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第91話 Re:2000年11月2日 木曜日 6:30-8:30

怒涛の一夜すごし、ゆかりちゃんは朝早く家を出て、自分の家へと帰ってしまった。

別れ際に、またほっぺにキスをされ、またねっと言って玄関から出て行くゆかりちゃんを見送り。


キスをされて天にも昇る気持ちで嬉しいハズなのに。

ゆかりちゃんとの別れは、それを上回る辛さで、寂しい気持ちでダイニングの椅子に座ると。

母親に出された、トーストとおかずをハムハムと食べながら、ボーっとしていた。


それにしても、最高で最悪の一夜だった・・・

ゆかりちゃんに抱きしめられた時の、あのヘブンリーピローの感触は美姫のとはまた違って、適度の弾力のあるそれはとても最高だったわけで。


ただ、上半身はゆかりちゃんに魅惑され、背中と、下半身を美姫に誘惑と支配をされた状態で、僕は一晩中悶々としまくっていたワケで。

眠る直前、美姫が・・・その、なんていうか、慰めてくれはしたけど。


お姉ちゃんは、僕がその一回で気が済むと思っていたのか。

その後は、さっさと眠ってしまったらしく、すぐに背中からはスースーッという呑気な寝息が聞こえて来たわけで・・・


僕が、美姫とお風呂入る時に、美姫の裸を見る度にめちゃくちゃ興奮してしまい・・・

入る前に、賢者効果を得るために、いったい何回、下着の魅力を借りて処理しているのか知らないだろうとクレームを付けたくなったが。

そんな事を毎回しているなんて、美姫にカミングアウトすることなんて出来るはずも無く。


一晩中美姫によって、ゆかりちゃんから腰を離されることを余儀なくされた僕は、強制的に与えられる魅惑的なエチエチの大量なインプット情報を処理することを許されず。

大量に蓄積していく、その膨大なお姉ちゃん二人のエロエロな感触にメモリリークを起こして、完全にバグり散らかした僕は・・・眠っている美姫のお手手に手を伸ばして・・・

もう、この先はなんていうか・・・言いたくない・・・


そして、夜中に弟にそんな事をされたなんて微塵も知る由もない美姫が、ゆかりちゃんに遅れること数十分・・・

バタバタと朝の準備を済ませた美姫が朝食をのんびりとハムハム食べている僕の所へやって来て。

ムチュ―っと、唇にキスをしてきたんだけど。

ただただ、ゆかりちゃんへの対抗心でしてきた、甘い余韻をほとんど残さない、義務的なキスを残して消えていった美姫に、ちょっとイラっとしてムスっとしながらハムハムしていると。


「ふふっ、モテモテね?」


そんな姿を見て、揶揄うように母親が僕に話しかけてきたのだが。

この人の神経もいったいどうなってるんだろうか・・・

JKの実の娘が、目の前で小学生の実の息子に、唇にキスをしているのを見ても、何にも感じないのだろうか・・・


そんな、色んなモヤモヤを抱えて、朝の準備をしていると。

あっと言う間に秀樹が迎えに来てしまい。


色んなことが頭の中を駆け巡り、ただただ悶々としながら、無言で歩いていると。

いつもより無言な僕を見て、何かあったのではと訝しげに俺をジロジロ見て来る秀樹が当然のようにツッコミを入れてくるわけで・・・


「アキラ? どうした?」

「ん? イヤ、別に・・・なんいも無い・・・」


いつも通り、そんな面倒くさい質問を相手にするはずも無く、気の無い返事を返すだけの僕にさらに。


「なんか、お前目の下ヤバくない?」

「うん・・・ちょっと・・・」

「なんで?」

「別に、なんにも・・・」


まぁ、こうなってくると、当然すぐに秀樹がイライラしてくるわけで。

そんなことは知っていても、気の知れたコイツに気を使うなんて事を俺がするはずも無く・・・


「お前! また何か隠してるだろ! 何した! 言え!」


グギギギ・・・このバカ!

なんで、こうも小学生ってヤツは、朝から元気なんだよ・・・


「早く! 何が会ったんだって! 言え!」

「秀樹! 朝からアホか! ただでさえHPかぎりなくゼロなのに!」


あ~ もう! しつこい!!

ギブ! ギブ! ギブ! ギブ!


俺に抱き着くようにヘッドロックしているその腕に向かってタップを繰り返すと、ようやく解放され。

ハァ・・・めんどくさいなぁ、と思いつつも重い口を開こうとすると・・・


「また、美姫さんとエロイことしてたんだろ!?」


はぁ? う~ん、まぁ・・・無くはないけど。

昨日はそれよりもずっと激しいというか、激動だったというか・・・


「今度は、どんな羨ましいことされたんだよ! 教えろよ!」


羨ましいこと・・・

まぁ・・・うん、そうだね・・・


「はぁ~」


深くため息をついた僕に、いつもと違うことが起こったのだと敏感に感じとった秀樹が、急にシリアスモードへと切り替わる。


妙に深刻な表情を浮かべる秀樹が・・・


「どうした? そんなに深刻なことでもあったのか? どうしたアキラ? お前やっぱり、今日めちゃくちゃ変だぞ? だいじょうぶか?」

「えっ? ・・・まあ、うん。 そうかも」


僕から、只ならぬ雰囲気を感じ取ったのか、さらにシリアスを深めていく秀樹が・・・


「どうした? だいじょうぶか? 学校行けるか? もう引き返すか? 具合悪いんじゃないのか?」


っと、めちゃくちゃ俺を心配してきたので、さすがに何かを言わないと申し訳なく思ってきて・・・


「昨日、ゆかりちゃんと再会したんだ・・・」


それから、昨晩おこったことまで、言えない部分は言葉を濁しながら秀樹へ伝えると。


「お前ばっかり何でそうなんだよ! なんでいっつも、いっつも~ お前ばっかり、ズルいだろ~!」

「ズルイってなんだよ! 人の気も知らないで! 昨日はマジで超絶大変だったんだから!」

「ハァ~!? 急に1人で帰って行ったと思ったら、そんな羨ましいことしてたなんて、許せるわけ無いだろ!!」


「うるせ~ うるせ~ 羨ましい事の前に起こった、ゆかりちゃんの救出劇がどれほど大変だったか、お前はわかんないだろ! それに、その後のゆかりちゃんのメンタルケアがどれほど気をつかったのかもな!」

「それは・・・まあ、なんていうかアレだけどさ。 でも、木下の兄貴って凄いな?」

「お前、絶対他の人にそれ言うなよ?」


「言わないよ・・・でもさ、ゆかりちゃん・・・どうだった? めちゃくちゃ可愛くなってたんじゃないの?」


ゆかりちゃんの心配より、そっちかよ・・・


「そりゃ・・・お前、アレだぞ? あれが女子高生になったことを想像してみろ。 わかるだろ?」

「まぁ、ゆかりちゃん・・・めちゃくちゃ美人だったから相当綺麗になってたんだろうけどさ。 でもさ~ 俺はやっぱり美姫さんが好きなんだよな~」

「あっ、そう・・・このただのおっぱい星人がよ!」


「なんだよ! 美姫さんのおっぱいは最高だろ! あんな、可愛いのに・・・ウっ、俺・・・思い出しただけで・・・」

「はぁ? お前・・・人の姉ちゃんのおっぱい想像して、朝からチンコ勃たせて(たたせて)るんじゃね~よ!

「だって・・・そんな話聞いたら、無理だって~」

「想像力が豊でなによりだよ・・・」


バカみたいに、股間を抑えてトボトボ歩く秀樹から、一歩離れた距離で歩き始め。

お前には絶対俺の気持ちなんて理解できる時なんて来ないよ。

お前にあれがわかるかよ、この世の幸福と、地獄のような我慢を強要をされる世界の狭間で苦しみ藻掻くことの辛さをな・・・


そして、眠れない時間に蘇って来た、前の人生でのゆかりちゃんとの甘くて切ない思い出の数々と、最後のくるあの辛い辛い別れの瞬間までのストーリー・・・

それを思い出して、スースー眠ってるゆかりちゃんの胸の中で、俺がどれだけ涙を流してたのかなんてお前にわかるはずもないだろ。


そして、あまりに寂しくてなってしまって、眠ってるゆかりちゃんのお胸にスリスリしてしまった、俺の罪悪感と葛藤・・・


お前には決して分かるまいよ・・・


はぁ~ ゆかりちゃん・・・

次はいったいいつ会えるんだろう?


「なあ・・・そんなに溜息ばっかりつくなよ。 でも・・・アレだよな? ゆかりちゃんと再会したってことは、アレか? また昔みたいにちょくちょく遊びに来てくれるようになるのか?」

「知らないよ、次会う約束なんてしてないもん・・・」


そうだよ、次会える確証なんて何もないんだよ。

ゆかりちゃんは毎日来てくれるなんて言ったけど。

社交辞令的に、ただ僕を安心させるためについた嘘かもしれないし。

はぁ~ 次の約束が無いって、どうしてこうも不安なんだ・・・


「よし、わかった。 週末は俺が遊びに行ってやるから、元気だせよ」

「週末お前と会って、なんで俺が元気出すと思ってんだよ・・・どうせ、ゆかりちゃんか美姫に会えると思って、ウチに来たいだけ―――」


ん? 週末―――?


「忘れてた!」

「なにを!?」


「ダブルデートだよ!」

「えっ? あっ、そうだった・・・」

「今日の昼までに誘えよ?」

「昼まで!?」

「なんだよ? デートしたくないのかお前?」

「イヤ、まあ、デートはしたいんだけど、そんな・・・せめて放課後まで時間を・・・」


気軽に朝一、顔合わせた時に、誘ったら良いのに。

まぁ、あれか、周りに友達がいて恥ずかしいって感じかな。

分からんでもないけど。

じゃあ、5時間目からの劇の練習の時に聞けばって感じか・・・


「じゃあ、放課後までには絶対に聞けよ。 ちなみに、アッコちゃんは金曜か土曜ならOKだってさ」

「そっか・・・うん、わかった」

「まっ、せいぜいガンバレな~ 断られても、俺はアッコちゃんとデート行くから」

「お前な! もっと、こう親友を励ますとかないのかよ!」


「ああ・・・そうだね・・・がんばって・・・」

「オイ! その棒読みみたいのヤメロ!」


だって、励ますっていつまでもモジモジしているお前に何言っても響かなさそうだし。

まずは、誘って成功体験を得ないと、その自信が無くてモジモジしてるのなんて治らないだろ?


まっ、せいぜいガンバレ・・・

俺は、いま、ごめんだけど、色々情報が溢れてて、お前のことまで気なんて回らないんだよ。

ごめんな、秀樹・・・


大好きな女の悩みの前では、男の親友はなによりも優先度を下げられてしまうもんだよ・・・

それが許されるから、親友なんだろ、秀樹よ・・・


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