クロタマゴテングタケのフリギネアちゃんがぶっ放す黒光りのトキシン砲!
フリギネアちゃん
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「むっ」
俺はコンビニ前に人だかりを発見した。そこにたむろするのは、頭の悪そうなヤンキー兄ちゃんたち。これではおねーさんたちが買い物をすることができない。
「悪認定」
俺は彼らに正義の鉄槌を下すことを決断。
「行くぞフリギネア!」
俺は連れに呼びかけるも、連れは返事をしない。
「おい、フリギネア! 返事をしろ!」
あ、この娘、俺の呼びかけに聞こえないふりをしていやがる。俺は彼女のヘッドホンをもぎ取り、もう一度叫ぶ。
「行くぞフリギネア!」
うお、この娘、座りこんじまいやがった。なぜそんな恨めしそうな顔で俺を見る!
「ゲンボクちゃん、名前……、違うの……」
うお、泣きだしちまったぜ。何だっけ俺、思い出せ俺! よし、思い出したぜ。俺はフリギネアにやさしくヘッドホンをつけなおしてやりながら耳元で囁く。
「すまん、フリゴよ、共に闘おう」
満面の笑顔で俺に頷くフリギネア。そうだ、こいつは自分の名前が嫌いだったんだ。
「よし、フリゴ、チェンジマッシュルームだ!」
俺の号令に従い、腕立て伏せのポーズをとるフリギネア。俺はその両足を取り、下腹部に巻きつける。
「チェインジ! マッシュルーム!」
フリギネアは砲台の姿に変化する。屹立するフリギネア。そして俺は狙いをつけ、ヤンキーどもにぶっ放す。
「いけー!トキシン砲!」
黒光りするフリギネアの先端からアマニタトキシンの粒子が飛び散り、ヤンキーどもに降り注ぐ。苦悶の表情で死んでいくヤンキーども。
「成敗完了!」
合体を解いた俺とフリギネアは、全力でその場から立ち去る。正義の味方は己の正体を知られてはならないのだ。
そして俺とフリギネアは、手をつなぎながら駆けていく。パトカーのサイレンをBGMに聞きながら。