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第54話 姉ちゃんの添い寝は賢人モードじゃないと耐えられない

はぁ~ しっかし、今日の風呂は過去一ヤバかったかも・・・

もう我慢できなくて、お風呂あがって、またトイレで一人でしちゃったし・・・


美姫の破壊力、我が姉ながらにヤバすぎる。

あんな女が同級生にいたら、俺絶対に恋に落ちちゃうよな・・・


まるで聖子みたいだよ。


ん? あぁぁぁ・・・

イヤでも、なんていうか否定したところで。

似てるって言われたら似てるというか。

勇逸違う所は、聖子はすっごい優しいって所だったのに。


でも、なんなんだ。

最近の美姫は・・・

なんで、あんなに優しいんだよ。


テレビのチャンネル変えるだけで、俺の顔目掛けて、棚の置物ぶん投げてきた美姫はどこにいったんだ?

ピアノの下で、大人しく本読んでただけなのに、目障りで集中できないって、思いっきり蹴っ飛ばして来た美姫はどこに?


はぁ・・・なんか、色々歴史が変わってる気がするな~

きっと、雄太と美樹も、俺がいなかったら、もっと長く交際が続いてたんだろうな~


はぁ~ なんか今週疲れたな~

色んな事がありすぎだよ~


これも全部、俺が自分で招いてるのかな?


『―――ガチャッ』


ん? 姉ちゃん?


「アキラ?」

「なに? 俺、もう寝るけど」

「一緒に寝ても良い? ダメ?」


なんだよ? そのしおらしい態度は・・・

いっつも、そんなこと聞かずに、ズケズケ入って来て、ベッドに潜りこむクセして。


「まあ、良いけど・・・」

「えへっ、ありがとう、アキラ・・・だいすき」


だいじょうぶ、美姫に抱き付かれたって・・・

もう、こうやって一緒に眠るようになって、1週間近く。


・・・あぁぁぁ、うぅぅぅぅ。


はぁぁぁぁ!?

うぅぅっぅ・・・

くぅぅぅx・・・・・・


もう、スリスリしないでよ美姫・・・


はぁ!? もう、おっぱいのふわっふわの感触・・・ヤバすぎるって。

ハぅ~ ダメだ・・・さっき直視しまくったせいで、目を瞑ってても高解像度でイメージできちゃうよ・・・


俺は賢者・・・俺は賢者・・・俺は賢者・・・

俺は賢者、賢者、賢者、賢者・・・


はぁ!? 美姫、ダメ!

なんで? そんな上に乗っかられてたら僕・・・

はぅ・・・顔がおっぱいに包まれちゃうよ~


俺はおっぱい・・・俺はおっぱい・・・俺はおっぱい・・・

おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい・・・


ん!? はう! ヤバイ、またギンギンに・・・

さっき、トイレでしたばっかりなのに~


「ねえアキラ~」

「なに? 姉ちゃん?」

「さっきソファーでしてくれたみたいに・・・して?」


うひぃ~~!? イヤ!! 言い方!!

その、謎の一拍おいての、妖艶なしてはなんなんだよ!?


マズいって・・・いまもうギンギンなのに・・・


「こっ・・・こう?」

「うん、落ち着く・・・ん?」


ヤッバイ、気づかれた・・・


「ごめんなさい・・・」

「本当に、あんた私の体好きね?」

「だって、姉ちゃんにこんな風に抱き着かれて、そんな・・・さっきみたいにしてなんて言われたらさ」

「パジャマなのに、そんなに興奮しちゃうの? ストッキングはいてなくても良いんだ?」


「パジャマだろうか、姉ちゃんの肌の感触なんてダイレクトに伝わってくるんだよ! そんなパジャマなんて布1枚で、お年頃男子の想像力を抑えられるなんて思うなよ」

「へ~ 男子も大変だな・・・ふふっ、そんなにお姉ちゃんってアキラにとって魅力てきなの?」

「そりゃそうだろ。 いまの姉ちゃんは、全人類の弟の夢みたいな存在でしかないだろ! バカなのか! 今の姉ちゃんはもう、神すぎるだろ!?」

「もう、なによそれ、大袈裟だな。 そんな、全人類の夢って・・・」

「コマーシャルでもあるだろ? 綺麗なお姉ちゃんは好きですかって!」

「そんなに、お姉ちゃんって綺麗?」

「イヤ、姉ちゃんはその・・・綺麗ていうより・・・その、めちゃくちゃ可愛いっていうか。 でも、足とおっぱいや肌は綺麗というか・・・」


!? はぅ!!??


「ちょっと! 美姫!」

「もう、なに? そうな、大声ださなくても良いじゃない、ちょっと触っただけなのに・・・」


お前こそ、男の子体に興味深々だな!

この間からず~っと、お風呂場で触ったり、観察しやがって~


どんな羞恥プレイだよ・・・

俺の初めてが、どんどん美姫に奪われてく気がするんだけど・・・


アッコちゃ~ん・・・


ん? イヤ、でもちがうぞ・・・

女の子のカラダにぴったりくっついて、その・・・いっちゃったのって・・・

アッコちゃんのお尻でグリグリされて・・・あの時が初めてじゃん!


はぁ~ 良かった~

なんか、俺・・・アッコちゃんに心を守られてる気がする~


「それよりさ~ 今日ピアノの先生、めちゃくちゃアキラの事ばっかり嬉しそうに話してたんだけど、何があったの?」

「ん? 来週から、モーツァルトのソナタと、シューベルトやってこいって言われた・・・」


「へ~ 早いね?」

「そう? 別に普通なんじゃないの? 神童って騒がれてる子達なんて、小4とかでもっと凄いの弾いてるじゃん。 姉ちゃんだって、昔弾いてたでしょ?」

「別にあんたは神童じゃないじゃん。 お姉ちゃんも、まあ、弾いてたけど、そんなに早かったかな~ てか、先生、コンクールがどうとか言ってたけど、あれはなんなの?」


あの先生、美姫にも色々しゃべったのか・・・


はぁ~ 俺が遊び惚けて、練習サボってるのは美姫から先生に報告されるし。

先生からは、レッスンの時の俺の様子とか、逐一美姫に報告入って、母さんまで伝わるし。

なんだ、この謎のホットライン・・・


「あと、先生から、あの子、音大興味ないのかなって、めちゃくちゃ聞いてきたけど? アキラはどうしたい? ピアノ好き?」

「はぁ? 音大なんて無理だって、俺はただの凡人だぞ・・・」


アマチュアで趣味で楽しむ程度でしか無理だって。

俺に、海外留学に何年も行って、海外のコンクール受けまくって。

それで結果が出るかどうかわからないような、博打のような人生無理だよ。


どうせ才能なんて無いし。

大人になって、アマチュアコンクールで入賞くらいはしたけどさ。

しょせん、入賞・・・優勝なんてほど遠かったし・・・


いまは、大人の時のピアノの知識がちょっとチートになってるだけ。

高校生が、小学生に交じってスポーツでブイブイ言わせて、どや顔しているのとたいして変わらないだけなのに・・・


「すごいね~ さすが私の可愛い弟よね~ もう!」


ぐえっ!? もう・・・抱き付いてギュ~ギュ~しないでよ~

おっぱいが・・・てか・・・いま俺ギンギンなのに~


美姫の・・・美姫の・・・大事な所に当たっちゃう・・・

ダメ~ 美姫・・・やめて・・・


「ん? もう! なにグリグリ押し付けるの? もう、そんなにお姉ちゃんとエッチがしたいの?」

「はぁ!? いまのは美姫がギュ~ギュ~してきたんでしょ! 不可抗力だって! 冤罪冤罪!」

「ね~ 今日さ~ ずっと美姫って呼んでくれるよね~ なんか彼氏に呼ばれてるみたいで超うれしいんだけど」


そうですか・・・嬉しそうでなによりですよ。

さっきまで、お風呂でクンクン、子犬のように可愛く泣いてたくせして・・・


はぁ、それにしても。

美姫との関係がどんどんエスカレートしてくんだけど。

前の人生で、こんな恋人みたいになんて・・・


恋人みたいに・・・


お姉ちゃんと、恋人みたいに・・・


アレ?


「ねえ・・・アキラ・・・」

「なに?」


「雄太とは別れた方が良いのかな?」

「姉ちゃんは、雄太のことどう思ってるのさ? 泣くって事はまだ好きなんだよね?」

「わかんない・・・」


「なんで、雄太と付き合いたいって思ったの? どこがそんなに?」

「だって、ちょっとアキラに似てたし、性格もイジイジして情けない所ばっかりだけど。 他人にすごい優しい所とかアキラそっくりだったから」


なんで、好きになる男の基準が俺なんだ?

てか、俺そんなにイジイジ・・・


ん?


イヤ、言われてみれば・・・

確かに、前の人生じゃ、高校生まではかなりイジイジした性格だったっていうか。


高校生になって、アイツに出会うまでは・・・

アイツがいてくれたら、女の子普通に会話できるようになったし。

女の子二人で歩いても緊張しなくなったというか。

俺の性格や、世界を一変させてくれたのはアイツがいたからで・・・


俺にとって唯一の女の子の親友。

一時期好きだった事だってあった。


あいつに出会って、最初はグイグイ来られて、困惑したけど。

あいつのお陰で、女の子と普通に会話できるようになったし。


女の子との付き合い方や、お話の仕方、不安な時に相談にのってくれたり。

女の子の事は、大抵あの子が教えてくれたんだよな。


まるで、今の美姫みたいな存在だったかもしれない。

プラトニックな関係を続けて、本当に友達として思ってたけど。

僕だけは、心の中に、出会ってすぐ抱いた小さな恋心を隠して付き合い続けて大親友のあの子・・・


自分に少し自信が持てて、多少は男らしくなれたのも全部、アイツのお陰だったっけ。

そっか、俺って、元々雄太だったのか・・・


雄太には、アイツみたいな存在が居なかったんだろうな・・・

そう思うと、アイツも可哀そうっていうか。

なんだろう、あんまり責められないのかも・・・


だって、美姫がアイツを選んだのって、俺のせいってことだもん。

俺に似た人捜してたら、アイツだったってダケだもんね・・・


ごめんね、美姫・・・


「アキラ?」

「えっ? あっ・・・ごめん・・・」


「でも、最近のアキラは、イジイジなんかしてないよね。 優しい所は変わらないけど、私、いまのアキラの方が断然好きよ」

「姉ちゃん・・・」


「何か、小さい頃のアキラに初恋して、いま少し大人になったアキラにまた恋しちゃった感じなんだ・・・」

「姉ちゃん・・・」


なんだよ・・・それ・・・

めちゃくちゃ嬉しいこと言うなよ、バカ・・・

惚れちゃうだろ・・・


「へへへ、困ったな~ 世界で一番良い男がこんな近くに居るんだモン。 本当、アッコちゃんにこのまま、アキラを渡したく無くなっちゃうよ・・・」

「姉ちゃん・・・」


「ふふふっ、大丈夫よ。 お姉ちゃんだって、分かってるつもりだよ。 アキラとは結婚出来ないって。 でもね、もう少し、もう少しの間だけ、アキラとこうして傍に居られる間は、ずっとこうさせて・・・お願いよアキラ」

「そんなの、別にお願いされなくたって一緒にいるし。 お姉ちゃんと一緒にいたいって思ってるのは、僕だって同じだもん・・・もっと甘えたいし、かまって貰いたいし、イチャイチャしたいよ」

「ふふっ、そっか・・・そうだね。 ありがとう、アキラ。 ふふふっ、そうだね、たくさんイチャイチャしようね、アキラ・・・」


はぁ・・・ダメだ、お姉ちゃん・・・


「今のアキラが好きよ・・・」


はぁ、耳元でそんな風に言われたら・・・

もう、なんなの、この天然ASMRは~

エロすぎるにもほどがあるんだよ・・・


「お姉ちゃん?」

「・・・ねに?」


「いまの俺に恋してくれてるなら・・・それじゃさ、それじゃ、もう、雄太は違うよね?」


一瞬、黙り込む美姫・・・

そして、僕に甘えるように抱き着いて、僕の顔にぴったり、頬を付けてスリスリして、何もしゃべらなくなってしまった美姫が・・・


「―――そう、だよね・・・やっぱり・・・」 


・・・やっぱり、迷ってるのかな。

美姫・・・やっぱり、雄太のことが本当は大好きなんじゃ・・・


「ねえ・・・アキラ?」

「なに?」


「アキラが嫌っていうなら、アイツと別れる・・・」

「そんな、答えを俺に出させるなんてズルいよ・・・」


「だって・・・」

「だってじゃないだろ? もう、子供みたいに・・・」

「ふふっ、お兄ちゃん? 決めて・・・美姫はどうしたら良い?」

「なっ! なっ、なんなんだよそれ! いきなり妹になるとか、無理ありすぎるだろ!」

「ふふふっ、バ~カ、慌てちゃって、可愛いんだから。 でもさぁ、アキラ・・・やっぱりアキラが決めて?」

「やだよ、そんな責任重大な・・・」

「わたしぁ、最近おかしいだ・・・もうずっとね、アキラの彼女になったような気分なんだ」


はぁ!? なんだ?

また、美姫が壊れ始めた。


「なんなんだよ、いきなり・・・」

「最近のアキラってすごい優しいでしょ? アキラとキスしたり、甘えられたり、気持ち良いこといっぱいされてたらさ。 もう、アキラ以外に触れられたくないって思っちゃうんだもん」

「イヤ、だって・・・姉ちゃんが、触って良いって言ったから・・・」

「うん、最初は恥ずかしかったけどね。 でも、最初は足から始まって。 少しずつエスカレートしていってさ。 最初は可愛い弟に甘えられて嬉しいって感情だったのに。 いつのまにか、アキラにリードされるようになっててさ。 夜ベッドでさ・・・アキラにされるがままになってたら、いつのまにか毎晩アキラがそうしてくれるのを待つようになちゃってさ。 先週も起きたらアキラが急にいなくなってて、めちゃくちゃ寂しい気持ちになっちゃってさ。 もう、わたし、アキラ無しにはいられないカラダになっちゃったみたいなの。 雄太のことも、好きだって思ってたんだけど。 急に一緒にいても、前みたいに楽しく無いって言うか、上の空になっちゃうっていうか、それに急に触られのも嫌だなって思えてきて。 さっきも別れ際に手を握られた時なんて、触らないでって思っちゃったんだ。 アキラ、お姉ちゃん、どうしたら良いの?」


「そんなの、そこまでわかってんだったら・・・もう、別れるしかないだろ」

「やっぱり、そう思うよね? でも、別れるって言ったら、アイツ大丈夫かな? 死んじゃったりしないかな?」

「お姉ちゃんがそんなこと心配することじゃないよ。 大丈夫だよ、男なんて、女と別れたって、すぐ近くの仲良い女に目が映っちゃうんだから。 姉ちゃんがそんなこと心配しなくても大丈夫だよ」

「ふふっ、アキラのそのだいじょうぶだよって・・・なんか、安心しちゃうな。 本当にだいじょうぶって思えてきちゃうもの」


美姫・・・


「アキラ・・・エッチしたいな」

「なっ! なっ! 何言ってんだよ! この間は、もう少し待ってって言ったクセに!」

「アキラは、我慢出来るの」

「我慢できるよ。 してるじゃん?」

「ふふっ、そうだね。 さっきもお風呂場で出してたしね~」


出してた!? はっ? なに!?


「姉ちゃん! 見てたの!?」

「だって~ 私の体で興奮しちゃってさ、あんな風になるなんて・・・見ないなんて無理よ」


イヤ、そんな乙女の恥じらいの顔したって・・・

見るなって言ったのに!


美姫のおっぱいにあんまりにも集中していて、見られてることに、全然気づかなかった・・・

でも、そう言えば。


おっぱいが微妙に移動してたような・・・

なんか奥から手前におっぱいが移動して、大きくなってくように見えると思ってたけど、ジーっと見つめてたせいで錯覚かと思ってたのに・・・

俺がしてるところ、ずっと美姫に見られてたのかよ!!


うぅぅぅ、美姫のバカ・・・

見ないでって言ったのに~


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