第38話 幼馴染が姉ちゃんの事で嫉妬するんだが
はぁ~ サッカーなんて行く気分じゃね~
クビ痛いし・・・
「どうしたの? なんか疲れてない?」
「えっ? ちょっと美姫とね・・・」
「汚部屋姫がどうかしたの?」
イヤ、汚部屋姫って秀樹くんさ~
てか、俺そんなに疲れてるように見えるのかな?
「イヤ・・・昨日、美姫に無理やりお風呂に入らされて・・・」
「えっ!? 美姫さんと!?」
めっちゃ食つくじゃん。
美姫さんに呼び方変わってるし・・・
「なにテンション上がってんの? 秀樹さぁ、まだ美姫の事好きなの?」
「だって、美姫さん・・・めっちゃ可愛いじゃん。 俺の初恋だもん・・・」
ごめん・・・秀樹・・・
初恋の相手なのに・・・
汚部屋姫なんて呼ばせてゴメン。
それに、幼馴染なのに・・・何か、色々裏切ってごめん・・・
「てか、美姫さんって、もう高校生だろ!? お風呂ってヤバくない?」
「秀樹はもう兄貴と入らないの?」
「さすがにもうね。 温泉とか行った時以外は入らないよ」
「そっか、ちなみに、そう言えば定山渓に言った時、小さいから大丈夫って言われて、女風呂に連れてかれたけど・・・」
そうだよな~
男兄弟でも、家ではもう一緒に入らないよな~
ましてや、男女の姉弟で、お風呂なんて一緒に一緒に入らないよな~
前の人生じゃ・・・中学生になってからもアレだったっけ・・・
なんか、色々思い出しちゃってから、気持ちが重い・・・
「てか、女風呂ってなんだよ? イヤ、それよりも・・・やっぱりあれか? 美姫さんの裸って、やっぱり凄いの?」
あ~ やっぱり気になっちゃう系だよね~
「まあ、おっぱいはね~ 形も色も綺麗っていうの? 我が姉ながら、あれはかなりヤバイ」
「ゴクリ・・・何、それ・・・見たの?」
「見たって言うか、触ったって言うか・・・」
てか・・・ヤバっ。
美姫の裸・・・思い出しちゃったよ。
もう! また! オッキすんなって!
イヤ、久しぶりにみたからだけど、やっぱり、あの裸のインパクトはヤバすぎる。
顔も黙ってたらすっごい可愛いし。
あとは、上品で、寝起きが良くて、弟に変な事をしなければな~
基本的には、めちゃくちゃ良い姉ちゃんなのに。
まあ、あれか・・・
ヘタレポンコツの俺に、そんな完璧な姉ちゃんが居るわけ無いよな。
同じ血が流れてるわけだし・・・
逆に、黙ってればって条件付きでも。
綺麗で可愛いお姉さんが居るってだけで、恵まれてるんだよな俺は・・・
「イイな~ 美姫さんのおっぱい・・・ どんな感触?」
「えっ? ふわふわっていうか・・・ 生卵落としても絶対割れなさそうな位、ふわっふわのプルンプルン。 まるで天上の雲の上にいるみたいな感触っていうの?」
「ふわふわっでプルンプルンで、天上の雲って・・・ゴクリ・・・ねえ? それってどんな感触??」
ふわふわ?
どんな感触?
どっか近い感じあるかな~?
う~ん・・・?
「あっ! 二の腕の内側のふにゃふにゃした感じに近いかも」
「えっ? ここ!?」
「うん・・・まあ、完璧に一緒ではないけど。 近しいかも」
なんかテンション上がってんな~
まっ、これが普通の小5の反応だよな。
女の子に、興味有り有りだもんね~
しょうがないか~
「え~ これが・・・美姫さんのおっぱい・・・」
幸せそうだな・・・でも、何か美姫のエロイ想像されるとちょっとムカつくというか・・・
「ちょっと、アキラ~ 両腕貸して?」
「ヤダよ! 人の体でエッチな想像すな!」
「なんだよ、ケチ・・・」
人の気も知らないで・・・
良いことばっかりじゃ無いのに~
「はぁ~」
「なに? どうしたの?」
「イヤ、その秀樹って、夜寝てて、その・・・夢見て・・・」
「夢見て?」
「その・・・気持ちよくなっちゃって、勝手に出ちゃった事ってある?」
「夢みて、勝手に出ちゃった?」
やっぱり・・・ないのか?
俺の体って、やっぱり性への目覚めが早いのかな?
「あ~ あれか! ある!」
「あるんだ?」
「なんで、そんな事聞くの?」
「昨日美姫と一緒に寝てたら、なんか変な夢見て・・・それで・・・気が付いたら・・・」
「美姫さんと一緒に寝てるの? なんだよそれ! どこまで羨ましいことしてるんだよ!」
ああ、やっぱり。
そこ気になっちゃうよね~
「なんで、秀樹がそこまで怒るんだよ?」
「だって! 俺の美姫さんと一夜を共にするとか許せないよ!」
「イヤ・・・美姫は俺の姉ちゃんだし。 もう彼氏いるみたいだし・・・ちょっと腹立つけど・・・」
「えっ? 嘘・・・彼氏?」
ヤッバ・・・秀樹も、美姫に彼氏にが居るなんて知らないんだった。
あちゃ~ ごめん・・・失言・・・
「どこの誰だよそいつ!?」
「えっ? 大学生だって」
「はあ!? いつから?」
「いつから? なんか春ごろに出会ったとか言ってたけど・・・」
それ聞いてどうするんだよ~?
「嘘だ・・・俺の美姫さんが・・・大学生なんかと・・・嘘だ・・・」
あちゃ~ そんなショック受ける?
「あっでも、まだエッチはしてないらしいから、安心したら?」
「そんなの当たり前だろ!!!」
そんな大声で怒るかな?
まあ、でも、そっか、コイツの初恋の相手だもんな~
俺も、アッコちゃんに彼氏がいるなんて知ったら、発狂しちゃうもんな。
てか、大人になってアッコちゃんと再会した時、もう結婚していて、子供までいるって聞いて、やっぱりショック受けちゃったモンな・・・
でも、秀樹のヤツ、ひょっとして、美姫と本気で付き合えるとか思ってたんじゃないだろうな?
昔、告白した時に岩絵れた、『中学生になってもまだ私のこと好きだったら付き合ってあげる』なんて美姫の言葉を本気にしてるとかないよな?
イヤ、本気にしてたかも・・・
前の人生で、中学生になってすぐ、秀樹が美姫に告白してくるって言って付き合わされて。
学校帰りの美姫を待ち伏せして、琴似神社で告白してたっけな~
そんな事言ったっけとか美姫に言われて、それでも食い下がって告白したら、一言無理って言われて玉砕してたもんな・・・
それから、しばらく、女の心を勉強するとか言って、バカみたいに美少女恋愛ゲーム買ってきて、人の部屋で一生そのゲームしてたの覚えてる気がする・・・
そんな、秀樹が本気だったなんて思わなかったしな~
好き好きって言ってるけど、最近だってずっと美姫のこと避けてるし・・・
「イヤ、でも秀樹は、別に文句言えないんじゃないの?」
「なんでだよ!?」
「最近、美姫にあっても恥ずかしがって下向いて通りすぎるだけで、前みたいに好きですとか、結婚して下さいって言わないから~」
「だって・・・恥ずかしいじゃん! 無理だよ! 俺なんて絶対に相手にされないし、どうせ子供扱いされて終りだもん・・・」
まあ、実際、相手にされなかったし、子供扱い以前に、約束覚えてなかったもんな美姫のヤツ・・・
まあ、いまとなっては、秀樹の気持ちが、わかるっちゃ~ わかるけど・・・
確かに美姫は可愛い、あの巨乳は最高だし、裸は最高にエロイ。
そして、なんといっても、あのムチっとして、足首がキュッとしまった、足は最高にエロイし。
そんなあいつのセーラー服姿は、この世で最強と思えるほどエロいのは揺るがない事実だしな~
でも、なあ~ 秀樹よ~
気持ちは言わないと伝わらないし。
恥ずかしがって興味無いふりしちゃうとか、思春期アルアルだけどさ。
実際に好きな相手にそれは逆効果なんだぜ。
でも、小5でそんなの分かるワケもないよな~
現に、この俺が前の人生でやらかして・・・
めっちゃ後悔した結果、ここに居るんだから。
まぁ、でもな・・・秀樹の美姫への思いを無下に否定するのも可哀そうとは思うけど。
美姫をエロイ目で、コイツに見られるのは、何か腹が立つんだよな~
万が一があって、美姫と秀樹が付きあう世界線とかあったとしたら、俺精神崩壊しちゃうかもしれん・・・
ん?
でも待てよ?
こいつこの間・・・
「なあ?」
「なに?」
「お前さ~ 美姫の事好きって言ってるわりに。 この間、ルナっちめっちゃ可愛い~ とか言ってなかったっけ? ほれ、小菅瑠奈?」
「はっ? ルナっちは別!」
なんて都合の良いって言いたいところだけど。
美姫のことを好きで甘えたいって気持ちを持っちゃってる俺が、アッコちゃんともお付き合いしてるわけで。
だからといって、どっちが一番かなんて決められないし。
かといって、どっちも好きは都合が良すぎるし・・・
ん? でも、そう言えばコイツ・・・
「なあ? お前さ? 小菅瑠奈のどこが良いワケ? あいつド貧乳じゃん、あれで良いの? 美姫の巨乳はオンリーワンだぞ?」
「ルナっちを貧乳って言うな! そんなこと言ったら、お前のアッコちゃんだってド貧乳だろ!」
ふん、だいじょうぶ。
大人のアッコちゃんは、ちゃんとおっぱい会ったし。
巨乳では無かったけどBか、Cはあったし・・・
イヤ、あれだけあれば、俺は満足だし、大人のアッコちゃんも可愛かったし。
それに、あの日着ていた服よりももっと可愛い服着たら、もっと可愛いくなるのは確実だし。
ルナッちなんて、中学生になってもおっぱい小さいままで、ガリッガリで鶏ガラみたいだったじゃんか。
「ふん! アッコちゃんは、めちゃくちゃ可愛いし、優しいんだ! 顔も性格も全部最高なんだぞ!」
「ふん、あんな外見男みたいな女のどこが良いんだよ・・・」
外見が男だと~?
まあ、確かに・・・普段パンツしか履かないし、ちょっとボーイッシュかもしれないけど。
スカート履いて、可愛い恰好したら、めっちゃ天使って知らないだろお前は?
「お前こそルナっちのどこが良いんだよ? ド貧乳で、目つき悪くて、男子に向かっていっつも蔑んだ目線でキッツイ事言うじゃん。 性格最悪だぞアイツ」
「いや・・・それがな。 この間、クラスのBBQがあった時に、ジュース飲んでたら、頂戴って言われて・・・関節キスしちゃったんだよ俺・・・」
関節キス・・・?
それで、一瞬で恋に落ちたとか言ってんの? はっ?
てか・・・あいつ小5でもうすでにそんな事やってたのかよ・・・
めっちゃ確信犯なんじゃね~のそれ? てか、もう病気かアイツ?
自分がジュース飲んで、男子に渡してどんな反応するのか楽しんでんだよアイツ。
秀樹・・・お前、騙されてるぞ。
「ふ~ん、関節キスごときで、美姫の巨乳を裏切るのか」
「関節キスごときってなんだよ! お前アッコちゃんと関節キスしたのかよ?」
なに勝ち誇った顔してんだコイツ~?
いつまでも、お前が常に勝つと思うなよ!
「ふん! 俺昨日、アッコちゃんとファーストキスしちゃったも~ん」
「ふぁーすときす!? どこで!?」
「ルスツに一緒に行って、ベンチでマッタリしてる時に~ アッコちゃんから、チュって・・・ キャハ~!!!」
「アッコちゃんから・・・キスしてもらったの? てか、ルスツ? 二人で?」
「えっ? 美姫とダブルデートでルスツ行ったの。 そこで、アッコちゃんと~ はぁ~ 唇柔らかかったな~」
「てか? お前、美姫さんともゆかりちゃんともキスしてたじゃん! ファーストキスじゃないじゃん!」
「うっせ~ どさくさに紛れて、その名前だしてんじゃね~よ! 前に、もうあの人のことは言うなって言ったろ!」
このノンデリが、わざわざ思い出させるなよ。
会いたくてたって、会えない人なのに・・・
てか、それよりも、美姫とのキスをファーストキスの括りに入れてんじゃね~よ。
たしかに美姫とは数えきれないほどキスはしたよ。
なんなら、先週だってキスしちゃってたし・・・
違うんだよな~ 美姫はお姉ちゃんだもん・・・
美姫とのキスはなんていうかその~ 枠組みとしては、お母さんとのキスに近しいというか。
まあ、厳密には違うんだけど、世間一般イメージとしてはそっち側で。
でも、お姉ちゃん大好きな俺は、お姉ちゃん枠っていうのば別にあって・・・
美姫はそこにいるというか・・・
だから、気持ち的なファーストキスで言えば、アッコちゃんは正真正銘、初めて出来た彼女だし。
ちゃんと、告白してお使いして、キスした相手なわけで。
正統な手順を踏んだ、正当なファーストキスなわけで・・・
俺の家の複雑な家庭事情を知らないお前が、俺目線を語るんじゃねえ!
「はぁ? 何? まだイジイジしてんの?」
「うるせ~ お前に何が分かる。 あと、美姫とのキスは、お前に分かりやすく言うなら、母親とのキスと一緒なんだ! だから、ノーカンなの!」
「母親と一緒だ? ふざけるなよ! 俺の初恋の相手なのに、今でも覚えてるからな! 俺に見せつけるように、美姫さんの唇に、あんな激しいキスしやがってよ! それなのに、アッコちゃんともキスってどうなってんだよ!?」
「秀樹だって、美姫にほっぺキスしてもらってだろ? てか、人の姉ちゃんに恋してたとか言うなキモいから」
「バカなのか!? 口とほっぺじゃな~ 地球から冥王星に行く位の差があるんだよ!!」
まあ・・・確かに・・・
言いたいことはわかるけどさ~
めっちゃ論破してくるじゃん・・・
「アッコちゃんは俺の彼女だぞ! キスしたってお前には関係ないだろ!」
「まあ確かに、ルナっちに比べたら、全然可愛く無いからな~ 俺は何とも思わないけど~」
はぁ~ 小菅のどこが可愛いんだよって?
ちょっとポニテで、可愛いフリフリの服着させられて、見た目で騙してるだけじゃんあの女。
あの目つきの悪さと、性格の悪さを、お前は知らんのか?
俺は知ってるんだ、あいつは中1で同じクラスだったからな~
何度アイツにゴミを見るような目で見られたことか・・・
教室歩てたらちょっと当たって机から筆箱落としただけなのに~
めっちゃ、ゴミ見る目で見やがってさ~
拾おうとしたら、汚いとか言って、めっちゃ睨むし・・・
そもそも、あんな通路側にギリギリに筆箱置いてるアイツが悪いのに。
それに、俺が買って来た飲みかけのジュース勝手に飲みやがって。
『あ~ 何勝手に飲んでんの?』って言ったら、アイツ~↑
『はぁ~ イイじゃん! ケチ・・・ なによ、関節キスとかキモイ事考えてるんじゃないでしょうね?』
とか、めっちゃひでーこと言いやがったんだぞアイツ!!
その後、溝口等が参戦してきて、めっちゃ女子にフルボッコにされたんだが!
あいつ性格悪すぎだろ! も~う思い出しただけで腹が立つ・・・
それに比べて・・・
純粋で、純潔なアッコちゃんはどうだい。
関節キスでも、頬を赤らめて、めっちゃ照れちゃう慎ましい女の子なんだ。
昨日のスカート履いたアッコちゃんの天使像を見せたいよ。
アッコちゃんみたいな、あの内も外も天使の様な女の子がこの世のどこに居るって言うんだよ?
「じゃあ、秀樹・・・」
「なんだよ?」
「ルナっちに告白しろよ。 自信あんだろ? 関節キスしてくれたんだったらいけるじゃん?」
「告白・・・ ゴクリ・・・ 俺が?」
「そうだよ。 彼女にしたら、やりたい放題だぜ~ キスも、ここじゃ言えない色んな事とか~」
「アキラ・・・ お前・・・ そんなことしてるの?」
「ふん、そんなの言えるわけ無いじゃん。 内緒だよ、内緒~」
「アキラばっかりズルい! 美姫さんとお風呂入るし、一緒に寝ちゃうし。 彼女とも色んな事しちゃうし! ズルい!」
「じゃあ、美姫とルナっち両方に告白したら良いじゃん!」
「うぐぐぐ・・・ ズルいぞ!!!」
「ふんっだ、人の気も知らないで」
イイじゃん、小菅なんて・・・
転校しないんだから、ずっとソバにいれるじゃん。
てか、おかしくね?
小菅と木下、アッコちゃんって、3人共、お父さん同じ会社だよな?
なんで、アッコちゃんばっかり転校しなきゃいけないんだよ!
そうだ、小菅の家が転校しちゃえば良いんじゃん。
もう、それって、タイムリープでどうにか出来んの?
もし気に入っていただけたり、少しでもおもしろいなと思ったら
ブックマークや目次下の☆☆☆☆☆を★★★★★へ評価していただけると励みになります。




