピージョンは勝ち誇る笑みを顔に浮かべ、
「罠に嵌まったのはお前だ! マジカルゼラ! 出でよ紫影鏡!」
悪魔ピージョンが指をパチンと鳴らし叫ぶと、ゼラの背後、地面を割って大きな鏡が地下から土砂を吹き上げ現れる。禍々しきオーラを放つ鏡がゼラの姿を映す。
「なに?」
驚くマジカルゼラ。その姿を映す邪悪な鏡。その鏡に映されたゼラがヌルリと動く。鏡の表面に波紋を立てて鏡からゆっくりと現れる。鏡から抜け出し地面に蜘蛛の脚をつける。
見つめ合う二人のマジカルゼラ。
「姿を映す魔道具か? 気をつけろゼラ!」
九官鳥のクインが注意を促す。鏡から現れたのはマジカルゼラそっくりの姿をしている。だがその顔に表情は無く、髪の色だけは紫と違いがある。黒髪と紫髪、困惑の表情と無表情のそっくりな顔が視線を交わす。
悪魔ピージョンが笑う。
「ハハハハハ! これぞ魔神装具、紫影鏡! さあ己の影と戦うといい! マジカルゼラ!」
「そっくりなだけの偽物なんて! らいっ!」
マジカルゼラがその手から雷の鞭を飛ばす。
「ライ!」
だが紫の髪のマジカルゼラもまた、手から雷の鞭を出し宙でぶつかり弾けて散る。その雷の鞭の威力は互角。
「紫影鏡に映された分身は、本体と同等の力を持つ! 己の影と戦い弱ったところでトドメを刺してやるぞ! マジカルゼラ!」
窮地と見せかけてマジカルゼラを罠に嵌め、作戦通りにいった悪魔ピージョンが勝利を確信する。
「やれ! マジカルゼラシャドウ!」
「変な道具でゼラのニセモノを作るなんてー」
紫の髪のマジカルゼラシャドウは、マジカルゼラへと一歩詰め寄る。相対するマジカルゼラはステッキを振り、
「まぐなー!」
大きな瞳のような紫の球体を呼び出す。爆裂する光線を放つマジカルゼラの魔法。しかし、それに応えるようにマジカルゼラシャドウも同じ言葉を唱える。
「マグナー!」
「ちむっ!」
「チムッ!」
マジカルゼラシャドウもまた紫の球体を呼び出し、互いの召喚した紫の球体から伸びる光線がぶつかり合い爆発する。その魔法も同じ、威力もまた同じ。
無表情のまま紫の髪のマジカルゼラシャドウが、じりじりとマジカルゼラへと迫る。
「くっ」
これまでとは全く違う敵を前に、どう戦えばいいのか解らずマジカルゼラは唇を噛む。
宙を飛ぶ九官鳥のクインが小声で、
「魔神装具、紫影鏡? 魔神ケージョンの力が蘇りつつあるのか?」
「どうしよう? クイン?」
「このままじゃ不味い、だけど紫影鏡? ゼラ、あのゼラの偽物を抑えていてくれ! 直ぐに戻る!」
「ウン! ちむっ!」
再び撃ち合う爆裂する光線、その影に隠れクインは姿を隠し密かに飛び去る。
「マジカルゼラ! 今日が貴様の命日で、魔神ケージョン様の復活の日だ! ハハハハハハ!」
これまでやられてきたことの仕返しがやっとできると高笑う悪魔ピージョン。予想外の強敵の出現に窮地に陥るマジカルゼラ。
迫るマジカルゼラシャドウ。鏡写しの紫の髪の悪意がステッキを構える。
◇◇◇◇◇
次回予告
己と全く同等の力を持つ相手に困惑するマジカルゼラ。紫の髪のそっくりなマジカルゼラシャドウを相手に、マジカルゼラはどう闘うのか? 九官鳥のクインの策とは? 鏡の悪意が襲うとき、マジカルゼラの新たな力が目覚める。
次回『紫の鏡が割れるとき』
銀の糸の紡ぐ先には?
◇◇◇◇◇
◇◇◇◇◇
♪花の影に隠れる妖精たちが
甘いお菓子をねだって集まるの
秘密の森のちいさなパーティ
ナイショの願いを囁いて
月曜日、火曜日
月曜日、火曜日
月曜日、火曜日
それまた水曜日
ウェストがちょっと気になるときは
妖精の歌に合わせて踊るの
七本脚のタップダンス
リズミカルに打ち鳴らして
月曜日、火曜日
月曜日、火曜日
月曜日、火曜日
それまた水曜日
歌い踊る妖精たちが
正直ラズモア捕まえる
だけど秘密の秘密の森のパーティ
木曜日なんて言っちゃダメ
しゅぴっ!
設定考案
K John・Smith様
加瀬優妃様
バルーンアート
K John・Smith様
m(_ _)m ありがとうございます
(* ̄∇ ̄)ノ エンディングは、あるけにダンス、ということで。
K様d( ̄  ̄;K
「ハロウィンで紫のカツラを被ったマジカルゼラ、というかんじで」
ノマ(* ̄∇ ̄)ノ
「いえ、無理矢理でもマジカルゼラに組み込みます。そっくりの偽物は昭和〇面ライダーからの伝統芸」




