第83話 タイムリープでやらないといけないタスクが急に増えたんだが?
「佐久間~」
「ん? どうした?」
「ねえ、うちらリコーダー組、これからちょっと合わせて練習しようってなってんだけどさ~」
「うん」
「ほら、パートだけだとあれだから、佐久間ピアノ弾いて練習付き合ってくれない?」
「まあ、俺は、小沼がちゃんと弾けるようになるまで、暇だから良いよ」
木下に頼まれて、リコーダ隊を引き連れて、アップライトピアノがある教室にぞろぞろを移動を始める。
「てか、木下・・・お前大丈夫?」
「なにが?」
「イヤ、昨日・・・遅い時間にアッコちゃんが家に来て・・・その・・・」
「あ~ そっか・・・アコ、あの後、あんたん家に行ったんだ?」
「大丈夫?」
「なによ、アコ以外にも優しくするんだね」
「だって、女の子がそういうの見ちゃうとショック大きいのかなって・・・」
「うん・・・男の子ってみんな、あんななのかな?」
「分からないけど、エッチに興味がある時期って、気持ちが逸っちゃうとかあると思うから。 相手が童貞だと、本当に許しても良いって思わない限りは、二人っきりなったりしない方が良いかもね?」
どうしたって、初体験の時って・・・相手の気持ちもあるけど、したいが勝っちゃうからな~
それが好きな相手なら・・・我慢するとか賢人レベルじゃないと無理だよな~
まあ、それにしても、木下の兄貴は鬼畜ヤローだよな・・・
「ふ~ん・・そういうもんなんだ・・・ てか、あんただって、その・・・でしょ? アコに・・・」
「俺はアッコちゃんの事、大事にするって決めてるから。 まあ、中学生くらいになって、アッコちゃんの魅力が増し増しになっちゃったら・・・我慢できるか分からないけど。 無理やりにとかは絶対にしないつもりだよ」
「ふ~ん・・・ なんか、バカだけど、あんたのそういう所だけは嫌いじゃ無いかも・・・」
「惚れるなよ」
「はぁ!? 死ねよ!」
ふふっ、ようやくちょっといつも通りの雰囲気に戻ったかな?
なんか、今日朝からずっと元気なかったもんな~
ていうかさ~ なんで小沼のヤツ、音楽室のグランドで練習してんだよ。
生意気な・・・ 1人練習なら、アイツがこっちのアップライトで練習したら良いのに!
おかげで、アッコちゃんとイチャイチャ出来ないじゃん。
そんな事を考えながら、リコーダ隊の練習に付き合って。
あれこれ、ここはどう吹いたら良いだの、質問に答えながら練習に付き合っていると。
『ガラガラガラ・・・ 佐久間君いる?』
扉の方を見ると、ちょっと怒った風のハルちゃん先生が教室の入口に立っていた。
そして、俺をみつけると、スタスタスタっと足早に傍まで近寄って来て・・・
「佐久間君! ちょっと良い?」
『なんですか~ 先生! 佐久間といま一緒に練習してるんですけど~』
急に来て、俺を一方的に連れて行こうとするのを見て、木下達が抗議をする。
そんな抗議も聞く耳を持たない感じで・・・
「ごめんなさい・・・ ちょっと、佐久間君借りるわね~」
えっ? なんなん? やっぱりちょっと怒ってる感じ?
そのまま、先生に連れられて、階段を降りて行き、1階の普段使っていない教室へ先生が入っていく。
えっ? なに? 二人っきり?
これって、スクールモノに良くありがちな、先生と生徒のってヤ~ツ?
イヤ~ まさかね~ さすがにそんな展開・・・
などと、能天気なことを考えながら、一緒に教室に入ると。
先生が、教室のカーテンを閉めだして、廊下からも見えない、完全に二人っきりに・・・
えっ? なに? なに? 二人っきり? えっ、本当に生徒と禁断の・・・?
「ねえ・・・佐久間君? ちょっと見て欲しい物があるんだけど?」
「ハイ・・・なんでしょう?」
そういって・・・先生がジャケットの前ボタンを外して、おもむろにジャケットの前を少し開いて・・・
えっ? 先生? マジで・・・そういう?
っと思ったら、右手で内側の方をごそごそっとまさぐったと思ったら。
何やら・・・見覚えのあるサイズの紙を数枚取り出して、俺の方へ差し出して来る。
えっと・・・これは・・・? へけ?
「佐久間君? これって何?」
「えっと・・・先生の写真ですね。 どうしたんですかこれ?」
「う~ん・・・3組の男子が集まって騒いでたから、何かな~って思ってみたら。 こんな写真持ってたのよね~」
「へ~ でも、可愛く映ってますね~ さすが遥ちゃん。 お肌もみずみずしくって、本当に可愛いですよね?」
「あら~ 嬉しいこと言うわね~ でね~ 佐久間君?」
3組・・・どいつだ? これ学校に持ってきたヤツ!?
「これ佐久間君から貰ったっていうのよ~」
「え~ 誰がそんなこと? 俺そんなに3組に友達なんていないですけど・・・」
「3組の田島君なんだけど、サッカー少年団の子達が貰ってたって言ってたわよ?」
「サッカー少年団ですか? てか、俺マジで知らないですけど」
もう死ぬ気でごまかすしかない!
「本当に? じゃあ、田島君がウソついてるの?」
「多分、そうじゃないかな? だって、なんで俺がこんな写真撮れるんですか? コレって滝野でしょ? 俺も一緒に鬼ごっこしてたじゃないですか~」
「そっか・・・言われてみればそうね・・・」
「だって、良く見てよ~ 結構遠くから取ってるよコレ。 俺、あの時鬼やって、先生のこと捕まえたじゃん、覚えてるでしょ?」
「たしかに・・・ え~ じゃあ、本当に田島君が嘘ついてるの? あの子~ 何て子なの!」
「そうですよ! 俺が大好きな遥ちゃんのこんな写真撮るワケないでしょ」
「そうだよね? いつも優しいもんね。 それにこんなのバレたら、岩崎さんにも怒られちゃうよね?」
オッ? これ行けるくね?
「そうですよ~ まったく・・・冤罪も良いところですよ~」
「そっか・・・ ごめんね、佐久間君・・・」
「ううん、遥ちゃん? こんな写真撮られてショックだと思うけど。 でも、遥ちゃんが可愛すぎるから、どうしても撮りたくなっちゃたんじゃないかな? だから、あんまり怒らないであげてね?」
「う~ん・・・ そうだよね。 確かに、こんな恰好してた私も悪いよね・・・反省だな~」
「じゃ、俺、リコーダ組の練習に付き合わないといけないから、戻りますね? 元気出してね遥ちゃん」
「うん、ありがとう」
ヤッバイ・・・マズイ、マズイ、マズイ!
田島のヤロ~ 学校に持って来るなって言ったのに!
あのクソガキ! バカなんじぇね~のか!
てか、遥ちゃん・・・ちょっろ!
でも、こんなのただの時間稼ぎじゃんかよ~
どうする、どうする・・・
なにか対策を・・・幸い今日は11/2で明日は祝日だ!
金土日と週末も時間があるわけだし・・・
そうだ! タイムリープで戻って田島のヤローを締めあげて~って・・・
イヤ、約束を破る前のヤツにどうやって?
何かないか、何か?
イヤ~ しっかし、腹立つな~アイツ! アイツがこれほどまでに頭悪いとは思わなかったぞ。
でも、田島だもんな・・・ 俺のリスクヘッジが甘かったってこと?
そもそもあいつを仲間に入れたのが間違いだったんだじゃね?
そうだよ、アイツを今回の特殊作戦から省けば良いんじゃないか!
よし、それしかない!
幸い、もうすぐ放課後だし、このまま今日は逃げ切って~
月曜日まで時間戻ってやり直せば・・・
よし、それだな。
◇◇◇
『キンコンカンコ~ン キンコンカンコ~ン♪』
『は~い、じゃあ皆~ 大変だと思うけど、週末はそれぞれ家で練習して来てくださいね~』
『起立・・・礼・・・』
『先生さようなら、皆さんさようなら』
『はい、さようなら。皆~気を付けて帰ってね~』
よし・・・このまま、後ろの扉から出て。
そのまま、東玄関側の階段で1階までいけば、遥ちゃんの目にも止まりにくいはず・・・
急げ、急げ・・・
もうタイムリープさえしてしまえばこっちのモノだ。
アッコちゃんの存在も無視して、ただひたすらに、正面玄関を目指す。
1階に降りると、帰りの会を終えて教室から出て来た4年生に紛れて正面玄関へ歩みを進める。
4年生の人垣から、前方に先生らしき人がいないのを確認しつつ。
急いで下駄箱まで、行きそのまま学校を脱出して行く・・・
学校さえ抜け出してしまえば、もうこっちのもんだ。
さて・・・ブランコのある公園だよな~
琴似駅の周りの公園か・・・
あの辺は、もう隣の小学校の学区だし。
ぶっちゃけ、あの辺の公園なんて詳しく無いんだよな~
とりあえず、駅まで行ってみるかな~
歩きながら、公園の記憶を色々思い出そうとする・・・
う~ん、そもそも、あの辺って公園あったかな?
そんなことを考えつつ1人駅を目指して歩いていく。
◇◇◇
学校から、ここまで周りをキョロキョロしなが歩いてきたが、公園らしい物を見つけることが出来ずに琴似駅まで来てしまった。 琴似駅の交差点まで、差し掛かって、どうしようかな~っと考えていると・・・
『ロト6いかがですか~! 現在キャリーオーバー発生中で~っす!』
ん? ロト6?
ヤベ・・・滝野のゴタゴタとか色々あり過ぎて、完全に忘れてたじゃん!
もう! なんか、俺やることっていうか、タスク多すぎね・・・
でも今・・・ キャリーオーバー発生中って言った?
てか、この間から、2週間もロト6の結果をチェックするのを忘れてたし。
えっ? 当選状況ってどうだったんだ?
宝くじ売り場の前まで、歩いて行き、過去の当選番号とキャリオーバーの状況をチェックする。
えっ? 第4回と、第5回で1等当選出て無いじゃん!
ちょっと待って、第4回のキャリーオーバーって・・・1億2千万?
ていうことは、第5回を1等買っておけば、3億5千万くらい手に入っちゃうんじゃね?
えっ? ちょっと、数字は?
『09 15 21 23 27 28 ボーナス数字43』
イヤ~ 1等当選は数字は6個か~ ボーナス数字は関係ないから・・・
09 15 21 23 27 28 う~ん・・・この数字、ブランコ乗って~ 地下鉄乗って~ その後寝て~ 俺覚えてられるかな?
なんか、上手く覚える方法ないかな?
09 15 21 23 27 28 ・・・・・・ 09 15 21 23 27 28 ・・・・・・
ん? 09に6ずつ足せば・・・ 15 21 27 あとは23と28だけ。
じゃあ09と23と28だけ覚えれば行けるくね?
9に6を3回足して、23と28~ 9に6を3回足して、23と28~ 9に6を3回足して、23と28~
なんかイケそうな気がする♪
とりあえず、腕にボールペンで書いておこう。
ウム、これでOKだな・・・
なんか緊張して来たかも。
遂に俺・・・億万長者か~?
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