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第28話 姉ちゃんって男運無いよな・・・


「二人はお子様プレートよね?」


 はぁ? 何を言ってんだボケ美姫が。

 小学5年だぞ~ もう・・・


 いつまでも、子供扱いすんじゃね~っつ~の。


「姉ちゃんさ~ 俺らもう小5だよ? お子様プレートなワケないじゃん」

「え~ そうなの?」


 当たり前だろ?

 ねえ、アッコちゃん。


 ん?


 アッコちゃん?


「えっ? えっ・・・私~」


 えっ? なに?


「お子様プレートが良い・・・」

「だよね~ 俺ら全然お子様プレートが良いよね~ ポテトもナゲットも付いてるし~ スパゲティ食べた~い! ヤッタ~!!」


「お前・・・いま俺は大人でお子様プレートなんて食えるかって言ってなかった?」

「なに言ってんの~ 姉ちゃん・・・そういう偏向報道は良く無いな~ アハハハ~」


「また、コイツ・・・どこでそんな言葉覚えてくんだか・・・」

「じゃあ、二人共お子様プレートね」


「あっ、でも~アッコちゃん? ピザも食べたくない?」

「あ~ピザも食べたいかも~」

「姉ちゃん、ピザ1枚」


「あとさ~アッコちゃん、パフェとかも食べたくない?」

「え~でも・・・ そんなに食べられないよ~」

「じゃあ、半分個しようよ~」

「うん、食べられ無かったら、アキラくんお願いね」


「もちろん、チョコとイチゴのパフェどっちが良い?」

「え~ じゃあイチゴ~」

「姉ちゃん、イチゴパフェも1個」


「アッコちゃんばっかり・・・ ジトーーーー」

「はっ? なに? どうしたの姉ちゃん?」

「美姫も何食べたいか聞いて欲しかったんだよね~」


 はっ? 面倒くさせ~

 なんなんだ今日のコイツのヤキモチ焼きムーブは。

 雄太がちゃんとかまってやらないからなんじゃないのか?

 なんか、さっきから全然二人で会話してないし・・・


「どうしたの? 姉ちゃんと雄太さん、何か喧嘩でもしたの? 姉ちゃん、機嫌悪いっていうか~ なにそのメンヘラムーブは?」

「メンヘラムーブ? なによそれ? どういう意味?」


 あれ~??

 メンヘラって・・・この時代まだ無い言葉だっけ?

 あれれれ~?


「あっ・・・イヤ・・・なんでも無い。 てか、なんで今日ちょっと機嫌悪いのさ? やけに俺に絡んでくるし~」

「あんたがこの2週間全然かまってくれないからじゃん! 今日もイキなりアッコちゃんと二人でいなくなっちゃうし~」

「えっ? あっ・・・ごめんなさい。 わたしのせいですか? だからさっき、ちょっと私の事睨んで・・・」


「あっ!? イヤ・・・アッコちゃんのせいなんて言って無いわよ! てか、私睨んでた~ そんなことないと思うけど~ 気のせい、気のせい! 私アッコちゃんが大好きだも~ん」

「本当ですか?」

「本当、本当~」


(コソコソ)

「午前中、アキラ君をアッコちゃんに独占されて、ちょっと機嫌悪かっただよ。 観覧車から二人がキスして仲良くしてるの見て、めっちゃヤキモチ焼いてたの」

「えっ? 美姫が? てか、雄太さんがちゃんと美姫をエスコートしないからじゃないの?」

「違うって~ 美姫があんなにアキラ君の事を溺愛してるなんて知らなかったから。 さっき、急流すべりと、メリーカップでアキラ君と一緒に乗ってようやく機嫌直ったんだから・・・」

「えっ? だから、あんなに俺に抱き着いて来てたのか・・・」


 なんだよそれ・・・

 美姫が俺を溺愛?


「あの・・・具体的に溺愛って?」

「えっ? 今もお風呂一緒に入りたいって、一緒に手を繋いで買い物とか行きたいのに、一緒にしてくれないってボヤいてた」

「はっ? お風呂・・・ 一緒に買い物・・・ たしかに・・・この2週間はそんなことしてないけど・・・」


 あれ? 俺、さっきも思い出してたけど。

 美姫となんて、もうこの頃お風呂なんて一緒に入ってなかったじゃん・・・

 それなのに、なんで・・・?


「アッコちゃんにアキラ君を取られたような気持ちになってるんだよ」

「えっ? アッコちゃんにヤキモチ焼いてるの?」

「そう。 でも、アッコちゃんの事も好きみたいで、気持ちの整理が出来なくって、何か不安定になってるみたい・・・ はぁ~ もう・・・助けてよ~」

「助けてって・・・ 何だよそれ~ だらしないな~ 彼氏だろ~お前!」

「お前って・・・ あの・・・アキラ君、僕・・・大学生・・・もう20歳ね・・・」


「うるさいな~ そんなじゃ美姫と長く付き合うなんて無理だぞ! もっとしかりとしないと~ 何ナヨナヨしてんだお前、童貞か?」

「童貞って・・・ えっ? アキラ君って、本当に小学5年生なんだよね? えっ? もうその・・・アッコちゃんとそんなこと?」

「はあ? アッコちゃんとそんな事するワケないでしょ? 彼女の純潔をなんだと思ってるんですか? 汚らわしい」

「けっ・・・汚らわしいって。 てことは、美姫とそういうことしちゃってるとか?」


「本当にバカだなお前! 美姫と俺は姉弟だぞ! そんなことするわけないだろ! なんだ、お前本当に童貞なのか? 美姫とまだヤッテ無いの?」

「美姫ちゃんと? そんなヤルわけないじゃん、まだ彼女高校生だよ!」

「ふん! そうやって、エッチに誘うのが怖くて、美姫がJKなの言い訳してんじゃね~っつ~の。 そんなんだから、美姫の心をしっかりと捕まえられ無いんじゃないか! 女はな~多少強引に誘われる事を期待してんだよ~ この意気地なし~」

「・・・・えっ・・アキラ君ってなんなの? そんなに恋愛経験豊富なの?」


 なにコイツ?

 まだ美姫とヤッテないのかよ?

 もうてっきりそういうこと済ましてるんだとばっかり思ってたのに。

 なんだよ美姫のヤツ、お前だって経験無い癖に、俺らにエッチな事するなよってドヤ顔で言ってたのかよ~


 でも・・・美姫・・・ お前こんなヘタレと付き合ってたんだな?

 なんか、美姫が一方的に我儘で振られたのかと思ってたけど、これはどっちかっていうと雄太の方に問題有りそうだよな~ 美姫・・・お前ってつくづく男運が無いんだな・・・


「とにかく、美姫の彼氏はあなた、美姫が機嫌が悪いのはあなたのせいOK? もう彼氏ならちゃんとしてよ~ 美姫にガツンと、アキラの事なんて良いから、俺を見ろよくらい言えよバカが・・・」

「なにそれ・・・めっちゃカッコイイ~」

「はあ? ヘタレか? お前は? どういう学生時代送ってきたんだガキか?」

「・・・ごめんなさい って・・・えっ? ガキって・・・」


「もうとにかく、俺はアッコちゃんの事で精一杯なの! 美姫の事まで面倒なんて見れないよ!!」

「じゃあさ~ 午後から俺も頑張るからさ~ 今日家に帰ったら、今日だけで良いから美姫に優しくしてあげてよ~」

「はぁ~ なんで俺が~」


「寂しいんだって。 適度にガス抜きしないと、アキラ君の周りに死人が出るよ」

「どういうこと?」

「誰か知らないけど、なんかアキラ君の周りにいる女の子に強烈に恨みを持ってるみたいだから・・・ じゃあ、頼んだよお願いね」

「えっ? ちょっと?」


 美姫に優しくって・・・

 何したら良いんだよ~

 昨日だって一緒にゲームして遊んだじゃん。

 廊下にはみ出して来た下着を蹴って部屋の奥まですっ飛ばした事怒ってるのかな?


 てか、恨みを持った女って誰だよ? 怖すぎるって。

 も~う この状況、ムズ過ぎる~ ダルイ、ダルイ・・・

 なんなん?


「アキラくん?」

「ん?」

「雄太さんと何話してたの?」


「えっ? う~ん、男だけの秘密の話・・・」

「ふ~ん・・・ エッチなこと?」

「なんでそうなるかな~?」

「だって、男子が二人以上揃ったら、エッチな話ばっかりするんでしょ?」

「イヤ・・・アッコちゃん、それ男に対する偏見がすぎるって・・・」


「アッコちゃんこそ、美姫と何話してたの?」

「えっ? こんど一緒にお買い物行こうとか 私みたいな妹が欲しかった~とか」

「えっ? あいつとお出かけするの?」

「わからないけど、こんど洋服一緒に見に行こうって約束しちゃった」

「へ~ 行くの?」

「誘われちゃったし・・・」


「いつ?」

「明日か月曜日、3連休だから」

「え~ ずる~い、俺がアッコちゃんに会いたいのに~」

「でも、明日アキラくん、サッカーの試合でしょ?」

「見に来てくれないの?」

「来るなって言ったの、アキラくんじゃん!」

「・・・そうだった・・・ごめん・・・」


 またアイツ等がうるさいから、来ちゃダメって言ったんだった・・・


「行っても良いなら、お姉さんと一緒にいくけど」

「それ・・・一番恥ずかしいヤツ・・・」

「試合何時?」

「11時から」

「ふ~ん」


 なんだ? そのなんか考えてる顔は・・・

 なんか不安でしかないな。

 アッコちゃんはともかく、美姫に来られるとか勘弁して欲しいんだけど。

 絶対恥ずかしいやつそれ・・・


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