表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無敗の軍神は愛しき夫の子を孕む  作者: 天田 れおぽん @初書籍発売中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/25

第13話 お誘い

 春の空は薄っすらと霞んではいるが晴れている。

 朝の陽ざしは柔らかく、気温もほどよく暖かい。


 執務室の扉をバンッと開けて銀髪をなびかせながら入ってきたイーリスは開口一番こう言った。


「鍛錬に行かないか?」


 執務に追われるラファーガに対し、イーリスは暇だった。

 だから朝食後、執務机にかじりついて仕事をしているラファーガのもとへイーリスがやってきたのは必然ともいえた。


「忙しいところ悪いが、オレは結婚による長期休暇というものを与えられてしまったので、暇だ」


 結婚式も終えて屋敷での生活にも慣れてきたイーリスは、周りの状況をキチンと把握していた。

 不作法に見える行動も受け狙いだ。

 実際、執務室に突然現れたイーリスを見て、ラファーガは笑っている。


「ふふ。休暇という名の私の監視だろう?」


 ラファーガの反応に、イーリスは秀麗な眉毛を情けなくフニョリと下げた。


「まーそうだけど、そう言わないでくださいよー、ラファーガさま。最近のあなたは、仕事してばかりで体を動かしていないでしょ? 今日は天気もいいし、暖かい。どうです? 鍛錬でもしませんか?」

「ん~。鍛錬ですか?」


(呪いで体力が落ちているから、あまり激しく動くのはちょっと無理があるな。でも久しぶりのイーリスさまとの鍛錬は魅力的だ……困ったな)


 ラファーガは、太くて精悍な眉毛を情けなく下げた。


「でも私には仕事が……」

 

 イーリスはニカッと笑って爽やかに誘う。


「いいじゃないですかー。ラファーガさま。オレたちは新婚ですよ(?)」


 笑いながら食い下がるイーリスに、執事エタンセルも助け舟を出す。


「旦那さま、そうなさってはいかがですか? あまりこもりきりではお体にさわりますし、仕事はちょうどキリのよいところになりました」


 エタンセルの言葉に、イーリスはパァァァァァッと顔を輝かせた。


「ほら、お許しもでた。忙しいところ悪いが、オレをかまえ。ほらほら」

「ふふふ。なんですか、それは。犬みたいな」

「犬がよければ犬になるが。」

「ハハハ。……ん、鍛錬かぁ……」


(最近、体力が落ちてきたけど……鍛錬くらいなら大丈夫だろう)


 ラファーガは笑いながら椅子から立ち上がった。


「そうですね。イーリスさまに、我が家の鍛錬場を体験していただきますか」

「よろしくおねがいしまーす、軍神さま」


 お茶目に言うイーリスを見て、ラファーガは噴き出した。


「では、鍛錬着をご用意しますね」


 エタンセルの合図で使用人たちがササッと素早く動いた。

 2人はそれぞれの部屋で鍛錬着に着替えると玄関ホールで待ち合わせ、笑いながら鍛錬場へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ