手紙
妹から手紙が届いた。妹はラーメン屋でアルバイトをはじめたそうだ。体調が良くない時は休ませてくれるやさしい店長らしい。中学校はあまり行けてないらしい。姉が犯罪者になり後ろ盾も一生なくなったので教師や生徒たちからいじめらるようになり行けなくなった。この情報は妹からの手紙じゃなくて外にいる子分どもからの情報で妹の手紙ではちゃんと学校に言ってると書いてあった。姉を気遣う優しい妹だ。ぐすん。妹はバイトをしているほうが楽しい様子だ。バイトをするために学校に行かず家で休んで体力を温存しているみたい。学校以外ではあたいの子分どもが目を光らせているからいじめられることはないそうだ。あたいの子分は暴走族が多い。妹の送り迎えもしてくれている。
母ちゃんはティッシュのチラシ入れの内職をしているそうだ。視力は落ちてきているがまだまだがんばれると言ってる。北海道は遠いから面会には行けませんがいつも心は一緒だよ、と結ばれていた。母ちゃんも妹も子分どももあたいの無罪を信じている。手紙はもう1枚みんなからの寄せ書きの応援メッセージもあった。あたいはおもわず涙ぐんぢまう。同じ部屋の仲間たちに回し読みさせたら全員泣いていた。
こいつらはもう全員あたいの子分だ。
「あたいのせいで母ちゃんも妹も世間から冷たい目で見られてる。手紙には書いてねえが、家に投書や電話なんかで脅迫や悪口の嫌がらせはされてるはずだ。世間からいじめられている。あたいは無罪を証明して一刻も早くしゃばにもどりてぇ。母ちゃんの目の病気の治療費を稼いでやるんだ!」
あたいの決意に子分どもは瞳を燃やす。
「なんでも協力するよ!七瀬ちゃん!」
「ありがとう助かるぜ」
あたいは重ねた布団の上に座りあぐらをかいた状態で子分どもに現状を説明する。
「国が雇った無料の弁護士はまったく役に立ちやしねぇ。もう最高裁の判決が出たから覆らねえって言うんだ」
メスブタはあごに手を当てて探偵ポーズをとる。
「真犯人を捕まえないと、七瀬ちゃんの冤罪は晴れないよ。暴走族の子分たちはフットワークがいいし度胸があるから、指示を出して捜査してもらえばいいんじゃないですか?」
「いや、子分どもに捜査はしてもらったんだ。真犯人もわかってる。それでもダメなんだ」
「どういうことなんだい?」
子分どもがあたいに注目する。あたいは事件の真相について語ることにする。




