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牢名主

刑務所にぶちこまれたあたいは12畳の雑居房に入れられた。あたいのほかに囚人が5人いる。牢名主の太ったおばさんが布団を重ねて座って腕組みしていた。

取り巻きの4人はじっとあたいをにらんでる。

「あんた名前は?」

「七瀬だよ」

「何をしたんだい?ウリかい?ドラッグかい?それとも万引き?オレオレ詐欺の受け子?」

「なにもしてねぇよ。あたいは冤罪だ!」

「ここに来たやつはみんなそういうんだよ。それよりあんたなかなか可愛い顔してんねぇ。そうとうな美形じゃないか」

「はん。あんがとよ」

「あたいの愛人になりなよ。いろいろ優遇してあげるよ」

太ったおばさんは両手を胸の前で握りしめ舌なめずりして求愛してくる。刑務所の中は同性愛が文化だっていうけどホントだったみてぇだ。あたいはプイッとそっぽをむく。

「ケッ!やなこったパンナコッタだぜ!誰がてめえみたいなメスブタに抱かれるかってんだ!」

メスブタは顔面を真っ赤にして怒った。焼き豚だ。

「ブヒー!だれがメスブタだって!可愛い顔してるから下手にでりゃ調子に乗りやがって!とっちめてやんな!」

「ヘイっ!」

手下どもがいっせいに襲いかかってきた。あたいは素早いフットワークで動き回り顔面は避けてボディを狙って全員ノックアウトした。

「準備運動にもなりゃしねえ」

「なかなかやるじゃないか。ますます惚れたよ!」

メスブタが両手を広げてダンプカーのように突進してくる。横に避けて交わそうと思ったが動けない。倒れていた手下2人があたいの両足にしがみついて動けないようにしている。もっと強くボディブローかませばよかったが、内臓破裂させちゃかわいそうだ。加減がむずい。

「観念しなッ!」

メスブタはあたいを押し倒してそのまま服を脱がしてレイプしようって魂胆だろう。すけべ根性が見え見えだ。大人の道具も部屋に隠してあるんじゃなかろうか。

こんなメスブタ相手に処女を散らすのはごめんだね!あたいはおもいきりしゃがみ込んでカエルトビアッパーでメスブタを仕留めた。両足の拘束は外れてる。あたいは新聞配達や居酒屋で足腰や腕力を鍛えてるだけじゃなく暇な時間さえあればスクワットや腕立て腹筋、体幹トレーニングなど肉体を鍛えに鍛えてる。バキバキの細マッチョだ。不良相手にするには鋼の体が必要なんだ。かとんぼみたいな女囚人の細腕で足を掴まれたぐらいなんてこたぁない。簡単に拘束を外せる。鉄球付きの鎖じゃないとあたいの両足は拘束できないよ。

ずしんと倒れ込んだメスブタに言った。

「顔を狙って悪かったな。手加減したからあごは砕けてないはずだ」

「完全に惚れたよ、あんた・・・」

その日から牢名主はあたいになった。

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