第22話 何かお姉さん・・・ホラーなんだけど・・・
あぅ~ しちゃった・・・
アキラくんとファーストキス。
もう、アキラくんが悪いのよ。
こんなにも心配させるから。
バカ、子供みたいに甘えてきちゃってさ。
それに、謎に急に泣き出したり、エッチなことしてきたり。
もう、この子、情緒不安定にもほどがあるのよ・・・
も~う、心配だったから膝枕してあげたのに~
あんな、スリスリして甘えてきてさ。
めちゃくちゃ可愛くって、美姫さんの気持ちがいまならわかるって言うか、本当にこの子可愛すぎなのよ。
女の子に甘えさせたら、誰でもメロメロにさせちゃうんじゃないの?
美姫さん・・・どう考えたって、私に対抗意識燃やして切るし。
分かるんだよ、女の子なんだから・・・
でも、美姫さんからは悪意みたいなのは全然感じないし。
ただただ、アキラ君を取られたくないって、必死なのが伝わってくるからさ。
だからといって、私だってアキラ君を簡単に美姫さんには渡したくないし。
いっつも、私が帰った後に、二人で何してるんだろうってめちゃくちゃ気になっちゃうんだから。
バカ、このモテモテ男!
もう、さっきからごめんだよ。
お股グリグリされてびっくりしちゃったけど。
私のパンツが見えないように、必死だったのはわかるし。
でも、どうしたって、お前のそのエッチなこと考えてるのがすぐ分かる顔だダメなんだよ!
もう、本当にバカ・・・
悪気はないのはわかってるけどさ・・・
本当に私の事だ大好きなのも伝わってくるからさ。
今日も、朝から私の顔を見た瞬間から、ウキウキしてるのが伝わって来てさ、
朝からずっと、こんな風にウキウキで色んなもの用意したんだろうなって、分かっちゃうんだもん。
本当に、嘘が無いっていうか、ストレートって言うか素直っていうか・・・
だから、気になっちゃうんだよ。
アキラくんが泣いてる時、何にそんなに不安になってるのかがさ。
理由は絶対に説明してくれないし、いっつもなんか適当にはぐらかすけど。
絶対、何か確信を持って、それを恐れてるし、不安を隠してるってわかるんだもん、
なんか、色々心配になっちゃうよ・・・
私のためなら、この子どこまでも頑張っちゃいそうなんだもん。
嬉しいけどさ、憂いしいんだけど、なんか全て一方的に私ばっかり受け取って。
私、全然アキラくんに返せてないもん。
だから、せめてさ・・・
アキラくんがしたそうにしてかたら、キスしてあげたんだもん。
もう、分かってるのかお前は!
呑気にスリスリして、甘えちゃってさ。
私がいま、めちゃくちゃドキドキして。
アキラに触られるたんびに、キュンキュンしちゃてるのわかってるのかこの!
もう、アキラくんのせいだからね、私までこんなにエッチな子になっちゃったの。
アキラくんが、色んなことしてくるから、そのたびに、カラダがキュンってしちゃうんだから。
でも良かった・・・
キス・・・
こんなにも嬉しがってくれるなんて。
しかも、また泣いちゃうし・・・
そこまで感動されちゃうとアレだよ。
それに、もう・・・思い出しただけでも恥ずかしくなっちゃうよ~
愛のことばが、いちいち恥ずかしいのよ・・・もう・・・
もう、さっきのプロポーズだって。
わたし、けっこう本気にしちゃってるんだからな、バカ!
もう、ちゃんと責任とれバカ!
呑気に寝てるな、この子すっとこどっこい!
ふふっ、でも、わたし、本当にアキラくんと出会えてよかった。
あの日、体育館から連れ出してくれて本当にありがとね。
好きって言ってくれてありがとう。
私もアキラくんが大好きよ。
ずっと、一緒に居ようね、アキラ・・・
へへへ、大好きよだよ、私の可愛い、可愛い、アキラ・・・
キャ! もう、アキラとか言っちゃったし。
へへへ、頭の中だけど、呼び捨てしちゃった!
キャハ!
楽しいな~ 彼氏と一緒に遊園地~
人生で一番今日が楽しいかも~
こんなに毎日キラキラ、楽しい毎日なんて嘘みたい。
小学4年生の時に転校してきた頃なんて、本当に地獄だったのに・・・
学校でイジメられて、友達も中々できなくって。
パパと同じ会社で同じアパートに住んでる、希美が唯一の友達だった。
でも、前から気になっていた近所で遊ぶ男の子達と、小学5年生になってクラスが同じになって、一緒に遊ぼうって言ったら皆イヤな顔しないで良いよっていってくれた。
それから、毎日あの公園にあの子達を探しに行って、いないとスッゴイ寂しかったけど。
希美と近所をウロウロしてたら、違う公園でいつもと違うメンバーで鬼ごっこしていて、それでもウチラが仲間に入れてって言ったら快くOKしてくれた。
大根抜きなんて北海道来て初めて知ったけど楽しかったな~
腕組んで皆一列になって、背中を壁に付けて鬼に足を引っ張られて皆で耐えて鬼に引っこ抜かれないようにするゲームとか、楽しかったな~
でも、最初私の隣に誰がなるかで男子がちょっと揉めてたのって、やっぱり私の隣はイヤでジャンケンしてるのかと思ったけど・・・
いま思うと、あの子達皆、私の事好きだったんだよね。
アキラが教えてくれなかったら、そんなの知りもしなかったよ。
ありがとう、アキラ、あれで私とっても救われた気持ちになったんだよ。
ふふっ、アキラくんも皆真剣な顔でじゃんけんして、勝ったら飛び上がって喜んでたもんな~
あれ私を傷つけないためにワザと喜んでいるフリしてるんだって思ってたけど、本気で喜んでたって分かって、気持ちが暖かくなったよ。
それもこれも、全部アキラくん達がくれた気持ちだよ。
アキラくん達に出会えて本当に良かった・・・
出来れば本当にずっと一緒に居たい。
今回は長くいられるかもってパパが言ってたけど・・・
でも、いまはパパのその言葉を信じたい。
このままアキラくんと大人になりたい・・・
高校生までずっと一緒にいたい。
彼と一緒に大人になりたい・・・
『―――――アキラ~!!!!』
えっ!? なに!? いまの? 空耳?
アキラ君と二人で、ウルトラツイスター乗り場に目掛けて歩てると。
急に天上から降ってくるように、大きな声が聞こえて来て。
「えっ!?」
「アキラくんも聞こえた?」
「うん・・・美姫だ!?」
「えっ? どこ?」
えっ? 怖い、怖い、怖い!
姿が見えないの、声だけ聞こえてくるよ!
「えっ? 木の向こうから聞こえた?」
「聞こえた・・・ウチラがさっきまで居た、丘の上の方から」
「なんだ? めっちゃ怖いんだけど・・・なんだ美姫のあの怒った感じのオーラ?」
「えっ? 怒ってるの?」
なんで、美姫さん、そんなに怒ってるの?
「なんか怖いから、ウルトラツイスター早く乗ろう!」
「うん。 でも、アキラくん、もう具合は大丈夫なの?」
「う~ん、多分大丈夫平気」
「もう倒れるとか、本当に心臓に悪いからやめてよね」
「分かってるって~ もう大丈夫、膝枕で元気いっぱいだし」
「いっぱいだし?」
「ファーストキスでもう・・・ギンギンだし・・・」
「なにギンギンって?」
「イヤ・・・内緒・・・」
なによ、ギンギンって・・・
内緒とか言って、もう、エッチなことばっかり!
もう、本当にバカ・・・
「アッ↑!!!!」
「えっ!? 何! 何! 何!?」
びっくりした~
なにいきなり大きな声ださないでよ~
ただでさえ、さっきの美姫さんの声で、ちょっといま怖いのに・・・
「あ↓~」
「えっ・・・」
なによ?
こんどは落ち込んじゃって?
「写真撮り忘れた・・・」
「何の写真?」
「膝枕してもらってる所の写真に、あとキスしているところ・・・」
「・・・バカなの?」
もう! バカなのこの子!
「そんな写真撮らなくて良いよ! バカ!?」
「なんで? だって~」
「思い出は、ここに大事にしまっておけばよいでしょ?」
「ここって・・・胸の中?」
「そうだよ! 絶対忘れないでしょ!?」
「そうだけどさ~ でも、映像でも見たいじゃん?」
この子・・・動画で撮るつもりだったのか?
「もう・・・そんなに撮りたいなら・・・また今度ね・・・」
「本当!? 絶対だよ!!」
はぁ~ せっかくさっきまでキュンキュンしてたのに・・・
こういうおバカな姿を見せられると・・・
まっ、でも。これもこれで可愛いから良いか。
もう本当におバカ・・・
エッチでおバカ・・・
希美に話したら何て言われるかな~
また、どこが良いんだあんなヤツって言われちゃうのかな~
へへへっ、アキラくんの良いところは私だけのモノだもん。
他の人になんて分からなくたって良い。
もうアキラくんは私のモノだもん。
キスしちゃったし。
アキラくんのファーストキス・・・
奪っちゃった・・・
「アッコちゃん?」
「えっ?」
「何ボーっとしてるの? 疲れたの?」
「えっ? イヤ・・・大丈夫」
「本当に?」
「うん、アキラくんに変な動画撮られるのかな~って考えちゃってただけだから」
「変な動画ってなんだよ~ 別に純粋にキスしてる美しい映像だし。 別にそんなエッチなことなんてアレだし・・・」
この子・・・今何考えてるの?
絶対良からぬことを・・・
この締まりの無いニヤっとした顔で、目が上向いてる時はヤラシイ事考えてるのかな?
なんか、だんだん分かって来た気がするな~
も~う~ イヤン・・・バカ・・・
さっきから、ずっと大きいままなのはなんでよ?
パンツの上からでもはっきりわかるんだからね!
ずっと、ポコってなってるんだもん。
もう、ずっとエッチな事考えてるんだけど、この子・・・
なんか、恥ずかしいやら、嬉しいやら。
なに、この微妙な感情?
なんだろう、わたしで興奮してくれてるって思うと、嬉しいようななんか複雑な気持ちだよ。
普通は~ 変態とか思うのかな~?
でも・・・アキラくんにはそんな風に思えないし。
不思議だな~ やっぱり好きだからかな?
「見つけた~!!! 待ちなさい!! 二人とも~!!」
えっ? お姉ちゃん?
見つけた?
待ちなさい?
えっ? 何?
うちら追われてるの?
「アッコちゃん! 早く乗ろう!」
「えっ? うん! えっ? なんでお姉さん・・・ウチラ追いかけらてたっけ?」
「わからん・・・でもさっきの林の奥から聞こえた声で嫌な予感はしてたけど・・・」
えっ!? えっ!? なに?
お姉さんちょっと怖い・・・
昨日まで・・・いや朝もあんな優しかったのに・・・
なに? なんかちょっと怒ってる?
微妙に、私の事睨んでるような感じだったし。
「ねえ? お姉さんって、私のことキライなのかな?」
「えっ? そんな事ないでしょ。 今朝だって、うちの子になりなさいって言ってたくらいなんだから」
そうだよね・・・
妹が欲しいって、可愛がってくれてたような気がするんだけど・・・
あれ? なにかした? わたし?
「よし、アッコちゃん、乗るよ!」
「うん!」
『ハイ座りましたら目の前にある小っちゃい安全バーを先に倒して。その後、後ろの肩の安全バーを倒して下さ~い。ではいってらっしゃ~い』
なんか・・・お姉さん怖い・・・
さっきの林から聞こえた声と良い・・・
追っかけて来るとか、ホラーゲームみたいだよ~
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