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聖剣とはなんですか?3

「うぅ…」


メアリーさんの体調があまり良くない。昨晩倒れたのはそのせいだろう。さすがに彼女を放置して出ていくつもりはない。


楽しい冒険をしようと約束したからだ。


村人の中に医学に少し詳しい人がいると聞いたから無理を言ってメアリーさんを診てもらった。


村人は能力疲れだと言った。


能力?…おそらく精霊術の事だろう。

学はないが、彼女がつかい過ぎで眠いと言っていたから

倒れた原因に該当すると思った。


彼女が起き上がるまで、この農村に滞在する事にした。

理由は倒れた原因の大半が俺のせいじゃないかと、思いたくないが思ってしまったからだ。


村にただ居るだけも申し訳ないと思い、村人達の仕事を手伝った。農業は詳しくはないが、運搬や管理はマグレシアンの鍛冶屋で鍛えたから自信があった。

あとは村人の喧嘩の仲裁もした。なぜか俺が現れると喧嘩がおさまるから、村長に褒められた。


何処にでも現れる奴らだ。


メアリーさんは村長の家の一室で休んでいる。最初は泊まる場所は馬屋の見張り場しかないと言っていたじゃないか。と思ったが、どうやら村長は弟夫婦の家に泊まるようだ。優しい村長さんだ。


しかし、優しい村長さんが村人を広場に集めて大声をだしていた。


「ゴブリンの群れが村に近づいているのじゃ。お前らは逃げろ。」


村長さんは独りで村を守ろうとしていた。俺はそんな村長さんを見て決めた。


ゴブリンを根絶やしにしようと。


村の中にゴブリンが侵入したらメアリーさんも休まらないだろう。


だから、こちらから出向いた。


「キキッ」


何年経ってもゴブリンの長は着飾る習性のようだ。

丁度良いからマグレシアンさんが渡してくれた剣を使用してみた。名前は坊主が決めろと言っていたから俺はこの剣を「魔喰らいのマグレシアン」と名付けた。


とりあえず。二振りで眼の前に見えたゴブリンの群れは壊滅した。面白い剣だ。飛ぶ斬撃で倒れたゴブリンの魔力を吸い出して次の斬撃範囲が一撃目より広範囲だった。


吸い取った魔力を攻撃力に還元する。そんな能力があるのだろうか?


良くわからないな。俺は学がないから。


んーー。魔喰らいのマグレシアンは魔力を貯めておけるのか。違うゴブリンの群れを見つけたから、奴らが騒ぎたてる前に斬撃を飛ばした。直ぐに次の斬撃を放つモーションに入ったが最初のゴブリンの群れより大きな群れが壊滅していた。


おそらく最初の群れのニ撃目で吸い取った魔力を蓄えていた可能性がある。


でも良くわからない。俺は学がないから。


ゴブリンの群れを壊滅するよりも壊滅した後の魔石集めの方が大変だった。魔石は小さいし、手作業だ。でも魔石を見ないと農村の皆は安心できないだろう。


「あれはゴブリンじゃないな…」


人族の真似事が好きなのだろう。農村見たいな建物や柵がある集落にデカい武器を担いでいる集団。オークの群れだ。数年前の夜中に集落を壊滅させたが、こいつ等は人間を家畜にする習性がある。初めて忍びこんだ時は人里に襲撃してしまったと錯覚してしまった。


危なかった…家畜にされていた人達まで巻き込みかけた。


オークの集落の近くの木の上から俺は観察した。正面から斬り込むと、あいつらは家畜の人間を盾にしながら反撃してくる。だから木の上からオークの長を探した。見つけるのは簡単だ。ゴブリンと同じでオークも着飾るからな。


長を見つけた俺は木の幹を足場代わりにして飛び跳ね、集落のオークの長めがけて魔喰らいマグレシアンの剣先を突き刺した。脳天から突き刺した魔喰らいマグレシアンは勢いを失わずそのままオークの長を消し去り地面に突き刺さったのだが、集落全体を襲う地割れが発生した。更にその地割れの中から紫色の刃が他のオーク達を突き刺し、空へと押し上げた。


んーー。あのオークの長。まるまるに肥っていたから、

魔力の量も多かったのかな。俺は空から舞い落ちるオークの魔石の中でひときわ大きかった長の魔石を拾いあげ見ている。あの地割れから飛び出た無数の紫色の刃は何だったのか…


駄目だ。良くわからない。俺は学がないから。


「ありがとうございます。勇者様。」


オークの魔石を集めていたら、いつの間にか家畜にされていた人達に囲まれていた。皆、俺みたいな、ほぼ裸スタイルだったから、逆に俺が恥ずかしくなってしまった。


「お、おれは勇者じゃない。冒険者だ。」


俺を取り囲む女性達は涙を流し俺から離れない。


「私はデラーズ国第二王女デラーズ・ロロ様直属護衛騎士団長のクレン・カという者です。此度の救出、誠に感謝致します。」


ぼろぼろの布を纏い、地面に片膝をついて頭を下げる女性。


申し訳ないが、何を言っているのかわからない。

たぶん。学があってもわからない。









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