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第6話 エッチなことしない?

ふぅ~ もうあのバカのせいで無駄に体力使っちまったよ・・・

400メートル近い距離を全力疾走して来て。

最後は、歩道橋の階段を駆け上がる地獄のトレーニングのようなことをさせられて。

流石に、足には乳酸が溜まってしまい、足がダルダルになりつつも、トボトボと学校脇の公園を歩いていた。


歩道橋を渡った後も、他の下校中の生徒から奇異の目で見られながら。

藤澤君が居ないことを、歩道橋の上から慎重に確認してから降りて来て。

歩道橋を降り終わった後も、付近をくまなくクリアリングがして。

学校脇に公園を斜めに素早く通り抜けて体育館脇まで辿り着き、ようやく視界が遮られる所まで来たのだ。

最高気温が30度近くまで上がった残暑厳しい中、汗びしょになりながら、ダルダルの足でトボトボをふもと公園を目指して歩き始めていた


アッコちゃん・・・今行くからね・・・

ごめんね遅くなって・・・


はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。


アソコの角を曲がれば、ふもと公園はすぐだ・・・


この時代はまだこの付近は住宅が無く、公園までは畑しか無く。

学校の体育館脇を通り過ぎ、ふもと公園前の通りに出る交差点を左折した瞬間、視界が開けて公園が見えて来た。


やっと、着いたよ・・・

アイツさえいなければ、ここまでたった5分くらいの距離なのに・・・

無駄に時間がかかってしまって、きっとアッコちゃんも待ちくたびれてるはずだと思い。


アッコちゃんの姿を一生懸命歩きながら探すのだが、いくら探してアッコちゃんの姿が見当たらない。

えっ? 嘘だろ? まさか、待ちくたびれて帰ってしまったのではと焦ってしまい。

ダルダルの足にムチを打って、公園の前まで辿り着いたのだが。

それでも、アッコちゃんがすぐに見当たらず。


えっ? ふもと公園って・・・ここで、あってるんだよな?

心配になり、公園の入り口まで進むと、確かにふもと公園と書いてある・・・

アッコちゃん、どこに行ったんだ?


まさか、あまりに来るのが遅くて、怒って帰ってしまんじゃ!

心配になり、そのまま公園の中に入っていき、キョロキョロっと周りを見渡しながらアッコちゃんを探すがどこにも見たらない。


嘘だろ・・・せっかくアッコちゃんと・・・

絶望と疲労で、公園の中央で膝に手を浮いて、俯いていると・・・


「–––––– 佐久間君! こっち、こっち!」


えっ? アッコちゃん!?


どこ?


声がした方へ視線を向けると、太い木の陰に隠れて、こっちをチラチラ覗いているアッコちゃんを見つけて。

えっ? なんで、あんな所に隠れてるんだっと思いながら、アッコちゃんの近くまで駆け寄って行くと。


「どうしたの? なんで、こんなところに?」

「イヤ~ 思ったよりクラスの子達が通るから・・・」


あ~ なるほどね・・・

って、通学路だから余り前っちゃ~ 当たり前なわけで。

まだ、公園周りをうじゃうじゃ見知った顔をウロウロしてるじゃないか。


見知った顔を見た瞬間、僕の頭に一抹の不安がよみがえり。

アッコちゃんの手を握ると、そのまま彼女の手を引っ張りながら、すばやく公園を抜けると。

そのまま、足早にアッコちゃんの家に方角目指して歩き始めると。


「ていうか、アッコちゃん。 この辺一帯、まだ危険だから急ぐよ」

「えっ? 危険って? なんで?」

「イヤ、その・・・玄関からずっと、藤さんに尾行されててさ。 今のいままで、ヤツを巻くのに大変だったんだよ・・・」

「尾行されてたの? なんで?」


「それは後で説明するけど。 とりあえず、ヤツが僕たちを探しに戻ってくるからもしれないから一刻もここから離れるよ」

「うん、わかった。 どこに逃げる?」

「とりあえず、発寒公園抜けて、仲良し橋渡って反対側まで行けば大丈夫だと思うんだけど・・・」

「なるほど」


藤さんの家は、確か俺の家よりも学校に近かったはずだ・・・

家にいったん帰って、自転車に乗り換えて探索を始められたらあっと言う間に見つかってしまう。

一刻も早く、この場を通り過ぎて、ヤツがあまり土地勘の無い、僕とアッコちゃんの家の近くまで避難しないと・・・


そう思い、アッコちゃんの手を引いて、急いで小走りで走っていたのだが。

理由を説明すると、意外にもアッコちゃんの方が面白がって、ノリノリで僕らの逃避行に付き合い始めてくれたんだけど。


でも、またこうやって勝手に手を繋いで一緒に走ってるんだけど・・・

アッコちゃんは全然嫌がる素振りもないし~

なんか普通に楽しそうにしてくれるけど、本当に良いのかな・・・


そんな事を心配しながらも、アッコちゃんも笑顔でキャッキャいいながら一緒に走ってくれてるのが嬉しくて。

アッコちゃんとこうして手を繋いで、走ってるだけ嬉しくなってきて。

デートしてるみたいじゃんっと思いながら走っていた・・・


「ここまで来たら、もう大丈夫でしょ?」

「家も通り越して来ちゃったけど・・・学区外に出て怒られないかな?」


発寒過半公園を抜けて、川を渡って、アッコちゃんの家の前も通り過ぎて。

北5条、手稲通まで出て来たところで、学区外だと言って急にアッコちゃんが不安がり始めたのだけど。


学区外に出て怒らるとかそんなルールあったけ?

小学生の時だろ?

俺ら、秀樹達と普通に自転車でゲーセンとか、本屋とか色々出かけてたたけどな・・・

アッコちゃんの家の特別ルールか?


そんな事を考えながら、学区外に出たせいなのか。

急に不安になり始めたのか、アッコちゃんが僕の手をギュッと握ると、さらに腕もで組み始めてしまい。

流石に、まだ成長前の小学生のアッコちゃんなので、腕を組まれた所でおっぱいを当たるとかそんな事は一切ないんだけど。

それでも、アッコちゃんとこんなに至近距離でくっついたことが無い僕は、もう腕を組まれたせいでめちゃくちゃ緊張してしまい。


そして、案の定というか・・・大好きな女の子にピッタリとくっつかれた僕の下腹部にいあるアイツが・・・

ヤッホーっと言って、クイっと上を向いて、オッキして来やがったのは言うまでもないというか。


「アッコちゃん?」

「何?」


「走って暑いしさ、あそこで休まない?」

「えっ? 学校帰りだよ!?」


まあ、確かに学校帰りに直接はマズイような気もするけど。

家に子供が帰ってこないとかいて親に心配されてもアレなわけだけど。

あのままアッコちゃんを家に帰してしまったら、またそのまま『また明日ね』って言われて、終りのような予感がしてしまい。

少しでも長くアッコちゃんと一緒にいたい僕は、アッコちゃんの家を通り過ぎて、確信犯的にここまで彼女を連れてきてしまっていた。


「そんなに遅くならなければ大丈夫でしょ?」

「でも、私、お金持ってないよ?」

「大丈夫、大丈夫、俺が持ってるから」


道路を渡ってお店の前まで辿り着くと、そのままアッコちゃんを連れたまま店内に入って行き、カウンターまで進むと。

お姉さんのいらっしゃいませという声を聞きながら、メニューを見始めるのだが・・・


あれ? ないんだけど・・・

めちゃくちゃ暑いから、アレにしようと思ったのに!


「あの~すいません?マックフルーリーって無いんですか?」

『マックフルーリー? えっと・・・ちょっと待って下さい』


まったく、新人のバイトさんか?

マックフルーリーを知らないなんて・・・


『すいません~ マネージャー? マックフルーリーってメニューありますか?』

『はっ? 何それ? そんなの無いよ』


バックヤードから聞こえる、さっきの店員のお姉さんと、マネージャとの会話が聞こえて来て。

えっ? 無いとか言ってる・・・


イヤ、待てよ・・・マックフルーリーっていつ発売されたんだっけ?

2000年ってひょっとしてまだ発売されてないのか?

ヤッバ・・・やらかしたかも!


「あっ! すいません!! アハハハ、僕の勘違いだかったも!!」

『えっ? だよね? そんなメニュー無いもの・・・』


カウンターに戻って来たお姉さんが済まなさそうに、そんなメニュー無いよっと言う前に。

こちらから、食い気味にそう言うと・・・

お姉さんも、よかった~ ミスじゃなかった~みたいな顔をして、若干気まずい空気になりつつも。

何事もなかったのように、メニューを見始めると。


「ねえねえ、佐久間君? マックフルーリーって何?」

「あ~ ソフトクリームに砕けた俺が混ざったヤツがあったような気がしたんだけど。 勘違いで別のお店だったかなって・・・アハハハ、間違いた・・・」

「ふ~ん・・・」

「それよりさ、飲みのモノ何にする?」

「う~ん、じゃあメロンソーダかな」


「シェイクも飲む? 今日暑いし」

「え~ う~ん、飲みたいけど、そんなに飲めないよ・・・」

「じゃあ、1個だけ頼んで半分個する?」

「良いの?」

「よし、じゃあ決まりだね」


「すいませ~ん。 ポテトのLサイズ一つと、ナゲット1個マスタードで、あとメロンソーダのMサイズ2個と、バニラシェイクとを一つで~」


注文を言い終わると、お姉さんが素早く準備を始めてカウンターからいなくなると。


「ねえねえ、佐久間君? お金は?」

「ふふふ、だいじょうぶ。 何かあったら困るから、3000円持ってるから~」

「学校にお金持って来ちゃダメなんじゃないの?」


「イヤ、ほら、世の中何があるか分からないから」

「う~ん。なんか、今日の佐久間君。やっぱり、ちょっと変」


『お待たせしました~ハイ、持てる?』


トレイいっぱいに並んだ飲み物を倒さないか心配してくれるお姉さんに。

大丈夫と伝えて、トレイを受け取ると。

後ろで待っていたアッコちゃんに行こうっと声を掛けて一緒に客席の方へと歩きだす。


「アッコちゃん、2階席に行かない?」

「うん、良いけど・・・佐久間君ってさぁ。 マックって良く来るの?」


「えっ? う~んまあ、そこそこ来るかな」

「ふ~ん、だからそんなに慣れてるんだ」


まぁ、大学生の時、少しバイトしてたからっていうのもあるけど・・・

社会人になってからも、お昼を節約するのに、チキンクリスプとハンバーガに水で、よく食ってたからな~

さすがに、マックフルーリーはミスったな~

イヤ、マジで気を付け無いとだな。


2階に上がって、窓際の席に二人で座ると、アッコちゃんが急に・・・


「なんか、不良みたいじゃない?」

「なんで? マックに来ただけで?」


「え~ だって・・・学校帰りに学区外に出て、買い食いとか・・・」

「大丈夫だって、そんな見つからないって」


まあ、確かに前の人生で、学校帰りにそのまま買い食いとかは・・・

イヤ、したな・・・午前授業の時とか、秀樹とかとたまに・・・


「なんか、佐久間君ってもっとマジな子かと思ったのに、悪い子だったんだね?」

「えっ? 俺・・・悪い子?」

「だって・・・なんか慣れてるんだモン。 店員さんとも大人みたいに、普通に話せるし・・・」

「えっと、悪い子は嫌い?」


ヤバイ、なんか不良のレッテルを張られてしまったし。

悪い子って・・・超印象悪いじゃんオレ!


「う~ん、佐久間君は嫌いじゃないけど~」

「よかった」


「ねっ? ポテト・・・食べても良い?」

「うん、食べて」

「へへへ、ありがとう!」


嬉しそうに足をパタパタしながら、美味しそうにポテトを食べるアッコちゃんが最高に可愛くて。

ふふっ、この辺はまだ子供だよな~っと思いながら、生暖かい目で彼女を見ながら。

なんだかんだ、言いつつも、食べ物には弱いと・・・


「でもさ、ここだと邪魔も入らずにゆっくりおしゃべり出来ると思ったんだ」

「おしゃべり?」

「うん、昼休み、そんなに話せ無かったから」

「佐久間君が、もう一回キスしてとかエッチなお願いするから・・・」


エッチ?

ホッペのキスなのに?


自分が思っている以上に、アッコちゃんって・・・結構お子ちゃまなのでは・・・

イヤ、まあ、そんなことはこの先オイオイどうにでもなる。

それよりも・・・


「今日って、なんで一緒に帰ろうって誘ってくれたの?」

「そんなの、嬉しかったから・・・もう少しお話したいなって思って・・・」

「嬉しいって、俺が好きって言ったこと?」

「それもだし。 体育館で、1人だったわたしを助けてくれたのが嬉しかったから」


「アッコちゃん」

「なに?」


「俺ね、本当にアッコちゃんが好き」

「えっ? うん・・・もうそれは分かったから、恥ずかしいからちょっと待って・・・」


うぅぅ、好きって話題出すと一気に気まずい感じに・・・


「–––––––––ねえ、佐久間君? なんで? なんで急に、そんなこと言うの?」

「ずっと告白したかったけど、アッコちゃんのソバには、いっつも木下がいたから。 アイツにアッコちゃんに告白したのバレるのがイヤっていうか、恥ずかしくて、それで言えなかったんだよ」

「なるほど、確かに・・・アイツいっつもいるもんね・・・」

「うん、アッコちゃんは休んでも、アイツの休んでる所見た事ないから・・・」


「ねえ・・・佐久間君? さっきの手紙なんだけど・・・」

「なに?」


「わたしが学校に行くの嫌だったってなんで知ってたの?」

「えっ?」


そっ、それは・・・大人になったアッコちゃんと1回だけあった時に、色々話を聞いてたからで・・・

ヤベ、この事当時の俺が知るワケないのか・・・


「私、そんなこと佐久間君に話したっけ?」

「イヤ・・・なんて言うの? その溝口とか川上とかに嫌がらせされてたから、ひょっとしそうかなって思っただけだよ」

「そっか・・・なるほど・・・」


マッズイ・・・怪しまれてる。


「手紙さぁ・・・」

「うん」

「愛してるって、いっぱい書いてあった・・・」

「うん」


「愛してるって、好きとは違うの?」

「意味は近いけど、愛してるはもっとこう、気持ちが深いっていうか・・・」

「そんなに好きなの? わたしのこと?」

「うん、好き・・・出来ることなら、アッコちゃんをお嫁さんにしたいくらい好き。 それに、出会ってからアッコちゃんのこと考えなかった日なんて無いくらい好き」

「そっか・・・・・・」


そっかっと一言だけ言って、アッコちゃんは顔を真っ赤にして、俯いてしまい。

そこから、何分だろう・・・しばらく、会話が完全に途切れてしまい。

どうしよう、どうしよう・・・何か話さないと~っと、テンパっていると・・・


「–––––––––私ね・・・好きって良く分からないんだ」


出た~

好きってわからない発言!


「えっ? じゃあ、なんでさっきほっぺにキスしてくれたの?」

「あれは・・・嬉しくって。 何か、お礼がしたかったのと・・・その、佐久間君が・・・何でもない、内緒・・・」


内緒ってなんすか!!

そこ一番大事なポイントのような気がするけど!?


「アッコちゃんさ・・・キスした時、ドキドキしてた?」

「えっ? ドキドキ? うん・・・してた・・・」


「それってどうして?」

「う~ん、わかんない・・・」

「僕のことが好きって思ってくれたから?」


「良くわかんない。 でも、佐久間君にキスしたくなちゃって・・・そしたらドキドキしてきて・・・」

「どうしてキスしたくなっちゃったの?」


「それはその・・・助けてくれた時の佐久間君がカッコ良かったのと。 その後は、寂しそうな顔した佐久間君が可哀そうって思ったから・・・」

「俺・・・カッコ良かったの?」

「・・・うん」


「それって、僕の事・・・その好きになって貰えそうってこと?」

「わかんないけど、でも、佐久間君とはこれからもずっと一緒に居られたら良いのにって思ったよ」

「それって、僕に好意を寄せてくれてるってことだよね?」


「好意? 好意か・・・そうだね、好意はあるかも」

「異性の相手に抱く好意ってさ・・・結構、好きって気持ちに近いと思うんだけど。 違うのかな?」

「そうなのかな? でも、確かに・・・そうかも・・・」


「じゃあ、アッコちゃんは・・・その、僕の事が好きっていうことになるけど・・・」

「・・・うん。 でも・・・まだ好きって良くわかんないよ」

「じゃあさ、俺とお付き合いしない?」


「お付き合い? 付きあうって何したら良いの?」

「そう、付き合って、木下とだけじゃなくて、僕とも二人で遊んでよ? たまに、一緒に帰ったりさ・・・」

「そうんなんで良いなら・・・」


「本当? 付きあってくれるの? 付きあうって、アッコちゃんが僕の彼女に鳴ってくれるってことになるけど、良いの?」

「えっ? そっか・・・そっか、付き合うって、そうだよね。 彼女と友達って違うの?」

「さっき、アッコちゃん・・・僕にキスしてくれた時、ドキドキしたって言ってくれたよね?」

「うん・・・言ったよ。 だって、ドキドキしちゃったから・・・」


「ドキドキする相手で仲良い人が彼女、彼氏で。 ただ好感を持てて仲の良い相手が、友達。 違いはそんなところかな・・・」

「じゃあ、わたし・・・佐久間君のこと考えて、午後ずっとドキドキしてるんだけど。 もう、わたし、佐久間君の事が好きってこと? このままお付きいすると、彼氏になるってこと?」

「うん、違うの?」

「イヤ、うん・・・そうだよね、佐久間君の説明すっごい分かりやすいかも・・・」


嘘・・・これって・・・

ひょっとして、落ちたってヤツ?

えっ? 俺、アッコちゃんとお付き合い出来ちゃう?

夢にまで見た、アッコちゃんが僕の彼女になっちゃうってこと?


「でもさぁ・・・佐久間君、その・・・私にエッチなことしない?」

「えっ? エッチなことって・・・なに? そんなことしないし、したことないじゃん」

「さっきしたもん。 もう一回キスしてって・・・」

「キスって、エッチなの? でも、最初にキスしてくれたのはアッコちゃんだよ? それって・・・エッチなことなの?」

「違うけど・・・違うけどさ・・・」


イヤ、イヤ・・・待て、待て、待て。

ここで、小学生相手に詰めてどうする・・・バカなのかオレは!


「イヤ! アッコちゃん、嘘、嘘! 今のやっぱり無し。 エッチなことしない・・・だから、俺の彼女になって? お付き合いして、これから沢山二人で遊ぼう?」

「うん・・・・・・ハイ、お願いします」


えっ? お願いしますって・・・


「アッコちゃん・・・お願いしますって。 彼女になってくれるってこと?」

「だって、今日は本当に嬉しかったし。こんな素敵な手紙貰って、めちゃくちゃ嬉しかったし。 佐久間君優しいし・・・私のこと守ってくれるし・・・」

「本当に? 本当? 彼女になってくれるの?」

「・・・良いよ」


アッコちゃん!?


マジ!? 嘘だら!!

タイムリープ初日でいきなり目標達成ってマジかよ!!


嘘だろ・・・確かにあんなクライマックス級のイベントがあったとはいえ。

こんなにもすんなり進んで良いもんなのか!?


イヤ、でも、これでまずは第一関門突破だよな!?

このまま、半年間、彼女と一緒に居て仲良くなれれば。

彼女が転校しても、関係続けられる可能性が出てきたのでは!?


「アッコちゃん?」

「なに?」


「今日、これから家来る?」

「えっ!? 今日!?」


「帰り、ちゃんと送っていくからさ」

「エッチなことしない?」

「俺って、そんなに信用ないかな?」


「だって、何か今日の佐久間君って積極的で、何か今までのおっとりした佐久間君と全然違うし。 希美が、男の子の部屋にいったら危ないっていうから」

「男の子の部屋にいったら危ない? なんで、木下がそんなこと言うの?」


「わかんないけど、希美のお兄ちゃんが、家に彼女連れ込んで、何か襲ってたっていうから・・・」

「はぁ!? なにそれ? 木下の兄貴って鬼畜なのか?」

「鬼畜ってなに?」


「性的に乱暴したり、女の子を平気な顔して傷つけるようなヤツのこと。 まさか、アッコちゃん・・・俺のことそんな風に思ってるの?」

「えっ!? イヤ、佐久間君は違うよ、優しいし、頼りになるけど。 でも、この間、希美からちょっと怖い話聞いちゃって。 それで、心配になっただけで・・・」


「大丈夫、安心して! 俺はアッコちゃんに、そんな酷いことしないから。 一緒に俺の部屋でゲームとかして遊ばない?」

「ゲーム? 佐久間君ゲーム持ってるの?」


「うん、いっぱいあるよ」

「へ~ じゃあ、行ってみようかな・・・」


ゲームで釣られるんだよ・・・

やっぱり、そう言う所は小学生なんだよな・・・


でも、まっ良いか。

とりあえず、彼女になってくれるって言ってるし。

俺の幸せ家族計画、ここからがスタートだ!


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