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可愛い高校生

開いていただきありがとうございます!

今回は七瀬真凛目線のお話です。



はぁ、ほんと仕事って疲れる......


どっかで少し休憩しようかなぁとか、トイレで時間潰そうかなぁとか思ってたその時、この前ここに来た

少し大人しめの男の子がランジェリーへ入るのが見えた。


しかも隣には彼女らしき女の子もいる!


ほうほう、この前はきっと大人しそうな子だから

つい男子の悪戯に巻き込まれたのかなぁ~?とか

思ってたけど、実は本当に彼女がいて、着けるものを買いに来てたのかな?


うん、顔もだけどその初々しいさが可愛すぎる!


なんかまだ慣れずにキョロキョロしてるっぽいし少しからかっちゃえ!


思いっきり後ろから飛び出すように彼に話しかける。


「わっ!やっぱりこの前の子だよね!とその隣には彼女さん〜?彼女さんめっちゃ可愛いじゃん〜♡奥手に見えてなかなかやる〜」


「いや、別に彼女じゃ......」


そういう顔はやっぱり真っ赤。


恋愛感情とは別だけどなんともその初々しく、女の子慣れをしてない様子を見ると、ついつい意地悪をしたくなる。


だから、ちょっと恥ずかしかったけどぶりっ子のポーズしてみたり、この前のTを揶揄ってみたり散々意地悪をしてみた。


うん、ほんと反応の1つ1つが可愛い......


なんかこんな感覚も久しぶりだなぁとしみじみ思う。

あっ君、旦那さんとは結婚して3年になるけど、出会った頃はまだペーペーだったのに、気づけばトントン拍子で出世街道まっしぐら。きっとそれはいいことなんだろうけど、ご飯作って待ってても今日は要らないって言われることも多いし、一緒に夜寝ることも週に一度あれば多い方。


たまに私が文句言うと、


「その分お金は稼いでるから」


とか、


「これが2人の将来のためだから」


とかそんな風に言って上手〜く私と喧嘩にならないように交わしてくる。


そんな状態で専業主婦をしていても同じように回る日常に飽き飽きしちゃって、今はこうしてこのランジェリーショップで働いてる。


あっ君は、イケメンの無駄遣いというか、顔だけにステータス全振りしたような感じで、初めて会った飲み会の時も、前に出るようなタイプでもなく、必要最低限の人の絡みをしてるような人だった。


3歳年上の私が一目惚れしてアプローチをかけた時も、イケメンのくせに女慣れしてないのか、いちいち初々しい反応をしてくれてたよね。


ちょっと抜けてるところもあったり、彼の私に対する初々しい感じが、あっ君と出会った頃を私に思い出させてた。


あ、いけない。採寸してることすっかり忘れてた。


「えーと、私の胸ってそんなに測りにくいですか?」


「あ、ごめんね。ちょっと別のことを......」


こうも正直に言ってしまうから上司に怒られることが多いのかな?


自分で言いながらもつい苦笑してしまう。


「やってることに身が入らないことってありますよね!私もそういうことあるので」


「彼のことを考えるとってやつ〜?」


「あ、いや、だから、その......」


さっきの彼といい、女の子の方も顔を真っ赤にしてる。


私が高校生の頃ってこんなにも純粋だったかな?


「そんなにも彼のことが好きなのよね♪」


「うー、はい!そうです、私真田くんのことが好きなんです。全然気づいてもらえないけど......」


私の勘違いらしく、どうやらこの2人付き合っていないらしい。


「女の子はアプローチのみよ!あなた可愛いんだし、若いんだからグイグイアプローチすればきっと真田くんもすぐ好きになるわ!」


「お姉さんにやにやしながら応援してるから♪」


「じゃ、まずは手始めにこれ試着してみない?」


「いや、でもこれは流石に......」


「いいからいいから〜♪」


……


「ありがとうございます♪また彼と買いに来てね〜」


「はい、また相談させてもらってもいいですか?」


「もちろん!また遊びに来てね♪」


「あ、可愛さん買ったんだ。なんか、凄く仲良くなってるけどなんかあった?」


「ダメだよ〜女の子には女の子の世界があるんだからね!」


「そうだよ真田くん!明日から覚悟してね?」


「え、あ、うん?って何を?」


「ううん、よし!帰ろう!」


「ありがとうございました〜」


こうして高校生カップル(仮)は帰っていった。


あの子、可愛って言うんだ。


ほんと2人とも初々しいわね。


今度きたらどう揶揄ってやろうかな〜


真田くんに可愛ちゃんのことが好きか聞いてみてあげようかなぁ〜?


つまらない日常にほんの少し楽しみができた。

そんな気がした1日だった。





ここまでご覧いただきありがとうございます!

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