タマゴテングタケのファロイデスちゃんが振り回すデスキャップストーム!
ファロイデスちゃん
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「むっ」
俺は近所の河川敷で人だかりを発見した。そこにたむろするのは、涼しい木陰を独占するバーベキューオヤジども。これでは俺たちが涼みながら肉を食うことができない。
「悪認定」
俺は彼らに正義の鉄槌を下すことを決断。
「いくぞファロイデス!」
「ファロイデスではない!」
また面倒くさい奴だったよ。こいつも自分の名前が嫌いだったんだ。
「すまん、行くぞファル!」
「えー、面倒くさいのいやなの、ファルたん」
あ、この娘、日和りやがったな。この面倒くさがり屋さんが! 仕方がない、俺はファロイデスを挑発するためにオヤジどもを指差す。
「見ろ!ファル、オヤジどものお揃いの帽子を」
すると、帽子嫌いのファルは、とたんにいきりたつ。
「よし、ファル、チェンジマッシュルームだ!」
俺の号令に従い、腕立て伏せのポーズをとるファロイデス。俺はその両足を取り、下腹部に巻きつける。
「チェインジ! マッシュルーム!」
すると俺の下腹部を大型のブーツで抱えたファロイデスが、巨大なネクタイを振り回す。
「いけー! デスキャップストーム!」
ネクタイから振りまかれるのはデスキャップの毒。帽子を着用する者すべてに死を授ける。毛髪を根こそぎ枯らされながら死んでいくオヤジども
「成敗完了!」
合体を解いた俺とファロイデスは、全力でその場から立ち去る。正義の味方は己の正体を知られてはならないのだ。
そして俺とファロイデスは肉を楽しむためにビールを買いに走る。パトカーのサイレンをBGMに聞きながら。