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第73話 ねえ?ストーカー規制法って知ってる?


「昨日はなんで来てくれなかったの?」


あ~ えっと・・・


「ちょっと、先生に放課後職員室に呼び出されて、金曜日のこと色々聞かれて遅くなって。それで~」

「ふ~ん、そうなんだ・・・じゃあしょうがないようね・・・」


ほッ・・・なんとか誤魔化せた・・・

ん? まあ、呼び出されたのは事実だし。

まあ、嘘はついてないし・・・


「あ~!?」

「えっ!? なに?」

「カビゴン持ってる!」


・・・びっくりした。 なにごとかと思ったし。


「通信ケーブルあるよ」

「えっ? ヤダ! 自分で捕まえる」


こういう所・・・意外と頑固というか。

こだわるよな~ この子・・・


「どこで捕まえたか教えようか? えっ!?」


そんな睨む!? ちょっとアッコちゃん顔怖い・・・


「ウソ、ウソ・・・言わないから・・・」

「自分で捕まえるモン」


「アッコちゃん、腕と足の具合はどうなの?」

「ん? まだイタイ」


そっか・・・


「あ~あ、誕生日・・・お家に帰れるかな?」

「退院ってまだ先なの?」

「わからない・・・」


そっか・・・


「あっ、忘れてた」

「なに?」

「ハイ、塩辛」

「えっ!? 買って来てくれたの!? ヤッタ~!」

「あと、適当にふりかけとかも買って来たよ。 ハイ」

「えっ? ヤッタ~ これでご飯が美味しく食べられる~」

「えっと・・・でも怒られないかな?」

「食べちゃえばバレないもん♪」


まあ、そうだけど・・・

冷蔵庫に入れた時点で、アッコちゃんママに見つかりそうな気がするけどな~


「ねえ? 学校どうだった?」

「う~ん・・・いつも通りだったけど。みんなアッコちゃんの事心配してたよ」

「そっか・・・うん」


学校は気になるけど・・・複雑だよね?

気持ち・・・


「あ~ 皆から色紙預かって来た」

「へ~ 皆書いてくれたんだ~ へへへ」


ハルちゃん先生から色紙預かって来たんだった。

少し笑顔になってよかったかも・・・


「ねえ?」

「え?」

「なにこれ?」

「なに?」


どれ?


「アキラくんのコレ!」

「なんか変?」


はぁ? 俺?


「なにこの『アッコちゃんの、一日も早いご快復を祈りつつお見舞いを申し上げます』って?」

「えっ? へんかな?」

「へんだよ! なにこのご回復をお祈りって! 申し上げますって! なんか他人みたい!」


えっ・・・丁寧なご挨拶だと思うんだけど・・・

あれ? ダメ?


「も~う・・・ なんかアキラくんってこう・・・ずれてるよね?」

「え~? そうかな・・・アハハハ」


えっ!? だって・・・皆から一番先に書けって言われて、他の人の参考にできなかったから。

ん? ハジメ君のは・・・『早く良くなってね。また皆で鬼ごっこして遊ぼう!』って、なるほど。


あ~ そういうヤツね~


「えっと・・・だって、早く良くなってね? また、二人っきりでイチャイチャしようね? なんて書けないじゃん」

「はっ? もう・・・アキラくんって本当におバカ・・・」


あう・・・マッズイ・・・

う~ 今日はもうお土産無いし。

ご機嫌とりが出来ない・・・


「あれ? アキラくんまだいたの? もうそろそろ帰らなくて良いの?」


ん? うわ、もう17時か・・・帰らないと・・・


「ごめん。アッコちゃん。もう帰らないと」

「う~ん・・・わかった・・・」

「じゃあ、また明日くるね」

「うん、待ってるね。 バイバイ」

「うん、バイバイ」


毎回、この病室を出る時の後ろ髪を引かれる感じ・・・切なすぎて・・・

あ~ もう小学生めんどうくせ~


母さんの車借りて来たら、こんな所すぐなのにな。

運転出来るのに、免許がね~!

つくづく、小学生って不便だ・・・


あの感じだと、退院まだそうだな・・・

誕生日か・・・


そっか、帰りにちょっとプレゼント見てこうかな~

あっ! 3丁目〇タマのぬいぐるみに~ ペアペンダントをつけてプレゼントしたら喜んでくれないかな?


それ良いかも・・・

ぬいぐるみに、さりげなくペンダントを付けプレゼントしちゃえば~


『ハイ、アッコちゃん、これ誕生日プレゼントのぬいぐるみ』

『え~ アキラくんありがとう! ん? なに? これ?』

『あっ? それ? それは、ペンダントだよ。しかも俺のとペアなんだ~』

『えっ? 嬉しい~♪』


よし・・・これだな!

小学生だろうが、アクセサリー貰ってイヤな気分にはならないだろ。

大通りでペンダント見てこうかな~



◇◇◇



イヤ~ ペンダント見てたら、めっちゃ遅くなっちゃった。

もう19:30じゃん・・・ ヤッバイ・・・怒られるかも。


ん? んん? あの車・・・ えっ? なんで?


イヤ、やっぱりそうだよな?


なにやってんだ、アイツ・・・


「オイ! なにやってんだこんな所で!」

「ウワ! びっくりした~ なんだアキラ君か・・・」

「なんだ? お前、ストーカーか?」

「違うよ!」


はっ? 別れたんだろ?


「お前、いま国会でストーカー規制法っていう法律が審議されてるの知らないのか?」

「えっ? なにそれ?」

「お前みたいに、女の子を付け回して、迷惑行為をするヤツを規制するための法律だ!」

「俺・・・別に付けまわってなんて・・・」

「イヤ、美姫と別れんたんだろ? なのに、別れた女の家のすぐ近くで、待ち伏せとかストーカーだろ?」


なんなんだ、こいつは・・・


「なに黙ってんの?」

「えっ? イヤ、やっぱり、俺ってフラれたんだよね?」


えっ? そこ?


「どんな会話したのかしらんけど、美姫は一方的だけど、雄太と別れるって言って帰って来たって言ってたよ」

「やっぱり・・・そうなんだよね? どうしよう? どうにかならないかな?」

「無理っしょ。 元々、お前がくだらないことに執着したせいでしょ? 笑って済ませば良かったことをウジウジこだわって、変な空気作ったのお前だし」


お前のせいで、俺は中学まで美姫とお風呂に入らないといけない危機に瀕してるっていうのに・・・


「もう無理なのかな?」

「てかさ、雄太ってバイトとかしてないの?」

「えっ? 一応、スーパーのレジ打ちのバイトはしてるけど」

「あのさ~ それ辞めて、ファーストフードとかのバイトに変えれば? 速攻彼女出来るよ」


レジ打ち・・・雄太っぽいバイトだな・・・


「そうなの?」

「そうでしょ? JKからJD、主婦までよりどりみどりだぞ!」

「イヤ、主婦って・・・」


お前見たいのは年上にリードされんと無理じゃね?


「まあ常時、数十人のバイトがいるんだから、1~2人くらい好みの子とか絶対いるよ。それに絶対ビッチみたいな女も1~2人いるから、雄太でも速攻やれると思うけど」


興味本位でちょっかい出されて、パックンされてしまえよ。

そうすれば、美姫のことなんて、さっぱり忘れちゃうんだから。


「イヤ・・・ヤレるって・・・ ねえ? アキラ君って本当に小学生なんだよね? なんでそんな詳しいの?」

「まあ、いとこから聞いた話の受け売りだ! でも信用にたる情報だぞ!」


さあ、もうわかったら、さっさと帰れよ・・・

人の家の近くで、美姫の事待ち伏せとかキモすぎるって。

マジやってることストーカーじゃね~か。


「てか、こんな所ウロウロしているの美姫にみつかってみろ。 お前、さらに嫌われるぞ。 悪い事言わんから、さっさと帰れ」

「んんん・・・」


はぁ~ マジ・・・ネチッこいな~


「雄太、女を忘れるためには、新しい女をみつけるしかないし。 それに、女なんて、お前が思ってる以上に綺麗さっぱり、別れた男の事なんて忘れちゃうから、もう無理だよ。気持ち冷めまくってると思うから」

「そうなの?」

「うん、だって、ここ数日、美姫が泣いてるところなんて見てないモン。 めっちゃスッキリした顔しとる。 ホレさっさと帰れ、近所の人から警察に通報されるぞお前」

「えっ!? それは困る! うう・・・わかった・・・じゃあ、アキラ君・・・元気でね」

「あ~い。 バイバ~イ」


ふ~ やっと行ったか・・・

まあ、初恋、ファーストキスの相手だもんね~

こればっかりは、無理なもんは無理なんだよな~

引きずるのはわかるけど。

達者での・・・雄太・・・


ていうか、美姫にもなんかバイトしろって言わなきゃ!

あいつにさっさと彼氏作って貰わないとマジで困る。


ん? げっ! もう20時じゃん・・・めっちゃ怒られる~

早く帰らないと・・・ クソっ、雄太のヤツめ、最後まで迷惑かけやがって。


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