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異世界転生 お師匠様と、魔法使い!  作者: 松本隆志
■番外編■
23/43

グリーナの手記

私はグリーナ・ミディランダ、21歳。


現在はラーナの街中央区画の外れに、家を購入して弟子達と暮らしています。

弟子は3人いまして、3人とも可愛い子達です。


一番弟子は、私が16歳の時にグレッタ村で倒れている所を助けた少年です。

当時の容姿はとても可愛らしく、将来は女の子を泣かせる男性になると思いました。出会った頃は私よりも小さくて、素直で可愛い頑張り屋さんでした。

大人の様に落ち着いた性格であり礼儀正しく賢い子です。


両親を亡くして混乱している姿を見た私は、この少年を弟子に迎えたいと思ってしまいました。私も家族を亡くしており8歳の頃にお師匠様の養子となり、その後に魔法使いになった経緯の影響でしょうか。


私の弟子にならないかと訪ねたら、喜んで弟子になってくれました。それからは、自ら進んで家事の手伝いをしてくれて助かりました。物覚えも早く、すぐに見習いの試験に合格して正式な弟子になりました。


それからラーナに引越して、二人目の弟子に出会う事になりました。生活費を稼ぐためには魔物の増加について調査をしながらも、討伐や依頼などで稼がないとなりません。


私の主な資金稼ぎは魔法付加効果エンチャントを工芸品や衣類などに付ける仕事です。物作りはできませんが特殊なエンチャント魔法を込める事で、特殊な効果を持つ高級品にする事ができます。私が付加できる効果は4種類しかありませんが、特殊魔法を使える魔法使いは希少なため、割のいい稼ぎとなります。


その仕事が早く終わった日、家の前で可愛い弟子の話声が聞こえました。

可愛らしい金髪のショートヘアの少女と、何やら会話をしていて友達が出来たのだと思いました。弟子はとても真面目で、家事と勉強だけで一日を過ごしており、遊んでいる所を見た事がありませんでした。


弟子は、友達と遊びに行ったりするのが当たり前の年頃です。

家事と勉強だけの生活では息苦しいのではないかと心配していたため、友達ができたのかと喜んだのですが否定されてしまい残念でした。


ですが後日、弟子から少女のことで相談を受けたのです。

詳しい話を聞き熟考の末に、少女を引き取る決心をしました。

弟子が人助けのために頼ってくれた事が嬉しかったのもありますし、弟子が二人いれば遊び相手にも困らないだろうという期待もありました。

そして何よりも、可愛い弟子の期待に応えてあげたかったからでした。


私は弟子の事が可愛くて仕方ありません。


私には両親と弟がいましたが全て失いました。

そんな私にとって、素直に言う事を聞いてくれる優秀な弟子が可愛くて仕方がありませんでした。私にとって、弟の様な子供の様な、そんな感情を抱かせる子です。弟子の寝顔は愛くるしく、撫でてあげると照れて赤くなるのが本当に可愛いです。


新しく弟子になった少女、二番目の弟子は天真爛漫てんしんらんまんな性格で人懐っこく可愛い子です。大人になったら男を泣かせる美女になるでしょう。

一番弟子と比べると物覚えが悪く真面目とは言い難いですが、いつも元気で家の中を明るくしてくれる大事な子です。ゆっくり時間を掛けて育てていく予定です。


二人が11歳になり私が21歳になった頃、一番弟子の背が私と変わらなくなってしまいました。私は密かにショックを受けておりますが、いつかは見上げる様になるのでしょうか。最近では男の子らしい精悍な顔つきになってきて、何気ない仕草に男らしさを感じるようになりました。何時かは私の下から巣立っていくのでしょうね……。


弟子が特に男らしく見えたのは、魔人との戦いの時でした。私は魔法使いになってから窮地に陥った事がありませんでした。森を軸にして活動することが多い魔人が、森を焼失させる上級火魔法を使ってくるとは計算外でした。


その後に現れた魔物の軍勢に取り囲まれて、私は恐怖のあまり泣いてしまい、行動する意思を失っていました。情けなくて悔しくて、大事な弟子を守れない自分が恥ずかしかったです。


しかし、私を救ったのは守るべき弟子でした。


私が動けない状態なのに、彼は魔力が尽きるまで戦いました。

難易度が高い事で知られる雷魔法すら使いこなし、囲んでいた魔物の軍勢を瞬く間に倒した姿は、雄々しい戦士の姿でした。私が知らない間にも、弟子は成長していたのだと知りました。あの時の光景は今でも鮮明に覚えています。


彼が、私を守るのだと叫んだ時は嬉しかったです。今でも思い出すと胸の鼓動が高鳴ります。私の自慢の一番弟子です。


そんな彼も、もうすぐ魔法使いになるでしょう。

彼の実力で落ちることは万に一つもありません。

本当に彼はもうすぐ巣立って行ってしまうのでしょうか。

まだ11歳ですし、教えたい魔法もいっぱいあります。

彼ならお師匠様の大魔法も習得できるかもしれません。


決めるのは彼ですが、私は……。



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