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ハイアディ、領主館へ行く、2

( ̄▽ ̄;) えー、1、に続いて、やや変態気味? 


 ぱんつは諦めた。またレーンを触手で飛ばしてしまうかもしれないから。レーンは大丈夫って言うけど、レーンの後頭部にたんこぶができちゃった。


「レーン、痛くない?」

「触るとちょっと痛いですが、たいしたことはありません」

「治すね」


 触手の先の粘液操作に治癒魔法を乗せて、私の粘液を治癒力増加軟膏みたいにして、レーンのたんこぶに塗り塗り。


「これですぐ治るから」

「ありがとうございます」


 あれ? 怪我させたの私なのにお礼言われた?


 人に化けてワンピースの服を着る。ぱんつは穿かずに靴下も靴も無しで。これなら下半身がスキュラ体に戻っても服は破れないし。靴の代わりにサンダルで。


「これって、ぱんつを穿いてるかどうか、服を着てたら解らないんじゃないの?」

「スカートを捲られたらバレますね。そのときはハイアディがノーパンの恥女扱いされます」

「え? ちぢょって何? なんだか良くない感じのもの?」

「そうですね、恥ずかしい女のことなので、褒められたものでは無いですね。大事なところを見られるかどうかとドキドキするのを楽しむ、危ない人、というところですか?」

「そ、それは嫌」

「では、いずれパンツを穿けるように練習しましょうか」


 練習? ぱんつって練習がいるの? 


「また、レーンに穿かせてもらうの?」

「ハイアディは私以外の男に穿かせて欲しいんですか?」

「それは、イヤ。レーンがいい」


 う、うん、恥ずかしいけれど、知らない人よりレーンがいい。レーンにぱんつを履かせてもらうことを想像すると、ドキドキする。次は人化の魔法が解けないように我慢しないと。でも、我慢してたらレーンは何処までしてしまうの?

 椅子に座ってレーンにサンダルを履かせて貰う。

 玄関の扉がコンコンとノックされる。レーンが扉を開けるとフクロウのクチバという女が迎えに来ていた。


「大きい」


 レーンの家の前に停まるのは大きな馬車。レーンに手を引いてもらって馬車の中に入る。

 人の足で歩くのって変な感じ。あんまり練習してないから。下半身海ガメのアイジスねえ様は、地上を移動するのが苦手で、人に化けても走るのは上手くできないって言ってたっけ。

 私も地上を歩くのは苦手。深都からローグシーまで、遠かったなあ。


 馬車に乗ると中は広くて、後方にしか座席が無い。私とレーンはそこに座るように勧められて、並んで座る。クチバは私達の前の床にあぐらで座る。


「この馬車はゼラさんを乗せられるようにと作られた特別な馬車です。ただ、作ってはみたものの使う機会が無く仕舞われていたものですが」


 クチバが私を見る。初対面で脅かされたから、この人、ちょっと苦手。

 馬車が走り出す。細い覗き窓みたいな窓から街を見る。外から中が見えないようになってるみたい。この馬車が珍しいのか、街の人達がこっち見てる。


「レーンからハイアンディプスが人化の魔法の維持が苦手と聞いています。この馬車なら正体を現しても隠せます」

「だったら、べつに人に化けなくても」

「馬車に乗り降りするときに人目につく訳にはいきません。領主館の中に入るまで、人に化けていて貰わないと困ります。できれば目立たないように普通の大きさの馬車にしたかったところですよ」


 やっぱり人にスキュラの正体を見られるのは良くないのね。解ってはいるけれど。蜘蛛の子を受け入れた街でも、そこは人の住む街なのだから。


「領主館の中に入ってしまえば、もとの姿に戻っても大丈夫ですよ。領主館の一階はゼラさんのサイズでできてますから、ハイアンディプスにも窮屈では無いでしょう」

「ゼラさんの、サイズ?」

「領主館の中では、クインもアシェも、もとの姿でうろついてますから」

「え? クインとアシェが領主館にいるの? なんで?」


 クインに見つかったら私は深都に連れ戻されちゃうんだろうなあ。レーンとの暮らしも、これまでなのかな。でもなんでアシェが領主館にいるの? それも正体を出して?


「アシェは深都からの大使として、クインは連絡要員として、となっていますが」


 そこまで言ってクチバという女は優しい顔になって、ふふ、と笑う。


「二人とも役目なんてそっちのけで、赤ちゃんに夢中になってますね」

「赤ちゃん?」

「カダール様とゼラさんの、双子の赤ちゃんですよ」


 カダール様と、ゼラさんの、双子の赤ちゃん?

 え? どういうこと?

 業の者が赤ちゃんを産むなんて有り得ない。


 え?


「ちょっと待って、蜘蛛の子が赤ちゃんって?」

「おや? 知らなかったのですか? ゼラさんが赤ちゃんを出産して、領主館は大騒ぎになったものです」


 蜘蛛の子が、赤ちゃんを出産? どうやって? 何がおきたの? 業の者は子孫を作る機能は無い筈で、ええ? ええと普通の生物が赤ちゃんを作るには、交尾をして、あ、蜘蛛の子とおっぱいいっぱい男は何度も性交してたんだっけ? アシェが回数50は越えてるって言ってたような。え? えっちいことして、赤ちゃんできちゃったの? 蜘蛛の子があのおっぱいいっぱい男と幸せそうにしてて、あう、レーンに触られるだけでも恥ずかしいのに、あれってそれ以上だったのね。見てるだけだと自分じゃ無いから、あんなにドキドキすることとは知らなかった。レーンに触られて初めて知ったけど。そしていっぱい性交したら、赤ちゃんができた? 出産?


「うそお!?」

「……ちょっと、ハイアンディプス?」


 驚き過ぎて叫んじゃった。クチバっていう女の冷めた声で我に返る。あ、いつの間にか下半身がスキュラ体に戻ってた。


「あ、レーン? 大丈夫?」

「二回目なので受け身は取れましたが、ちょっと痛かったですよハイアディ」

「はう、ごめんなさい、ええと」


 正面に顔を戻すと、クチバはあぐらで座ってたところから離れたとこに立っている。素早く飛び退いて私の触手から逃げたみたい。


「興奮すると人化の魔法が解ける。レーンの報告通りですね。この馬車を用意して良かったです」

「はうぅ」

「これからもレーンの家に住むなら、正体を見せないように気をつけて貰わないといけませんね」

「え? でも、私、深都に連れ戻されちゃうんじゃ?」

「そこはクインとアシェと話して下さい。私達には深都の事情は解りませんので」


 レーンがうんうんと頷いて何か考えている。


「ハイアディは人化の魔法の持続を練習しないといけませんね。人に化けた状態で、パンツを穿かせて長靴下にガーターベルトをつけて、破れたらお仕置きという特訓などしてみますか」

「特訓?」

「ええ、動揺しても人の姿を維持できるように。私がちょっと何かしてもスキュラの正体を現さないように」

「ちょっとって、何をするの? 私に無理矢理ぱんつを穿かせて、レーンはいったい私に何をするつもりなの?」


 レーンの特訓? 嫌がる私にぱんつを履かせて、長靴下まで履かせて、それで私をどうするの? ガーターベルト? また触るの? チュッてするの? ぱんつが破れたらお仕置きって、どんなお仕置き? はう、想像すると触手の先がクネクネしちゃう。


 あ、クチバが半目で私達を見てる。


「おかしなプレイの話はこれからの話し合いが終わってからにして下さい」

「お、おかしなプレイなんてしないもん!」


設定考案


K John・Smith様

加瀬優妃様


m(_ _)m ありがとうございます


( ̄▽ ̄;) まだ、領主館に到着しない……


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