第55話 姉ちゃんの彼氏にダル絡みしてやった
ぼ~
久しぶりに一人だな・・・
今日は何しようかな?
朝、家のキッチンで母さんが作って置いてくれたサンドイッチを頬張りながら一人でボーっとしている。
母さんと父さんは、何やら釧路のおばさんが入院したとかで、俺が眠っている内に家を出たらしく、今日は泊まりで帰って来ないらしい。
美姫は、まだ上で寝てるけど、午後から珍しく友達とお出かけだと言っていた。
もう・・・美姫のヤツ・・・
俺が賢人じゃなければ、とっくに純潔を奪ってるところだったぞ・・・
とりあえず、新聞でも見るかと思い。
サンドイッチを片手に、パラパラとめくっていると。
宝くじの当たり番号が目に留まると。
そうだ・・・
そういえば、今週のロト6って結果どうだったんだろう?
そう思い、金曜日の新聞を古新聞の山から持って来て。
テーブルの上に広げて、10月12日の第2回の抽選結果を探していると。
八ツ!? えっ? キャリーオーバーが発生してる!?
えっ? ていうことは・・・
来週の結果が出た後に、もしタイムリープしたら。
1等がもし1人だけなら、2億円以上確実の貰えるのでは?
タイムリープのやり方がだいたいわかって来たいま。
一気に夢が広がり。
ひとり、ダイニングテーブルでムフフフフっと。
来週の当選場面を想像しいていると・・・
菊花賞の予想が目についた。
あぁ、ついでに競馬なんていうのもアリかも。
なんて思ったのも束の間で、
そう言えば、ダメじゃん・・・
馬券なんて、そもそも買えないじゃんっと思っていると。
急に心配になり、そういえば宝くじって、年齢制限なんて無いよなっと思い。
新聞のロト6の広告があったので、よくよく目を通すと・・・
20以上で・・・
はぁ!? 20歳以上だと!?
なんなんだよ、それは・・・
はぁ~ 小学生ってなんで、こうも不便なんだ・・・
さっきまで、来週の高額当選に夢を馳せて、あんなにもハッピーだったのに。
一気にテンションが下がってしまい。
はぁ~ 暇だ・・・
アッコちゃんも今日は、親とどっか出かけるから会えないって言ってたし。
どうしようかな?
ん? そういえば・・・
昨日、小沼からアッコちゃんのこと・・・
『アッコちゃんを、どうこう言ってたように聞こえたけど・・・』
アッコちゃんの事を考えていると。
急に、昨日聞いた小沼からの話が気になりはじめてしまい。
しかも、相手が、高橋と川上って・・・
いったい何する気だあいつら?
来週、締め上げるか?
イヤ、どうせ何する前に詰めても、白を切られて終りだし・・・
もういい加減、大人しくしていてくれないかな~
あぁぁぁ! マジで粘着質な連中、大っ嫌いなんだけど!
俺にじゃ無くて、なんでアッコちゃんを、どうこうするって話になるんだよ。
弱い物ばっかりターゲットにして、マジ卑怯モンだよな・・・
でもどうしたら良いんだろう・・・
俺が一緒の時は、いままでもあんまり悪さはしなかったよな?
前も俺が図書委員でいない時狙って、アッコちゃんへイジメしようとしてた姑息な連中だから。
アッコちゃんが習い事に行く時狙って?
でも、習い事もずっと木下と一緒だよな?
もう何をしてくるのかわからなかったら、対策しようが無いじゃん。
なにかあったら怖いから、GPS探知機とか買うとか?
イヤ、この時代ってGPSロガー(記録装置)ならあったけど。
いまの、スマフォみたいに位置探知が出来るようなのはまだ普及してなかったはず。
どうしようかな、防犯ブザーとか?
イヤ、高橋や川上がアッコちゃんに何かしようとしても、防犯ブザーじゃ、周りの大人からじゃ、子供どうしがじゃれあってるようにしか見えない・・・
クマ撃退スプレー?
イヤ、逆に奪われたらアウトだし。
子供がとっさに使えるものでも無い。
そうだ・・・なにも街中、学校でとは限らないのか。
21日の滝野の宿泊研修中になんか仕掛けてくるかもしれないじゃないか!
イヤ、十分に考えられるぞ・・・
もし、そうだったら、そんなのどうやって防ぐんだ?
とりあえず、サバイバルグッズとか買って、アッコちゃんに持たせるか。
俺も万が一の時ように、ザイルとかサー〇スの真空断熱ボトルとか、サバイバルシートとか買ってくるか。
よし、そうと決まれば、全は急げだ!
よし! ハンズに行くぞ!
◇◇◇
ハァ、ハァ、ハァ・・・
地下鉄代ケチって、チャリで来たけど・・・めっちゃ疲れたんだが?
小学5年生にはこの距離・・・思った以上にしんどい。
大通まで、チャリで必死な思い出移動してきて。
ハンズに行く前に、どっかファーストフードで、休憩しようと。
街の中をウロウロしていると。
ん? あれは・・・
なんか、見覚えのある。
最近ホットの話題のヤツが、1人で歩いているところが目に留まってしまい。
まあ、乗りかかった船だしと思いながら。
よし、尾行してみるか・・・
でも、どこ行くんだ?
雄太がスタスタ歩いていく、3メートルくらい後ろからついて行くと。
急にヒョイっと曲がって、お店の中に雄太が消えていったので。
急いで、そのお店の前までいくと。
ん? ティフ〇ニー?
店の外から、中を伺っていると。
何やら店員にごにょごにょ相談しはじめる、雄太の姿を見つけて。
バレないように、そっと近寄って行くと・・・
『う~ん ・・・これって刻印出来るんですか?』
『ハイ、受け溜まっております』
刻印? 何見てるんだ?
ん? 時計か・・・
「う~ん・・・ けっこう高いな~」
「まぁ、そうだね・・・」
「これで仲直りできるかな?」
「う~ん、どうだろうね? ちなみに、刻印ってなんて入れるつもりだったの?」
「えっ? I can’t imagine live without youとか、I can’t live without you.」
「えっ・・・キモッ!」
『あなたがいない人生なんて考えられない』『君なしでは生きていけない』
って・・・キモすぎ・・・
どうして、すぐに気づかないのか不思議に思ってたけど。
キモイと告げた瞬間、びっくりとしながら、俺の方を見て。
ようやく俺の存在に気づいたらしく・・・
「はっ!? えっ? アキラ君? 何やってんの? こんなところで?」
「はっ? それはこっちのセリフだし。 お前こそ、こんな所で何を無駄な買い物しようとしてんだよ。 しかも、めっちゃキモイメッセージ刻印しようとしてたし。 ひくわ~」
「えっ? キモイ? ひくって・・・」
「キモイだろ? あなた無しでは生きていけな~い、とか。あなたがいない人生なんて~ とか・・・ キモすぎだろ?」
「てか、なんでアキラ君、英語がそんなにわかるの?」
アッ、あまりにキモさにツイ・・・
就職してすぐ海外部に配属されたから、英語はそこそこなんて言え無いし。
えっと・・・えっと・・・
「雄太はしらないと思うけど~ うちの学校、英語クラブってあって、外国人の先生が放課後教えに来てくれるんだ~ それで・・・そのキモイ告白文も先週教えてもらったから~」
「えっ? 英語クラブ? でも・・・えっ? 本当に?」
なわけね~だろ、バカがよ・・・
「てかさ~ 雄太お前さ~ よくも美姫の事泣かせてくれたな? オイ! どう落とし前つけてくれんだよ!」
「あ・・・それだよね。 別に攻めるつもりは無かったんだよ・・・ちょっと、誕生日って嘘はさすがにちょっとって言っただけで・・・」
イヤ、言っただけって・・・
なに、美姫のこと責めてんだよ!
美姫のこと泣かせておいて、なんなんだコイツ、ムカつくな・・・
「元々、テメ~が悪いのを棚に上げて何いってんだよ?」
「イヤ・・・そうなんだけど・・・」
「なに? いまの美姫に買おうと思ってたの? そのキモイ刻印入りで?」
「そうだよ、11月の本当の誕生日に・・・」
11月の誕生日って・・・
もうすぐ、フラれるのに?
「いくらすんの?」
「けっこう・・・お高い・・・」
「ふ~ん、買うの止めれば?」
「なんでだよ!?」
「だって、もうお前フラれるよ?」
「えっ? そうなの?」
女が、まだその人のこと好きなのって聞かれて。
わかんないって言い出したら、もう終りなんだよ!
それに、俺に決めてなんて・・・
もう、アレは別れるだろ・・・
「まあ、美姫を傷つけるような酷い男と、これ以上付き合うなんて、まず俺が許さないけど」
「なに? それ?」
「何それじゃね~よ。 美姫は、お前が優しくて、顔が自分の好みに近かったから付き合ってたのに。 それなのに、美姫のことを嘘つきとか、酷いとか一方的に攻めて? 美姫がお前に与えた優しを完全無視しちゃってさ~ しかも健気におっぱい触られても許してくれたんだろ? 何様なのお前?」
「それは・・・でもウソは・・・」
相変わらず、イラつくな~コイツ・・・
「美姫がついた嘘はお前を傷つけた?」
「イヤ・・・それは・・・」
「じゃあ、お前が昨日美姫に言った言葉で、美姫は傷ついたと思う?」
「イヤ、それは・・・本当にごめん・・・」
「自分よがりで、人を思いやる優しさを無くしたお前なんて、美姫と付き合う資格ないよ。 美姫がお前についた嘘は、お前が躊躇していた背中を押して、幸せになるための嘘だろ! でも、その嘘をつかせたのはお前だろ? それを、この期に及んで攻めるってどういうことだよ?」
「イヤ、本当に・・・その通りなんだけど。 返す言葉もないっていうか」
返す言葉もないから、高級時計送って仲直り?
ハァ~ 心の値段はプライスレスなのに。
いくら、高級な時計貰おうが、アクセサリー貰おうが、閉じた心は開かないのに・・・
バカだなコイツ・・・
「美姫・・・俺と別れるって言ってた?」
「俺が別れろって言えば、別れるよって言ってたっけな~ ちなみに、俺はお前と美姫は別れた方が良いと思ってるけど。 だって、俺の大事な姉ちゃんを大事にしないヤツに、美姫は預けれない」
「えっ!? ウソでしょ!?」
「イイじゃん、可愛いJKと半年も楽しい時間すごせて、ファーストキスもしてもらったんだから。 もう良いだろ?」
「ヤダよ!」
俺だってお前なんかヤダよ!
美姫を泣かす男は絶対に許さない。
「知らないよ。 そんな時計と向き合うより、もっとちゃんと向きあわないといけない相手がいるんじゃないの? そんな高級時計、心が死んだら、ただのゴミだからね。 じゃあね・・・バイバイ」
「ちょっと! アキラ君!」
あ~ ウザい、ウザい・・・
マジ、だるいなアイツ。
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