ようやく最初の魔法を覚えることが出来たが痛かった・・・。
今回は魔法を覚えることとなり、やっと少し異世界らしくなったんじゃないかなと思います。
誤字脱字がありましたら教えてくださいm(__)m
~次の日~
昨日怒られたルドルフはさすがにもう一度怒られてしまうのと、昨日言ったミリアの言葉を聞き、今日ばかしはやめておこうと思ったため魔力の練習をしなかった。
「さて、ルドルフ様昨日のことなのですがどこにゲートが存在したのでしょうか?昨日聞こうとしたらメイド長たちが入ってきてしまったため中断されたので聞くことが出来ず疑問に思っておりました。」
「うん。それなんだけどね。俺のゲートって前にミリアが言っていた特殊に当てはまる右胸の心臓と正反対のところに存在するみたいなんだよね。一回見つけてからは無意識にでもわかるようになったし。」
「右胸ですか・・・。」
「ん?何か問題でもあったの?」
「いえいえ!まったく問題はありませんよ!ただ特殊なところにあるのですねと考えてしまっただけです。では、先ほどルドルフ様が無意識で魔力を感じ取れるようになったということなので、次に魔法を覚えるための準備段階として指先に魔力を集められるようになっていただきます。指先にゲートから出てくる魔力を手に集めることで手からオーラのようなものが見えるようになれば完璧です。私が見本を見せますので、マネするようにやってみてください。」
そういってミリアは魔力を手に集めて、なんとなくではあるが靄の様なものが手から出てるのがわかった。
「それがミリアの言った魔力のオーラなのかい?」
「はい。そうですルドルフ様。ではルドルフ様も実践してみましょう。」
そういわれルドルフは、転生前から考えていた厨二心がくすぐられたので体やゲートの周りにある魔力を血管の様に右手に魔力を流して固定し始めた。
「・・・。」
ミリアは無言で一回で魔力を右手に集めて留めているのを見て唖然としていた。
「・・・よし!出来た!」
ルドルフはしっかりと魔力を右手に固定し、ミリアよりも鮮明に魔力のオーラを見えることに喜んでいた。しかし、数秒するとその魔力が右手から霧散するように消えてしまったことにルドルフは不思議な顔をしていた。
「おめでとうございますルドルフ様。魔力とは一定の場所に長く発現し続けることは難しいことなので数秒でも留めることが出来たルドルフ様はとても優秀でいらっしゃいます。ではさっそく簡単な生活魔法ではありますが覚えていただきます。まず最初に覚えていただく魔法は『ライト』です。この魔法は詠唱無しで『ライト』と言って想像がしっかりできれば発動します。早速ではありますが、ゆっくりと先ほどの様に手に魔力を集めて『ライト』の魔法を発現させていただきます。」
ミリアはそういうと、ゆっくり魔力を右手に集め始めた。
『ライト!』
ミリアが魔法を発現させると、右手からテニスボールサイズの光る球状の物が現れ、ルドルフとミリアを明るく照らした。
「どうですかルドルフ様。これが『ライト』という魔法になります。これをまねしてルドルフ様にもやっていただこうと思うのですがよろしいですか?」
「そうだな。一回でできるとは思わないがやってみよう。ミリアはこの魔法を覚えるのにどれほどかかった?」
「そうですね。私の場合はおよそ一週間といったところですね。しかし、私の場合は10歳で魔法を習い始めたので、ルドルフ様は今月中に発現させることが出来れば天才でいらっしゃいます。」
「ほう。だったら、今週中に俺が『ライト』の魔法を覚えられたらミリアは俺からまた一つお願いを聴いてもらうとするか。」
「えっ!?ま、まあルドルフ様でも一週間以上かかると思います。いいですよ。もし『ライト』の魔法を一週間以内に発現することが出来たのなら何でも一つお願いを聞きます。」
ミリアはルドルフ様でもそれはないだろうと高をくくり約束してしまった。この後に、さらに悲惨な目にあうことはまだミリアは知らない。
ルドルフはミリアとの約束も踏まえて俄然やる気を出して『ライト』の魔法の習得に頭を働かした。
(何気にスペックの高いミリアにお願いをするためにも今回はしっかりとイメージをふくらまさないとな。『ライト』の魔法って、言ってしまえば魔力で働くLED電球だよな。だから、LEDが光ってるイメージをしてやれば成功するだろう。ふふふ、ミリアの絶望の顔が目に浮かぶなニヤニヤ)
ルドルフは一歳にもなっていない赤ん坊のする顔とは思えないほどあくどい笑みを浮かべ、それを見ていたミリアは信じられないぐらいの量の冷や汗を流していた。
「よし行くぞ!『ライト!!』」
ルドルフはLED電球をイメージしながら魔法を唱え、その魔力量が多すぎたためにとてつもないぐらいの光源をもった光の玉が生まれてしまった。
「「目、目がーーーーーーー!?!?!?」」
主従二人は仲良く部屋の床の上を目を抑えながら転げまわった。
まるでドラゴン○ールの太○拳を受けたかのようだった。
ようやく二人の視力が回復し始めると、ミリアはあまりの目の痛さに目を赤らめながら涙を流してルドルフに怒った。
「ルドルフ様!魔力の量を抑えるように言わなかった私も悪いのですが、先ほどの魔力の量はなんですか!多すぎますよ。もう少し抑えてやらないと次の魔法を教えることが出来ないですよ!」
そういわれたルドルフはミリアと一緒で目を真っ赤にしながら涙を流してミリアのほうを凝視した。
「え!?今度からもっと気を付けるから早く新しい魔法を教えてくれよ!それと、ミリアには今回の約束通りわがままを一つ聞いてもらうからね。」
「そうでしたーーーーー!?この目の痛さですっかり忘れてました!?やばいやばいやばい、今の無茶ぶりだけでも切羽詰まってるのにこれ以上増えたらやってられないよーー!」
こんなおバカな言い合いをしていると、またも遠くから走る音が聞こえてきて扉が勢いよく開けられた。
「ハア・ハア・ハア・・、どうかなさいましたかルドルフ様!」
勢いよく入ってきたメイド長は目を真っ赤にしながら涙を流しているルドルフとミリアを見てびっくりした。
「申し訳ありませんメイド長。少し目を外した時にルドルフ様が好奇心旺盛だったために上の明かりの強さをいじってしまい、二人そろって涙を流している始末です。」
とっさにミリアはメイド長に対しての言い訳を言って魔法のことを隠した。
「何をしているのですかミリア!このようなことでルドルフ様の目が悪くなってしまったらどう責任を取るつもりです!見た限りルドルフ様に大した影響が出ていないからいいものの、昨日の説教では足りなかったようですね!ついてきなさいミリア!また昨日と同じ説教です!ルドルフ様にはこちらのメイドを傍にいさせますのでご安心ください。」
こうしてミリアはメイド長に引っ張られるように連れていかれ、代わりに俺のそばにきたメイドにベットまで運ばれ、寝かしつけられた。
~その夜~
ミリアとは違うメイドにご飯にご飯を食べさせてもらいベットに運ばれた。
(そういえば、今日は昔読んだ小説の魔力循環について言っていたな。魔力循環なら魔力を使うわけでもないし、これからの魔力の使い方もうまくなりそうだから寝る前とかに練習しておこうっと、これをミリアにいったら怒られそうだから内緒にして。)
こうしてルドルフはミリアに内緒でゲートから流れてくる魔力を使って体の隅々まで魔力を循環させて体になじませると同時に、魔力の運用の練習を始めた。
・・・ここは王国図書館の奥の奥、一般の人には立ち入ることの出来ない禁書の部屋。
ここの禁書の一冊に、魔力循環についての本が存在する。
昔、高名な魔法使いが書いた一冊で、それを読んで試した魔法使いが次々と死んだことから禁書扱いとなった。
前世に学校で学んだ程度の体などに関する簡単な医学によってルドルフは禁書にさえ認定されている魔力循環を身に着け、さらに化け物街道をひた走ることになった。
このことをルドルフは後々知ることになり驚くことになる。
批判でもいいので切実に感想がほしいです。