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聖剣とはなんですか?4

「何から何まで感謝致す。蛮族の勇者カイロ様。」


俺はオークの家畜だった人達を【洗浄】で洗いながした。汚れが目立っていた為だ。


家畜だった人は全て女性だった。ほぼ裸だったが、なぜか詐欺女神の身体を見ていたとき程、高揚はしなかった。


皆、身体の部位を手で隠しながら話している。恥ずかしいのだろう。俺みたいな服装で出歩く女性は見たことがないからな。だから俺は壊滅したオークの集落から使えそうな布地を探し【洗浄】して彼女らに渡した。彼女らは嬉しそうに布地を身体に纏っていた。


「ほ、本当に宜しいのか?」


俺はオークの長の魔石を何とか国の何とかさんに渡した。今回の魔石集めは村長達に、これだけ魔物退治したと報告する為で金は絡んでいない。


彼女達は国に戻るそうだ。どこの国かは知らないがギルドへ売れば路銀の足しになるだろう。


「我らに名誉まで…必ずや御礼を致す。感謝する蛮族の勇者カイロ様。」


何とかさんは俺の口に唇を重ねた。


「私の身はそなたに洗われた。だから私の想いだ。」


本当に今回は、学があってもわからない。


「さらばだ。また必ず逢おう。」


良くわからないが彼女達は俺に手を振りながら俺のもとから離れていく。


まあ、良かっただろう。


俺は彼女等を見送った後に、余った布地を風呂敷代わりにし、魔石を集めて背中に担いだ。


その後も数日間、手当たり次第、ゴブリンの群れを倒し続けた。魔喰らいのマグレシアンはやはり魔力を貯める能力があるのだろう。抜刀すると紅く輝く刀身が初めて使用した時より伸びていた。


他の魔物達も数種類倒したが、いちいち覚えてはいない。農村を守る為にしている事だ。金は関係ない。


「これ以上は魔石を持てないな。」


風呂敷代わりにした布地から魔石がはみ出している。

魔石を無視してゴブリン討伐を続けても良いが俺は口がうまくない。村人に安心してもらうには、魔石の数で証明しよう。


「カイロ!」


村に戻ると入口でメアリーさんが杖を振っていた。

良かった。元気そうだ。


「1週間も…どこに行っていたのよ?」


「ゴブリン退治です。」


メアリーさんは俺が村を出た2日後に目が覚めたそうだ。俺が居ないから、また逃げたと思い焦っていたら

村長さんが、儂らの村の為にゴブリン退治に出かけたと説明された。


メアリーさんは、もしかしたらゴブリンが村を襲う可能性もあると思い村で待機する選択を選んだらしい。


「さすがに心配したよ。貴方が居ないと独り旅じゃん。」


メアリーさんは俺を見て嬉しそうだった。でも俺は、

いきなり精霊術で俺を襲うのは辞めてほしいと頼んだ。寝込まれても困るからと。


「黙れよ。薬草殺し。呪われた聖剣持ち!」


痛くない。相変わらず痛くない。メアリーさんの杖の殴打。しかし、呪われた聖剣持ちは気になった。もしかしたら、目的地の聖剣に守られた街で何かあったのだろうか?


目的地の事も心配だが、先ずは村長さん達を安心させよう。俺は村長さん達を広場に呼んで風呂敷を広げた。

大量の魔石を見た村人は固まってしまった。

村人達の隙間から現れたメアリーさんは、ため息を漏らしている。


「カイロ…これ、貴方ひとりよね。」


「ひとりで悪いか!」


「ああ…そうよね。」


休んでいなさい。そう言われた俺は広場の切り株に腰を降ろし、メアリーさんと村人達の慌てふためく姿を見ていた。


「カイロ。2446個よ。魔石の数。」


「やっぱり少ないかな。」


その言葉にメアリーさんは杖で自身の頭部を小突いている。


「めちゃくちゃ…めちゃくちゃよ!」


凄く、難しい表現をする人だな。少ないかと聞いているのに、めちゃくちゃだと言われても分からないよ。


「ゴブリンの群れって何匹よ。」


ゴブリンの群れ?そんなのいちいち覚えている筈がないだろう。


「たぶん。30匹くらいかな?」


「そう!多くて…多くて30ね。」


メアリーさんは俺を魔石の前に連れていき杖で魔石を指した。そして左手で俺の腕を握っている。


「貴方の持ってきた魔石は?」


「うぅん。2000。」


「残念。2446です。」


惜しいくらい言ってもらいたい。


「ゴブリンの群れの数は?」


「30?」


「多くてね!」


「はい。もう一度。貴方が持ってきた魔石の数は?」


「2446です。」


「わかった。めちゃくちゃなのよ。貴方はめちゃくちゃなの!」


全然、わからなかった。

あの詐欺女神に眼の前の魔石をみせたら、たぶん舌打ちされるくらいの量なんだけど…



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