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第18話 姉ちゃん・・・アッコちゃんと同じ待遇期待するとか無理ゲーだよ

「ん~ やっぱり遠いね~ ルスツ~」

「もうあと、30分くらいかな~ アキラ君とアッコちゃんは? 大人しいけど、大丈夫?」


はぁ~ やっと着いた~

やっぱり、2時間か・・・

流石に、遠いいな~


「ん? アッコちゃん寝ちゃったの?」

「うん、中山峠出てすぐ寝ちゃった」


えへへ、寝顔も可愛い~

ずっと見てられるよ。


「てか、あんたそのクッションとブランケット何よ!?」

「えっ? アッコちゃんが眠くなるかもって持ってきたんだよ」

「イヤ・・・我が弟ながら、ちょっとそこまで彼女に尽くす姿見せつけられると、なんかこう・・・羨ましいっていうか、嫉妬しちゃうっていうか・・・」

「まあ、姉ちゃんは放っておいても風邪も引かないから平気でしょ」

「どういことよ!?」


えっ? 無自覚怖い・・・


「だって、いっつも寝落ちして電気付けっぱで、布団もかけずに腹だして寝てても平気じゃん?」

「なっ・・・ なんであんたが?」


なんであんたがって。

マジで何、言ってんだこの人?

えっ? 嘘だろ?

毎日、自分で電気消して寝てると思ってたのか?


「いっつも、俺がお前の部屋の電気消してるんだが」

「えっ? あんたが毎日消してくれてたの?」

「俺が消さなくて誰が消すんだよ? 妖精さんでもいると思ったか?」

「なんで、彼女にそこまでして、お姉ちゃんの布団はかけてくれないのよ?」


 良く言うよ・・・

 前にお腹にタオルケット掛けた時、お前何したよ?


「布団なんて掛けて、下手に起こしたら大変じゃん」

「どういうことよ? それ?」

「だって、姉ちゃん寝ぼけた時の寝起き最悪じゃん。 一番ひどい時は、普通にモノ投げて来るじゃん。 アッコちゃんと違って守ってやりたいとか思わんって」


「雄太~ アキラが酷い事言う」

「えっ・・・イヤ、それ本当なの? 美姫?」


そりゃ、こんな話聞いたら引くよな~

てか、まだお泊りはしてないから、そんな姿見た事無いのか・・・


確かに高校時代、帰りが遅くて怒られてたような記憶が薄っすらあるけど。

朝帰りして、超怒られてたのは、あまりに印象的で、あの1回しか記憶無いもんな~

大学生になってすぐ、お泊り増えて、色々醜態晒されて別れたって感じなのか?


そりゃ、いきなりこんな真実聞かされたら引くよな~

てか、雄太君さ~ 女の子に幻想抱いちゃってる系なのかな?

お前、ひょっとして、姉ちゃんが初めての彼女なのか?


まあ、外見はこんなに可愛いからな、信じたい気持ちはわかるけど・・・

中身は本当に汚部屋の民で、ただの面倒くさがりだからな~

それに、寝言も結構言うし、普通にイビキもかくからな~


「ちょっと! なに引いてんのよ! 彼女が他の男にバカにされてるのよ!」

「他の男って・・・」


「ねえ~え! アキラが誇張してるだけ! いっつもじゃないから!」

「ちなみに、姉ちゃんの、部屋もめっちゃ汚いけどね・・・」

「アキラ! もうあんたはちょっと黙りなさいよ!」


「えっ? アキラ君? 美姫の部屋って汚いの?」

「タイツとか、下着とか洗濯物に出す前のモノを部屋の入口付近にいっつも脱ぎ捨ててるよ。 色っぽさも、慎ましさも全く無いから、そんな可愛い女の下着なのに、見ても何も琴線に触れないんだけどね・・・」

「ちょと! アキラ!?」

「・・・」

「雄太! もうアイツのウソだから! 信じないで!」


まあ・・・さすがに2日間放置したペットボトルのジュースを飲んでた事は言わないでおいてやろう。

武士の情けだ姉ちゃん。


「う~ん アキラくん? ケンカ?」

「ん? アッコちゃん、起きちゃった?」

「うん・・・えへっ、寝ちゃってた」

「朝早かったからね。具合は?」

「うん、だいじょうぶ~」


ハァ~ もうなにその天使の様な目覚めの顔は~

だいじょうぶ~とか言って、わざわざ僕に甘えるように、寄りかかって来るとか可愛いすぎだろ。


これだよ、これ・・・

寝起きから、こうじゃなきゃ。

眠たそうにしながらも、ニコって最高の笑顔を見せてくれる天使。

睨みつけて、モノを投げて来る悪魔女とは雲泥の差だよ、まったく・・・

 

「あ~ アッコちゃん、起きた~」

「あっ、ハイ・・・すいません、寝ちゃってました」

「ううん。 優しい彼氏で良かったね~」

「えっ? あれ? ブランケット? これ? アキラくんが掛けてくれたの?」

「うん、風邪引いたら困るし」


「このクッションと良い、ブランケットに水筒に何か荷物沢山あるなって思てたけど、私のため?」

「そりゃ、もちろん」

「ふん、その準備のせいで、アッコちゃんを5分も待たされたんだよそいつ」

「え~ でも、わたしのために準備してくれてたなら、待たされても全然平気です」


みたか姉ちゃん、この慎ましさ。

これこそ、理想の可愛い女の子象だぞ!

少しは、お前も見習え。


「お姉ちゃんとは、根本にある心根の優しが違うんだよ、アッコちゃんは!」

「ふん、アッコちゃんだって、大人になって結婚とかしたら変わるかもしれないじゃん!」

「はあ? そんなことあるワケ・・・」


ん? 結婚したら変わる・・・

確かに、ココに来る前の嫁がそうだったかも。

付き合ってた時はあんなに優しかったのに・・・


結婚してからどんどん物臭になって、共働きだからとか言い訳してたけど。

子供出来たら出来たで、子育てが忙しいのよって。

そっか、俺があいつに嫌気が差してたのって。

姉ちゃんと全く一緒の姿に変身しちゃったからかも・・・


うぅぅ、アイツには悪いけど、もうあの時代には戻らない・・・

俺は、アッコちゃんと結婚して幸せになるんだ!


「アッコちゃん」

「なに?」

「アッコちゃんは姉貴みたいにはならないでね」

「えっ? 汚部屋の民になるなって事? 大丈夫だよ~ あそこまでは汚く出来ないよ~」


アハッ、汚部屋の民って・・・

俺が教えた言葉をそのまま言っちゃったよ・・・


ヤッバイ・・・


「ちょっと! アキラ!? アッコちゃんに部屋見せたの!?」

「違うって、扉にタイツと下着が挟まってたから、扉開けて蹴って部屋の中に押しやった時にチラっと見ただけだって!」 

「ごめんなさい! 見るつもり無かったんです!」

「あっそう・・・もう良い、大丈夫・・・」


あちゃ~ 証人が二人になっちゃたね~

ごめんね~ 姉ちゃん、これで雄太と別れが早まったら。


まあ、しばらくは、一緒に寝てあげて、慰めやるから。

安心しろ・・・美姫・・・


でも、お前の部屋はマジ破壊力満点だからな。

藤さんも剛も、秀樹も皆、女の子への幻想を諦めたのは姉ちゃんのお陰だから。

みんな、最初は姉ちゃん可愛いくて羨ましいな~ なんて言ってたけどさ。

お前の部屋を見た後は、皆そんな事、言わ無くなったもんな~

まあ、でも奴らも、姉ちゃんのタイツとパンツ見て、ちょっとエロい顔にはなってたけどな・・・


でも、俺は何故か美姫のあそこにある下着を見ても何にも感じないんだよ。

なんか、こう、汚いっていうイメージというか・・・

なんでだろう、こう寝かされて熟成された感が、こうどうしてもダメで・・・


「その・・・アキラ君は美姫の下着とかタイツ見ても・・・その、なんも気にしないの?」

「はぁ? 雄太さんさ~ なんてこと聞いて来るの? ちょっとデリカシーなさすぎじゃないの? そんなこと彼氏に聞かれる、美姫の身のもなってよ~」

「―――イヤ、お前がそれを言うな! お姉ちゃんのことばらしたのお前だろ!」


「だって、あんなの不可抗力だよ! お姉ちゃんが、朝急いで家出る時に、扉に挟んだまんま出かけたりするからだろ?」

「あ~もう! うるさい、うるさい!」

「ちなみに、雄太さん。 あなたは、ウチには招かないからそのつもりで」

「えっ? それはなんで?」

「今の話聞いて、お前、絶対に美姫の下着盗みそうだから」

「そっ、そんなことしないよ~ なんでそんな・・・」

「だって、今お前が気になってしょうがないから、そんなこと聞いて来たんでしょ? 体に触れることも許されてない貴方に美姫の下着なんて絶対に見せないんだから」

「アキラさぁ・・・あんた、私こと守ろうとしてくれてるのか、貶そうつぃてるのかどっちなのよ?」

「僕はいつだって、お姉ちゃんを守ってるでしょ?」

「どこがだよ!」


「お姉ちゃんの下着を見て、欲しそうな目で見てた、友達から美姫の下着をいっつも守っての俺だから!」

「はぁ!? 友達って誰よ!?」

「秀樹に剛に、藤澤くんとか?」

「あのクソガキどもに見られたのかよ・・・マジで最悪なんだけど。 もうダメ! 私、私お嫁にいけない!」


「えっ? あ~でも大丈夫だよ姉ちゃん」

「なにがよ!?」

「イヤ、汚い部屋を見て姉ちゃんへの幻想は無くなっても、パンツとタイツを見た時の奴らの顔、いっつもエロい顔してるから姉ちゃんの可愛さはパンチ力あるから大丈夫、自信持って」

「なによ・・・それ・・・ 全然慰めになって無いわよ。 えっ? 部屋見たって言った?」

「そりゃ、たまに扉開けっぱで行くから、見るだろ」

「だからなの? 最近、秀樹君にあってもつれない態度とれるの・・・私に会っても前みたいに、結婚してとか、好きって言ってくれないんだけど?」


「えっと、それはなんて言うの? 思春期で恥ずかしいからじゃない? 先週も、パンツ見た時は、興味ありそうだったよアイツ」

「そんな事聞いても、全然嬉しくないわよ・・・」


「イヤ、でも大丈夫、姉ちゃん可愛いから。 誰かは絶対騙されて、嫁に貰ってくれるよきっと」

「微妙に嬉しくない褒め方ヤメてよ! 何? 雄太? なんなの、その顔!?」


「えっ? イヤ、美姫のこと好きだよ。 ただ、ちょっと下着とかタイツとか他の男に見られてるっていうのはちょっと嫌かなって思って・・・」

「ごめん。 それは、気を付けるよ~」


「だいじょうだよ。美姫、大好きだよ」

「うん・・・ありがとう・・・」


俺は、お前に美姫をジロジロあんま見られたく無いんだけど・・・

今日だって、合ってすぐ、美姫のミニスカ見て、ジロジロ太腿見てたし。

美姫がかがんでる時なんて、必ず胸元ガン見してるし・・・

お前だけには、何か彼氏面して、そんなことは言われたくない。


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