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第29話 遊園地でタイムリープしちゃった


 なんかいまいち美姫の機嫌が悪そうだな~

 ピザ1枚くらいあげればよかったのかな?

 まったく、食い意地だけは昔っから・・・

 

 ゲップ・・・パフェ多いな~もう食べられない。

 小5ってこんな小食だったっけ?


 ん? 美姫が食べたそうにしてるな~


「姉ちゃん、ハイあ~ん」

「えっ? 食べて良いの~?」

「美姫姉ちゃんにも食べて貰いたいから~ ハイあ~ん」

「あ~ん パク」

「姉ちゃん 美味しい?」

「イチゴの酸味とアイスクリームの甘味で美味しい~!」


 ん? なんかご機嫌だな~

 もっと食わせてみるか・・・


「本当!? もっと食べなよ~ ハイあ~ん」

「あ~ん パク 美味しい~」

「姉ちゃん、機嫌直った~?」

「え~ 私機嫌なんか悪くないモン」

「そう? ハイあ~ん」

「あ~ん パク ふふん、美味しい~」


 明らかに、ご機嫌だよな?

 もう俺もアッコちゃんもお腹いっぱいだから、これ全部コイツに食わせちゃおうっと。


「姉ちゃんはやっぱり笑ってる方が可愛いよね~ ハイあ~ん」

「あ~ん パク アキラに食べさせてもらうと美味しい~」

「本当!? 嬉しい! ハイあ~ん」

「あ~ん パク」

「今ので、お~しまい」

「美味しかった~ ふふふっ」


「午後からどうするの? また、何か一緒に乗るの?」

「美姫は、なんか乗りたいのある?」

「私フライングカーペットに乗りた~い」

「フライングカーペット?」


 ああ・・・ドラゴンの1回転するバージョンのヤツか・・・

 まあ、これなら皆で横一列に乗れるし、アッコちゃんのスカートもまあ大丈夫だろ。


(コソコソ)

「アキラ君ナイス!」

「なにが?」

「イヤ見事な美姫のご機嫌とりだったよ~」

「そう? てかさ~雄太がパフェ頼んでやれば、ご機嫌だったんじゃないの? ケチってパスタだけとかさ~」

「だって、美姫がいらないっていうから・・・」

「いらないって言ったって、隣で食べてたら食べたくなるのがアイツなんだから、雄太が頼んで横で旨そうに食って欲しいって言われるの待つとかしたらよかったのに」


「えっ? じゃあ、あのパフェ頼んだのって作戦なの?」

「作戦ってなにさ?」

「えっ? 美姫の機嫌を直すため」

「はっ? まさか。 俺は純粋にアッコちゃんに喜んで欲しかっただけ。お腹いっぱいで美姫が食べたそうにしてたから、食わせただけだし」

「そんな・・・餌を与えるみたいに・・・ 美姫・・・あんなに喜んでたのに、不憫だよ・・・」


 なに言ってるかな? この人・・・


「これ座る順番は?」

「そんなの、アッコちゃん、アキラ、私、雄太の順に決まってるじゃない」


 決まってるってなに?


「ねえ? アキラくん?」

「なに?」

「これ、またスカートめくれる?」

「めくれるね~たぶん。 でも、バイキングと違うから対面の人から見られるってことは無いと思うけど。 待ってる人からも俺達が壁になってるから見えないよ」

「そっか~ じゃあめくれても大丈夫かな?」

「うん」


 俺には・・・丸見えだけどね・・・たぶん・・・えへっ


『じゃあ、行ってらっしゃ~い Be~ Happy~』


「アキラくん! これ何!?」

「えっ? これは~船ごと1回転するヤツ」

「イヤ!!! 落ちる!!!」


 クワッ・・・ く~ この胸のゾワってくる感覚~


 パッ! パッ! パッ!


 えっ? そっか・・・忘れてた・・・

 やっぱり、この落ちる感覚の時に、この光の点滅が起きるぞ。

 午前中は、アッコちゃんのパンツ丸見え事件とお股グリグリ事件でそれどろこじゃ・・


 パンツ・・・


 アッコちゃん・・・ チラッ・・・


 ウハッ! アッコちゃ~ん


「アキラくん? ううう・・落ちる~怖いよ~」

「はい・・・」


 白の・・・パンツ・・・


「見てるでしょ!? ううう・・落ちる~怖いよ~」

「イヤ~ そんな・・・見てる余裕なんて無いよ~」

「絶対見てる!! ううう・・怖いよ~」


 だって・・・もうこんなスカート姿めったに見れないかもしれないじゃん・・・


「もう! あきらくんのエッチ!!」

「・・・・・」


 イヤ、だって・・・

 そんな無理よ。

 だって、そこでパンツが丸見えなんだもの・・・

 どうしたって見ちゃうよ。


『は~いお帰りなさ~い 安全バーが自動で上がります。降り口は乗り口の反対側で~す』


「もう! エッチ!」

「そんなに怒らないでよ・・・ 僕しか見てないし・・・」

「だからって・・・エッチ・・・」

「そんな怒らないでよ」

「だって~」


「じゃあさ~ 午後から絶叫系沢山のるから~ アッコちゃん、このショートパンツに着替えてきたら?」

「えっ? ショートパンツ?」

「ちょっと! アキラ! それ私の昔の服じゃん!」

「えっ? ああ、ごめん・・・ 昨日姉ちゃんのクローゼットから発掘したヤツ借りちゃった」


「昨日?」

「そうだよ、あまりにクローゼットが汚いから、そのまま整理しちゃったけど・・・」

「あ~そう言われたら、ちょっと綺麗だったかも・・・ って違うわよ! 何、人の服を勝手に!」

「イイだろ? これ、中学位に履いてたヤツ。 もう着ないヤツだろ!?」

「そうだけど~」


「可愛い妹のために、服くらい提供しろよ~」

「アッコちゃんはイヤじゃ無いの?」

「えっ? 迷惑じゃなければ、貸していただいても良いですか?」

「良いけど・・・」

「じゃあ、アッコちゃん、履き替えて追いでよ~ 気兼ね無くジェットコースターにも乗れるから~」

「うん! じゃあ、ちょっと待ってて~」


 アッコちゃんのスカート姿を見れなくなるのはちょっと惜しいけど。

 まあ、パンツ丸見えなのは俺もイヤだし・・・しょうがない。

 ジュースこぼしたり、ご飯こぼして服が汚れてテンション下がった時用に念のためのお着換えって思って、美姫の昔の服を拝借してきて良かった~


「あんた、そのリュックに何入ってるのかと思ったら、アッコちゃんの服まで用意してたの?」

「そうだよ。何があるかわらかないじゃん。一日アッコちゃんが楽しく過ごしてくれるように準備万端なのだ!」

「お待たせ~!」


 ん? スカートか・・・あの小さなバックには入らないよな。


「アッコちゃん、スカートシワにならないようにたたんで、俺のリュックに入れなよ」

「イイの?」

「ふふっ、そのために、このリュック持ってきたんだから~ 任せて~」

「ありがとう、アキラくんは優しいな~♪」


 そうだろ、そうだろ、これでパンツをガン見してたマイナスはチャラってことで・・・


「じゃあさ、次も皆で、ループ・ザ・ループに乗ろうよ~」


 なんか、美姫もご機嫌だな~

 そんなに俺と一緒に遊びたかったのかよ。

 てか、元々雄太と二人っきりで来る予定じゃなかったの?

 だいじょうぶかな~この二人・・・


「ねえ、どうやって乗る~?」

「そんなの、アッコちゃんと俺。雄太と姉ちゃんに決まってるでしょ!」

「え~」


 え~ じゃあね~つ~の


「アキラくん・・・これ怖い?」

「ルスツで一番スピードでるジェットコースターだって」

「えっ? そうなの? ううう、わたし大丈夫かな~」

「大丈夫だよ~」


『それではBe Happyの合図でスタートです。 Be Happy 行ってらっしゃい』


「ううう、高い! 高いよ~! こんなに高く登るの?」

「さっきのフリフォールより高い位置まで登るらしいよ」

「ううう・・・怖い・・・」

「ちょっと、後ろ向きに行くのはあれだよね~」

「えっ? 後ろ向き? えっ・・ キャーーーーーーーーーーーーー!!」


 ううう・・・ ストレートに走ってるだけなのに、めっちゃ揺れる~

 なんか三半規管やられるヤ~ツ・・・これ・・・

 俺の苦手なタイプのジェットコースターだ~


  パッ! パッ! パッ!


 えっ? 光の点滅・・・

 あれ? これっていまのでタイムリープ成功ってヤツなんじゃ・・・


 えっ? なんで? そうか!


 地下鉄乗るのも、ジェットコースター乗るのも一緒なのか。

 直線で何か乗り物に乗れば良いってこと?


 えっ? じゃあ、あとは・・・睡眠だけ・・・


 睡眠だけって・・・

 なんで、こんなに手順が多いんだよ。

 相変わらず、ちょっとイラっとするけど・・・

 でも、本当にこれでタイムリープ出来たら。

 エスカレータからの危険なジャンプなんてしなくて良いし。

 地下鉄に限らず、何か乗り物で移動したら良いって事だろ。

 もっと気軽にタイムリープ出来るんじゃないのか?


『お疲れさまでした~ 安全バーを上に上げて、お降りの際は足元お気をつけください』


「ううう・・怖かったよ~」

「だいじょうぶ、アッコちゃん?」

「うっ・・・ なんか気持ち悪い・・・」

「えっ!? アッコちゃん?」

「なんか・・・ダメかも・・・」


 えっ? 吐くってこと?

 ちょっとどうしよう!!


「アッコちゃん、こっち! 急いで、トイレ行くよ!」


 美姫?


「アッコちゃん具合悪いの?」

「なんか、ジェットコースターで酔ったみたい・・・」

「ご飯食べた直後に、フライングカーペットに、ジェットコースターで立て続けはきつかったかな~」


 そっか・・・ご飯食べた直後だったし。

 アッコちゃん食べ過ぎたって、ちょっと苦しそうだったし。

 あう~ もっとちゃんと気遣ってあげてたら・・・


「ただいま・・・」

「アッコちゃん大丈夫?」

「う~ん・・・まだちょっと気持ち悪い・・・」

「姉ちゃん? 俺ら、ベンチで休んでるからさ~ 二人はアトラクション楽しんで来てよ」

「うん・・・ じゃあ、アッコちゃんの事よろしくね・・・」


「ごめんね・・・あきらくん」

「大丈夫だから、ほら。俺の太ももに頭乗せて横になりなよ」

「へへへっ、何んか午前中と逆だね・・・」

「ふふっ、そうだね」


 アッコちゃんの髪柔らかいな~

 サラサラで綺麗な髪・・・

 ずっとこうやって撫でてたいな~


 でも今日本当に良い天気だな~

 なんか、ごはん食べて、お腹いっぱいで、ベンチでこんなのんびりしてたら・・・

 眠くなって来たな~


 ウツラ・・・ウツラ・・・

 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


 うっ! 眩しい!


 夢・・・


 夢の中?


 そっか・・・タイムリープ・・・


「具合悪くなっちゃったのね~」


 また、あの女の人の声だ・・・

 誰なんだ? この人


「お腹いっぱいなのに無理させちゃったみたい・・・」

「ふふふっ、パンツ見たりエッチな事ばっかり考えてるからよ。おマセさん」

「おマセさん? なんか久しぶりに聞いたな、そんな言葉・・・」


「もう、この子とはゆっくりと距離を縮めてねってお願いしたのに、焦っちゃダメよって言ったのに~」

「まあ・・・確かに・・・」

「もう、ダメよ遊園地であんなエッチな濃厚なキスなんてしちゃ!」

「だって・・・」


「どこまで戻したいの?」

「えっ? う~ん・・・ じゃあ、お昼食べ終わった直後くらい?」

「キスして怒られたのはリセットしなくて良いの?」

「あれは、あれで思い出だし、なんか無かった事にはしたくないから・・・」

「そう・・・ じゃあ、少し前に戻してあげる」

「えっ?」


 そう言われて、少しずつ意識が覚醒していく・・・


 ・・・・

 ・・・

 ・・

 ・


「アキラくん! アキラくんってば~!」

「えっ!? なに?」

「もう! ごはん食べてすぐ寝ちゃったら牛になっちゃうよ?」

「えっ? アッコちゃん? 牛?」


 キョロキョロ・・・

 さっきご飯食べてたところだ。

 

 タイムリープしちゃったよ・・・


 地下鉄じゃ無くて、ジェットコースターでタイムリープした・・・


「なに? ボーっとしてるの?」

「えっ? 俺いつから寝てたの?」

「お姉ちゃんにパフェを食べさせて~ 雄太さんがトイレ行ってくるって言ってすぐ寝ちゃったよ」


 また、微妙に過去が変わってるけど・・・

 タイムリープか・・・


 一定の距離を落ちて、あの胸のクワって感覚がある時だよな。

 それから、一定距離何か乗り物に乗って。

 その後の睡眠・・・


 どれくらいの高さから落ちるとか、どれくらいの距離乗り物に乗ったら良いとか。

 なんか突き詰めれば、条件がもっと俺が考えてるより緩いかもしれないな・・・

 タイムリープ・・・完璧にコントロールできるかもしれないぞ・・・


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