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第88話 Re:2000年11月1日 水曜日 14:30-17:00

タイムリープをして、2回目の11月1日・・・


運命の日だ。


「え~ 今日も遊べないの?」

「ごめんね、アッコちゃん。サッカー少年団で色々あるからさ~」


僕の席に隣に立って、アッコちゃんが口を尖らせながら、不満を漏らしてると。

それに、油をそそぐような陽気なテンションで剛が会話に割り込んで来た。


「アキラ~♪ サッカー行くぞ~♪」


二人で話をしている所に急に割り込まれて、ご機嫌斜めになってしまったアッコちゃんが。


「ふん! もうイイモン・・・」


っと言いながら、プイっとそっぽを向いて、スタスタスタと怒って教室から出て行ってしまう。


 あ~あ・・・怒って行っちゃった・・・


「えっ? アッコちゃん・・・俺が来たから怒って?」

「えっ? ああ、そうかもね・・・」


まあ、遥ちゃんのパンチラを覗いたことで、剛に対する嫌悪感半端ないからな。

今日なんて朝から、剛と話してるだけで、睨んで来てたし・・・


でも、今日は、例の品をあいつらに配布しないといけないし。

それが終わったら、すぐにゆかりちゃんを・・・


「アキラ・・・俺の人生終わった・・・」

「はぁ? 何言ってんだよ。 お前に遥ちゃんがいるんだろ?」

「だって、先生は誰のモノにも慣りませんって言うんだもん・・・」


まあ、そう言うわな・・・

教え子に本気で好きって言われても迷惑なだけだろうし。

それにしても・・・誰のものにもなれませんって、昭和のアイドルかよ?


「オイッス~ 秀樹~ 息してる~?」

「はぁ? 息? いてるよ」

「イヤ~ るなっちとの楽しい柔軟体操はどうよ?」

「えっ・・・イヤ、めっちゃイイ。 背中をギューって押してくれとか言うからさ~ 俺今日めっちゃるなっちの体触っちゃったし」

「オ~イイね~ で? いつ告白するの?」

「はぁ? そんなまだ告白は・・・」


う~ん、やっぱり告白は12月16日の学習発表会本番の後かな?

やりきって、感動しているところに、君が好きだったみたいな?


「じゃあさ~ 12月16日の本番の後に告白したら? それでクリスマス、一緒にイルミネーション見にいかないかとか言ったりして~?」

「えっ!? そっか・・・本番の後か。 それ良いかも・・・イルミネーションデート・・・ でも、俺とるなっちの二人でって事?」

「イヤ、デートなんだから、二人で行くに決まってんだろ!」


もう、こいつはバカなの?


「アキラは? アッコちゃんとその・・・デートとかするの?」

「アッコちゃんとのデート? う~ん、今週末の3連休でデートしようかな?」

「えっ? どこ行くの? 円山動物園とか行こうねって、前から約束してたから。 秀樹も行く? るなっち誘って、ダブルデートならしてやらんことも無いぞ」

「えっ!? ダブルデート!? イヤ・・・でも、誘ったって、俺なんて・・・」


はぁ、なんだよそれ。 告白するつもりあんのかコイツ?

別に小菅も関節キスで弄ぶってことは、秀樹のことはそれなりに気になってる存在の一人なはずだからな・・・

誘ったら、一緒に来てくれそうな気がするけどな~


「良いじゃん、ダンスペアの相性を高めるために、動物園行かないとか言っちゃえばさ~?」

「えっ・・・じゃあ、明日誘ってみようかな~ えっ、いつって誘えば良いのさ?」

「3日か4日のどっちかじゃね?」

「わかった・・・俺が、るなっちとデート・・・」

「まっ、結果は、明日の昼にでも教えてよ」

「うん・・・わかった、誘ってみるよ」


アッコちゃんと二人っきりが良かったけど・・・

まあ、現地で別行動取れば良いし~


アッコちゃんとダブルデートって言った方が、小菅もOKしてくれる確率上がるだろうし。

まっ、美姫の事やアッコちゃんの事で、秀樹からの嫉妬が凄いから・・・

ここいらで、るなっちへ夢中になってもらって、俺達のことを少し放っておいてもらわないとだし。


「はぁ~ イイな・・・俺なんて男同士で柔軟なのに・・・デートか~ イイナ~!」

「今さらうるさいな~ ノリノリでおもちゃの兵隊に立候補したくせして。 遥ちゃんをデートに誘えばよいだろ? あの子彼氏いないし、友達もいないからどうせ3連休暇だろうし~」

「あの子って・・・先生だぞ! でも遥ちゃん友達いないの?」


「昨日、友達あんまりいないって寂しそうにしてたよ」

「でもな~ 遥ちゃん大好き隊の玉木がデートしようっと先生に話したら、断られてたし・・・」


そりゃそうだろ。

どこの世界に、小学生とデートしちゃう先生がいるんだよ。


「偶然装って、遥ちゃんにばったり会うとかしたらデートできるかもよ?」

「えっ? 偶然装って? なるほど・・・そうだよね・・・」


まっ、遥ちゃんがどこに住んでるのか知らないけど。

でも、なるほどねって・・・こいつ住んでる場所のあてでもあるのか?


「なんで? 住んでるところ知ってるの?」

「えっ? うん、円山公園の近くって言ってたよ」


「ふ~ん、じゃあ週末円山近辺ウロウロしてみたら?」

「そうか・・・なるほど、その手があったか・・・」


こいつ・・・本気でやりそうで怖いんだよな・・・

 

「アキラ? 練習終わったら、速攻で公園に行く?」

「ん? そうだね、直接公園かな~」

「写真!? うわ~ 楽しみだな~♪」

「お前は、まだここ学校だぞ! 大きな声で言うなバカが」

「ごめ~ん・・・ うわ~ 早く欲しいな~ 遥ちゃん・・・」 


3人で会話をしながら練習に向かい。

1回目と同様に、この日は間もなく冬を迎えるにあたって。

これからの練習予定の説明なんかで、簡単に終り。

すぐに解散となり。


「剛さ~ さっきのアレなに? ボ~っとしちゃってさ~」

「え~ だって・・・」

「まあ、秀樹、そう言うたるなよ~ こいつ含めて、他の連中も今日は仕方がないって~」

「イヤ・・・ そんなに遥ちゃんのことが気になるのかよ?」


なぜか見学と言って遥ちゃんがサッカー少年団の集まりの所へやってきて。

コーチの説明を皆が聞いてるなか。


ミニスカートをはいた遥ちゃんは、グランドに吹き込む風で、短いスカートをヒラヒラさせていたものだから。

皆がそれに気を取られて全然話を聞かないので、見かねたコーチが遥ちゃんに声を掛けて、退場させてしまったんだけど。


「あ~あ・・・折角遥ちゃんに良いところ見せたかったのに~」

「お前は、昨日遥ちゃんのパンツを覗いてたんだから良いだろ!?」

「ああ!? アキラに邪魔されて、全然見えなかったんだけど!!」


イヤ、そこ怒るの違くない? お前・・・


「えっ!? なにそれ?」

「アキラ!!」

「えっ? こいつ、昨日俺とハルちゃん先生が音楽室で、劇で使う楽曲の相談してたのを廊下からずっと覗き見してたんだよ」

「はぁ!? 剛さ~ お前ヤバすぎ」

「だって、見えちゃったんだモン! でもさ! アキラがその後、邪魔したから全然見て無いし!!」


イヤ、お前しつこく見ようとしてたじゃん!


「えっ? あれ? もう結構人集まってるじゃん!」


ん? 本当だ、なんか今日は、微妙に前回と出来事が違うんだよな~

遥ちゃんは見学にくるし・・・

やっぱり、過去をやり直す度に、少し出来事が変わって言ってるんだろうか?


「あと来てない連中は誰だろう?」

「サッカー少年団の連中じゃないか? それ以外はもう来てるよね?」

「あっ! あいつらも来たよ!」


ん? うん、じゃあこれで全員そろったかな~


「え~ 練習の後で疲れてる中、集まってくれた有権者しょくん。先日の選挙は我々の大勝利で終った! それも、君達のおかだ、ありがとう!」


 『そんなどうでも良いあいさつは良いから! 早く! アキラ!!』


「じゃあ、我々に協力してくれた君達に、公約通り、この! なんとも麗しき、26歳独身の乙女の生写真をプレゼントしてヤル! 嬉しいかお前たち!!」


『オオ~!! ハルちゃん先生!! 早くクレ~!!』

『ハ~ルちゃん! ハ~ルちゃん! ハ~ルちゃん!』


「ハイ! ハイ! ハイ! 押さないで! ちゃんと人数分あるから! ちゃんと並んで~!」


イヤ、さっき遥ちゃんのミニスカのチラリズムと見ちゃったから、こいつ等・・・

この間よりも、熱狂が半端ないんだが。


「あ~ ちなみに諸君! その写真は、個人で楽しむものであって、決して学校へ持って来るのは厳禁だぞ!! あと一切の口外は禁止だ! 破ったヤツには、今度新たに素材が入手されても、絶対に仲間に入れないぞ!! わかったか!!」


『ハイ!!』


「あと、写真の隠し場所だが! エロ本やエロ漫画とは一緒にするな! 遠足とか学校行事の写真の袋に一緒に入れて保管しろ! あとお前らこの写真を何に使うかしらんが、夜写真を見てそのまま寝落ちも止めろ! 親にバレぞ! わかったか!!」


『ハイ!!』


「ウム。 素直でよろしい! よ~し、では。 解散!!」


次はね~ぞって言っておけば、約束破ってバカみたいに学校に持って来るヤツはおらんだろ。

念の為に、写真の保管場所もアドバイスしておけば完璧だろ。



「はぁ~ 終わった・・・」

「なあ・・・アキラ? いまさらながらだけど、こんな事して、役をゲットしてよかったのかな?」


「はぁっ!? 秀樹? 何をいまさらそんなことを言ってるんだ? おかげで、楽しい小菅瑠香との柔軟生活を手に入れたじゃないか!」

「イヤ、そうなんだけど。 遥ちゃんに悪いっていうか、これ結構な写真だよね?」


「どうだい? 巨乳好きな秀樹君? この写真?」

「なんだよ! 巨乳好きって!?」


「まあ、良いじゃないの。 秀樹にもあげるから、ホレ」

「えっ? 良いの!?」


よしこれで全部だな。

イベント完遂だ!


「ごめん、二人共。 俺さ~ これからちょっとアッコちゃんの所に行かないといけないから、先に行くは」

「えっ? これから?」

「うん、じゃあ~ね~ バイバイ」

「ああ、バイバイ」


急いで木下の家に行かないと・・・

幸い公園から、アッコちゃん達のアパートは近いし。


このまま自転車をぶっ飛ばして行けば間に合うはずだ!

ゆかりちゃん、今行くから・・・


秀樹と剛を置いて、自転車にまたがると立ち漕ぎをしながら、公園の中を駆け抜けて行き。

本当は自転車と降りないといけない、歩行者専用の橋を、そのまま自転車で突っ切り、アッコちゃんの家の前までたどりつくと。

そのまま、アパートの脇へ自転車を止めると、走って木下の家を目指した。


木下の家は、たしかこっちだよな・・・


アッコちゃんとは、違う棟の木下の家のアパートのエントランスに入ると。

そのまま、階段を上がって行き、木下という表札を確認する。


一息ついて、ドキドキしながら呼び鈴を鳴らした。


『―――ぴんぽ~ん・・・』


しばらく、待っても全然中から音がしない・・・

居留守でも使ってるのか?


全然出て来る気配がない・・・


『ぴんぽ~ん、ぴんぽ~ん、ぴんぽ~ん』


連続で呼び鈴を鳴らしてみるが、それでもまったく気配が無い。


ひょっとしてもう、ゆかりちゃんが部屋に来ちゃってるのか!?

それで、もう木下とアッコちゃんが押し入れから出れなくなってるんじゃ!?


呼び鈴を鳴らしても、まったく誰も出て来る気配も無く。

部屋の中から、かすかに聞こえるバタバタという音に、危機感を感じてしまい。


『ぴんぽん、ぴんぽん、ぴんぽん、ぴんぽん、ぴんぽん、ぴんぽん』


お願い出て来て!


それでも、まったく出て来る気配の無いドアに向かって。


『ガン! ガン! ガン! ガン! ガン!』


思い切り拳を握って、鉄扉のドアに向かって、何度も何度もドアをノックし続けた。


早く・・・出て来てくれ・・・


誰でも良いから・・・


誰も出くる気配の無い、もどかしさと焦り、ソワソワする気持ちを抑えながらも、必死でノックを続けた。


「すいません! 希美ちゃん!! アッコちゃん!! 佐久間だよ!! いるんでしょ!!」


ノックと同時に、たまらず声を出し始めると・・・


『―――ガチャ!』


突然、目の前の扉が開いた・・・


そして、不機嫌そうな男がニュッと顔を出して来て、俺を怪訝な顔で見下ろして来た。


「誰?」


クッ! こいつが、木下の兄貴か・・・

太々しい面の男に軽く殺意を覚えていると。


ズボンからワイシャツがだらしなくはみ出した、乱れた姿を見てしまい。


ひょっとして行為の最中だったのではと感じ。

クソッ! 遅かったのか・・・

っと思い、気力を失いかけていると・・・


「なに? なんか用? 誰お前?」


その、太々しく乱暴な態度にまた一気に殺意を感じてしまい。

スッと顔を上げると。


「希美ちゃんとアッコちゃんと約束してたんだけど、います? 家に来てって言われてたんだけど」

「希美と? いないんけどな~ 約束してたの?」


いない?


イヤ、違う・・・押し入れの中に居るから、コイツが二人が部屋にいるのを気づいてないんだ・・・

そう思った瞬間俺は、兄貴から半歩体をずらすと、部屋の中に向かって。


「希美ちゃ~ん!! アッコちゃん~ん!! いるんでしょ!! 俺!! 佐久間!! 約束通り来たんだけど!!」


大声で、部屋の中の二人を呼んでると。

それを遮るように、俺の前に、木下の兄貴が立ちはだかり。


「イヤ、呼んでもいないって。 部屋にもいないし、どっか出かけたんだよ。 なっ、いないから、帰れお前!」


くそっ、こんな事で引き下がれないのに・・・

そう思って、また大声を出そうとした時。


部屋の奥から、ガラガラガラっと何かが崩れる音がしたのと同時に。


『――――キャッ!!』


女の子の悲鳴が聞こえて来て。

部屋の奥から、木下とアッコちゃんの二人が、バタバタバタと玄関に向かって走ってくる姿が目に入り。


木下の兄貴を、突き飛ばすようにして2人が、僕の前に顔を出して来た。


「佐久間! コッチ!!」

「えっ!?」


木下に腕を引っ張られて、強引に部屋へ上げられると、そのまま木下の部屋に連れて行かれてしまった。


「アキラくん! どうしたの!?」

「イヤ、佐久間~ 助かったよ~!」

「えっ? どうしたの? てか、さっきの悲鳴は誰?」


「えっ? たぶん、お兄ちゃんの元カノ?」

「えっと、なんかその元カノさん、お兄さんに変なことされてなかった?」

「イヤ、もうギリギリよ! もうちょっと遅かったら、また変な光景みるところだったわよ!」


「もう、アキラくんがでっかい声で呼んでくれて助かったよ~! ね~希美?」

「うん、あれが無かったら、うちら押し入れから出て行けなかったから・・・」


どうやら二人の会話を聞く限りでは、なんとかギリギリ間にあった様子なんだけど・・・

でも、またあの二人って部屋に居るんだよな~


『待って! ゆかり! ちょっと話聞いて!』

『イヤよ! 変な事しないっていうから来たのに! バカ! 信じられ無い!』


二人が言い争う声が聞こえて、ゆかりちゃんが部屋から出て来て、木下の部屋の前まで来ると。

部屋の扉が開けっ放しになっていて、ゆかりちゃんと目が合ってしまった・・・


最初、えっ!? っと信じられ無いような目で僕を見ると、ゆかりちゃんは、どこか気まずそうな顔をして、俯いてしまった。


「えっ? ゆかりちゃん?」

「アキラ・・・なんでココに?」


「えっと、久しぶり・・・」

「うっ、うん・・・久しぶり・・・」


そんな会話をしていると、木下の兄貴がやってきて。


「えっ? 何? 二人知り合い?」

「えっ? 美姫の弟・・・」


「えっ? 佐久間の弟?」

「えっと・・・どうも・・・」


なんだ、この微妙な空気・・・


「あっ! ゆかりちゃん! 美姫が修学旅行の相談したいな~って言ってたけど」

「美姫が? えっと・・・ああ・・・そうか・・・」


「家に行ってみたら? もう帰ってると思うけど」

「あっ、そうね・・・そうする。 ありがとう」


そう言うと、ゆかりちゃんは、そのまま玄関の方へ走って行ってしまうと。

その場に残されて、どこかバツが悪そうな表情を浮かべる木下の兄貴と目があい。

一瞬睨まれて、うっ・・・っと固まってしまう。


イヤ、お前に睨まれる筋合いはないんだが・・・

この変態鬼畜ヤローがよ~


「もう、お兄ちゃんは自分の部屋に戻って!」


木下が兄貴にそう言うと、木下の兄貴は部屋にスゴスゴっと戻っていってしまった。


「てか、なんで? なんでいきなり家に来たのよ?」

「えっと、アッコちゃんに会いたくて~」

「はぁ!? でもなんで家にアコが居るってわかったのよ~?」


あ~ そうだよね・・・

ちょっと納得できないよね~


えっと・・・えっと・・・


「それに、佐久間、なに!? あの女の人と知り合いなの!?」

「えっと・・・ゆかりちゃんって言って。 僕の幼馴染で・・・その・・・ゆかりちゃんが、変な男に手を引っ張られて連れ込まれるのを見ちゃって。 それで心配になって来てみたら木下の家で・・・」

「なにそれ? じゃあ、あの女の人追っかけて来たの?」


咄嗟に思いついた嘘を信じてくれた様子だ。

でも、これならそれほど不自然じゃないはずだ・・・


「ゆかりちゃんとは、俺が赤ちゃんの時から一緒のお姉ちゃんみたいな人で。 その・・・めちゃくちゃ気になっちゃって・・・」

「アキラくん、サッカーの練習じゃなかったの!?」

「えっ? えっと、今日はいつもより早く終わって、いま帰って来た所なんだよね~」


とりあえず、ゆかりちゃんが襲われるのはギリギリ阻止できたみたいでよかった・・・

でも、いますぐゆかりちゃんを追いかけたいのに・・・


「でもアキラくんが来てくれてよかった~ もう、どうなるのかと思ったよ~」


えっ? イヤ、そんな抱き着かれちゃうと、嬉しいけど。

今は・・・ゆかりちゃんを・・・


「アコ! 人の部屋でイチャイチャしないでよ!」


ん? 忘れてた・・・そう言えば、ここ木下の部屋だっけ。

意図せず入ってしまってたけど。


何気に、小学校の同級生の女の子部屋に入るのなんて初めてで。

少し、緊張してしまう・・・


「ていうか佐久間! あんた、靴下泥だらけじゃん! もう! 部屋汚れる!」


えっ? ああ、ごめん。

コーチが来るまで、皆でサッカーしてたから・・・


「あっ! ごめん、そうだよね。 イヤ、ごめん・・・えっと、じゃあ俺、帰るね。 部屋汚しても悪いし・・・」


そう言うと、あっけにとられたような顔をする二人を置いて。

玄関へと急いで歩いて行って、靴を履くと。


2人が玄関まで見送りに来ていて。


「じゃあ、ごめん。 邪魔したね。 また明日、 バイバイ」


っと一方的に挨拶を済ませて。

そのまま木下の家を後にした・・・


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