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第145話 2Dじゃなくって、3Dの美姫に会いたい?

―――彼女が3人になってしまった。



うぅぅ、姉ちゃん達の圧に負けた。

僅か2週間のうちに、姉ちゃんを二人共彼女にしてしまうとか。


この先の未来で、姉ちゃんが二人共僕を捨てる可能性なんて、限りなく高いのに・・・

そんなの前の人生での経験でわかってるのに。

前の人生で、2人のお姉ちゃんに、あんな無様な捨てられ方をしたっていうのに。


また、こうも簡単に魅了されて、落とされちゃうなんて・・・

ずるいんだよ二人とも、女の魅力を全開に使ってさ。

僕の好きな餌を目も前にブラブラさえるから~


前の人生で、二人の事を好きになって、酷い目にあってさ。

内心で今回は気をつけようって思ってたのに・・・


お姉ちゃん達は、彼氏、彼氏ってうかれてるけど。

結局は、僕なんて、お姉ちゃん達にとったら、いつまで経っても可愛い小さい頃の弟のままで。

そんな可愛い弟を独占したいっていうだけで、あんな事言ってると思うんだよな。


でも、二人ともなんであんな前のめりなんだろ?

美姫はみきでするとか聞いてくるし・・・

ついこの間はエッチなはダメよなんて言ってたのに、彼氏と別れた途端、逆にしたい気分とか言い出したりさ。

ゆかりちゃんは、ゆかりちゃんで規制事実作ってしまえばとか過激なこと言い出すし・・・


ダメだダメだってわかってるのに。

どうしたって、あの可愛い二人を見てたら我慢出来なくなっちゃうというか。

欲望に負けてしまうというか・・・

俺って、本当に弱いよな。


マジで弱い。


モテた事が無いから、あんな可愛い二人から、あんな風にされたら勿体無い精神が出ちゃって我慢なんて無理なのよ・・・

お姉ちゃんに誘惑されたら、どうしたって甘えたくなっちゃうもん・・・


美姫のあんなエッチな脚のつま先で鼻先ウリウリされたり。

お姉ちゃん達の、あんな綺麗なおっぱいで、顔をふにふにされたり。

二人の柔らかい唇で、チュッチュされたり。

あんな可愛い二人のパンチラ見せられたり。

昔から大好きだった、二人のあの香り嗅いだり。

あんなエッチで綺麗なカラダでお風呂でギュってされたりさぁ。

二人とも頑張って、したこともないあんなご奉仕みたいなことまでしてくれちゃってさぁ。

胃袋と性欲をがっちり掴まれたら、そんなの抗えないよ・・・


どうしたって、前の人生でフラれたショックでどこかに心の深い所に隠していたこの好きって淡い気持ちは抑えられない。

優しくて可愛いお姉ちゃんが目の前にいたら、どうしたって甘えたくなっちゃうし。

好意をよせられたら、欲しくなっちゃうし。

手に入れたら、手放したく無くなっちゃうし。


でも・・・

前の人生では、うまいことお姉ちゃん達と一緒に居られた時期はズレてたのに。

なんで今回は、こんな・・・


やっぱり、恥ずかしいとか、怖いとかそういった気持ちを捨てて。

悔いが残らない様に精一杯生きようなんて、前のめりになってたから。


欲望も前のめりで、正直に生き過ぎたのか?

あぅ~ もうどうしよう。


三股って・・・


俺が、三股って。


冷静になって考えると、今ってなんか凄い状況だよな?

恋愛の映画や漫画、ラノベの色んなジャンルてんこ盛り状態。


大学3年生から4年生くらいに、一時期モテ期みたいな時期もあったけど。

それでも、二股なんてしたことなかったから・・・


前の人生じゃ、浮気しまくって、二股とか三股を平気でやってる友達連中に、あんなに嫌悪感持ってたのに。

こうもあっさりと自分が、そっち側の人間になるなんて・・・

いまじゃ、流れに流されてしまってたアイツ等の気持ちがわかるような気がする。


ハァ~ とわいえ、いつまで続くんだろこんなの。


美姫とは、アイツが大学落ちて心がグチャグチャになって、親との喧嘩も増えて。

あんまり覚えてないけど、あの頃帰って来るのも遅かったし。

どうせ彼氏とか作って、俺なんてあっさりと捨てられたんだと思うから・・・

遅かれ早かれ、美姫とは中学1年生頃にはダメになっちゃうんだろうし。


ゆかりちゃんは・・・いつなんだろう・・・

結婚相手は大学の先輩だって言ってたし。

てことは、ゆかりちゃんとも後数年ってことなのか。


そう考えると、終りが見えてて寂しくなっちゃうっていうか。

二人との別れというか、フラれちゃうまで、1~2年って・・・

それに、アッコちゃんとは、半年後・・・


はぁ、未来をある程度知ってるって残酷だよな・・・

いま、こんなにも幸せなのに。


2年後には、これを全て失ってしまうって考えると。

なんだろう、急に怖くなってしまうというか。

寂しい気持ちでいっぱいになってくるっていうか。

幸せなのに、やっぱり不安な気持ちが常について回るというか・・・


前の人生で、それぞれ時期がずれてて。

美姫にズタボロに捨てられ。

同級生への片思いも実らずというか、臆病で何も出来ず。

ウジウジしてたら、街なかでゆかりちゃんに拾われて・・・

キャンキャン尻尾降って、ゆかりちゃんに懐いて、好きになって彼氏面してたら。

あっさりと捨てられて・・・


それでも、時期がずれてたから、まだ耐えられたような気がするけど。

同時に捨てられたり、失ったりしたら、俺―――どうなっちゃうんだろ?


前の人生でも、あんなグチャグチャになって。

その後も、長々と未練がましくイジイジして。

その間に優しくしてくれた人、色んな人に迷惑かけたり、迷走して・・・


前の人生じゃ、フラれたり捨てられる事ばっかりの人生だったけど。

だからって、フラれる事にも捨てられる事にも全然慣れてないし耐性なんて無いから。

俺・・・三人を失ったらどうなっちゃうんだ・・・


最悪、精神崩壊しちゃうま俺・・・


「―――ま~た1人で何考えてるの?」


はぁ・・・ゆかりちゃん・・・


「大丈夫? まだフラフラする?」


はぁ~ ゆかりちゃんのお部屋で。

ゆかりちゃんのベッドに横になって、ゆかりちゃんの添い寝付き。

幸せだな・・・胸いっぱいに感じるゆかりちゃんの香り・・・


「ごめんね。あんな、のぼせちゃうなんて思わなくって」


ハァ~ 夢みたい。

さっきまでの修羅場のお風呂とは大違いだよ・・・


ただでさえ、裸のゆかりちゃんが目の前にいて、ただでさえドキドキで、頭がふらふら状態だったのに。

ゆかりちゃんからの熱烈で、半分脅迫みたいな告白されて。


『寝ぼけて夜這いしたでしょ? わたし、色々初めてだったんだから』


夜這いって・・・まぁ、確かに夜這いですけど。

初めてだったって言われても。


『いきなりキスはしてくるし、おっぱいは揉むし、大事な所にあんなことして・・・バカ、エッチ』


ファーストキスの事はめっちゃ怒られて、おっぱいも色々されたって怒ってて。

お嫁に行けないって顔真っ赤にさせて、お腹の下あたりをサスサスしながらモジモジしてたから。

なんとなく、何をしてしまったのかは想像はつくんだけど。


ゆかりちゃんのおっぱいに色々って言われても、寝てて見て無いし記憶も無い。

お腹の下サスサスしてたから、ゆかりちゃんのアソコに何か悪さをしたんだと思うけど、寝ててたから覚えて無いし・・・

でも、あの権幕で責任取れっていわると、言い返せないよ・・・


前の人生のこともあるから色々迷ってても、ゆかりちゃんには、グチグチうるせ~っと一蹴されちゃうし。

あんまりグダグダ言ってたら実力行使に出るって脅されるし・・・

ゆかりちゃんにあそこまで言われたら、もうNoなんて言えないよ。


三股か・・・


俺これからどうなっちゃうんだろ?


それにしても、ゆかりちゃん・・・

パジャマは来てるのに、どうして下半身はパンツだけなの?

さっきから、足をスリスリされまくってめっちゃ気になってるんだけど・・・


それに、どうして僕がお風呂場でのぼせた後は、皆僕を裸のまま寝かせるの?

もう、それだけで、僕・・・さっきからドキドキでヤバイんですけど。


―――ガチャ!!


ん? 誰か部屋に来た・・・


「―――キャッ! 幸兄! ノックもしないで入って来ないでよ!」


幸ちゃんが来たのか・・・

あぁ・・・下半身パンツだけで布団に入ってるところに、兄貴がいきなり来たらまぁ・・・ねぇ。


「えっ? あぁ、すまん。 てか、ゆかり・・・アキラはもう赤ちゃんじゃないんだぞ? それは、さすがにマズくないか?」

「もう、何よ!? うるさいな~ アキラはずっと赤ちゃんなの! 私の可愛い弟なんだから、何も問題ないでしょ!? なんなの、何しに来たの!?」


うぅぅ、彼女から赤ちゃん認定・・・

それに、可愛い弟って言われると、やっぱりそうなんだよなって気持ちになるというか。

赤ちゃんのままで弟って事は、僕が美姫に感じてる血のつながった弟妹の心の繋がりみたいな、なんかそういう好きって感覚なのかな?


ゆかりちゃんの目には僕ってどう映ってるんだろうか?

結婚とは本気で言ってるのかな?

どこまで本気なんだろう・・・


「あ~イヤ、その。 お前らさ、DVD観た?」

「なんで? アキラがアニメ見てたけど。 何でそんなこと聞くのよ?」」

「えっ、イヤ。 ちょっと穴の位置が、その・・・」


穴の位置?


美姫似のAVが隠してた棚の奥の板の穴のことか?

あれ? でも、僕完璧に元通りにしておいたはずだけどな?

なんか、ミスったのか?


「なによ!? 穴の位置って!?」

「えっ? イヤ・・・見て無いなら良いんだけど・・・」


「幸兄?」

「なんだよ?」


「ねえ? もうそろそろ、本物の美姫と会いたくない?」

「美姫ちゃんと!?」


ゆかりちゃん? 本物の美姫とか言ったら・・・

幸ちゃんのAV観たってばらしているようなもんだけど?


「そうよ~ 2Dじゃなくって、3Dの美姫に会いたいんじゃない?」


ゆかりちゃん! 2Dはダメ! 2Dは!

もう、それ美姫似のAVの存在知ってるって言ってるようなもんだよ!


「そんな、会えるならあいたいけど・・・・・・てか、2Dってなんだよ?」

「ふふふっ、幸兄さ~。 私とアキラの夜の営みに一切口を出さないなら、美姫とまた会えるようにしてあげてもよいんだけど、どうする?」


ゆかりちゃん!? 夜の営みって!?


「営みって・・・何をしたら良いんだよ?」

「今見たいに二度と勝手に部屋に入って来ないで! もう、最低よ女子高生の部屋を勝手にあけるなんて!」

「イヤ、そんなこと言うなら、女子高生の部屋にアキラなんて泊めて良いのかよ?」


幸ちゃん・・・その通りっす。


「良いの! ママも良いって言ったし。 アキラの両親にも、もう結婚する約束してもらったもん!」

「結婚って何言ってんだお前? アキラはまだ小学生だぞ!?」


幸ちゃん・・・その通りっす。


「幸兄だけよそんな反応するの! そういうこと言ってたら、美姫と合わせてあげないわよ!」

「えっ! イヤ、それは・・・」

「じゃあ、どうするのよ?」

「イヤ・・・だから、アキラとお前がその・・・なんだ、何かしてても、俺には何も聞こえないし、何も見なかったことにフリをする!」


お兄さん!?

今、幸ちゃんの中で、俺と美樹が天秤に掛かって。

圧倒的な存在感を示して美姫が勝利したんだよ・・・


「ふふっ、お兄ちゃんは最初っからそういう反応しておけば良いのよ。 いま、この子家出中なの。 美姫にアキラを返す条件に、幸兄との事を入れて置いてあげるわ」

「それは具体的に、どんな?」

「そうね、アキラが言うには、家庭教師なんていいんじゃないかって」


「家庭教師? イヤ・・・それは、美姫ちゃんが居やがるんじゃ・・・」

「アイツが嫌がるとか関係ないのよ。 アキラを返して欲しければ、アイツは受け入れるしかないんだから。ふふっ」

「お前・・・なんか、また怖い顔になってるぞ? アキラが絡むとどうしてそうも腹黒く慣れるんだお前は?」

「うるさいな。 もう要はすんだでしょ? さっさと出て行って。 美姫の返答がわかり次第、幸兄に教えてあげるから」

「オッ、おう・・・わかった・・・」


美姫と会えるって極上の餌につられて、あっさりと帰って行ったよ。

将来学校教育に携わろうとしているヤツが、それで良いのか!?

自分の妹の貞操の危機より、美姫が大事って・・・


「これで邪魔者はいなくなったね?」

「邪魔者って・・・」

「ふふふっ、これでアキラが我慢できなくって色んな所を触って来て、声が出ちゃっても平気ね?」


えっ!? ゆかりちゃん!?

そんな、声が出ちゃってもって・・・


ヤバイ、ゆかりちゃんが積極的すぎて、胸のドキドキが・・・

それに、下腹部のこいつも急にピコンって頭上げて来るし。


「もう、何照れちゃってるのよ~」

「ゆかりちゃん、僕まだのぼせて頭がボーっとしちゃってるですけど?」

「ふん、その割にず~っと元気なクセしちゃってさ~ ここは正直みたいだけど?」


ず~っとって・・・

さっき、一瞬だけで落ち着いてはいたから、ずっとでは無いし。


「ふふふっ、このまま寝たら、また私とエッチしちゃう夢を見ちゃうかしら?」

「知らないよそんなの・・・」


もう、揶揄ってばっかり。

この間、エッチする夢みて寝ぼけて夜這いしちゃった日なんて、半泣きで怒ってたくせにさ。

色々煽って来るクセに、イクのが怖いとか可愛いこと言って出来ないクセに・・・


「なによ、怒っちゃったの?」

「知らない・・・」


「昨日は寝ぼけてながらあんなに私のこと好き好きって言って来て、可愛く甘えて来てたのにな~」

「知らないよ、そんな寝ぼけてた時のことなんて。 もう、寝ぼけてる僕と会話して、変なことさせないでよ・・・」


全然覚えてない・・・

朝方は、何か昔の夢をまた見ていたのは覚えてるけど。

昨日はゆかりちゃんに、キャンディーペロペロしてもらってスッキリして、そのまま寝た後はもう記憶が無いんだよ。


「ふふふっ、今日もこのまま悶々した状態で寝かせたら、寝ボケて色々されちゃうのかしら?」

「・・・しません」

「昨日はな~」


昨日は何したんだよ・・・

この間と違って、夢でとか言われてもマジで記憶ないのに。

夢で何したんだよ俺?


なんで、ゆかりちゃん毎回重要な所はぼかして、意味深な言い方ばっかりするかな・・・

俺、ゆかりちゃんに騙されてるんじゃ?


記憶が無いのを良いことに、既成事実かしようとしてるんじゃ・・・


「アキラ~ 今日も私とエッチしようね?」

「だから・・・してません!」

「だいじょうぶよ、こう言っておけば絶対アキラは夢で見るから。 ふふふっ、好きよアキラ」


なんだこの催眠術みたいなやり口は・・・

美姫とイイ、ゆかりちゃんとイイ、何でこうもマインドコントロール紛いな事ばっかりしてくるんだよ。

こんな風にマインドセットされてたら、本当に寝ぼけて色んなことしちゃうかもしれないじゃん・・・


「ゆかりちゃん?」

「なに?」

「寝ぼけて、僕が手を出したら。 ちゃんと拒んでね?」

「え~ イヤよ、そんなの、勿体ない」


勿体無いってなんだよ!

ダメだよそんなの、俺が記憶無い時に、どんどんゆかりちゃんと関係が進んでく方が勿体ないってじゃないか!

ゆかりちゃんばっかり記憶が会って、俺は記憶も思出も何にもないとかズルよ!


「もう! お願い、寝ぼけた僕の相手するのほどほどにしてよ・・・」

「そんなこと言ったって、アキラが寝ぼけてる確証無いじゃん。 それなのに拒んだりしたら、アキラの事傷つけちゃうかもしれないじゃない? そんなの嫌! アキラが私とそういうことしたいなら、なるべく受け入れて上げたいもの・・・」


イヤ、そのゆかりちゃんの健気な姿勢はとっても嬉しいけど。

アカン・・・誰も俺を止める人がいない・・・


「えっと、今日は折角おばさんが布団を敷いてくれたから。 俺、そっちで寝ようかな?」

「ダメ!」


ですよね~

はぁ~ でも、エッチはまだとか言って置いて、規制事実を作っちゃえばとか平気で言ってくるし。

エッチごっこしようとか誘って来るしさ、もうどこまで受け入れるつもりなんだろう。

こんな一緒にベッドに寝かされてたら、また色々と発情しちゃって、悶々しちゃうに決まってるもん。


ゆかりちゃんは、なんでもしてみたいなこと言ってくるけど。

俺、また起きている状態で、ゆかりちゃんのパジャマの上からおっぱいに手を乗っけたくらしかしてないのに・・・


あぁ~ イヤ、まあ・・・

昨日は、その・・・エッチごっことか言って、抱き枕にしたことヤッテ何て言うから。

あんな、お股にグリグリてしちゃったけど。


抱き枕みたいにとか、ごっとって言われたからアレで・・・

彼氏になれって強烈な圧かけられて了承したけどさ。

俺まだ、ゆかりちゃんに手を出すなんて、恐れ多くて出来ないのに。

女子高生の彼女相手って、どこまで許されるんだよ?


もう、分かんないよ。

教えてよ、美姫・・・ゆかりちゃん・・・


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