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第143話 ゆかりちゃんのお父さんって、警察の人?


幸ちゃんの部屋で美姫似の女優さんのアダルトビデオを見つけて。

それをこっそり観ていたのを、ご飯が出来たのを伝えに来たゆかりちゃんに見つかってしまい。

こっそり観た事がバレないように、幸ちゃんが元々隠していた様に現状復帰をして部屋を出た。


それにしても、幸ちゃん・・・

何故美姫似の女優さんのビデオだけ、SMモノと襲われる系の作品が多かったのか。

それだけがちょっと気になるんだけど・・・


やっぱり、あれかな~

俺が物心ついてからの記憶でさえ、幸ちゃんはもう中学生くらいだったから。

あの頃から、美姫にハイハイって言って、100%言いなりというか・・・

常に子分扱いされて、やっぱり相当うっぷん溜まってんのかな~

美姫のお尻を叩きたいとか思ってんだろうか・・・


ゆかりちゃんと一緒に階段を降りながらそんなことを考えていると。


「アキラ、どうしたの?」

「えっ? イヤ、ちょっと。 幸ちゃんの趣味というか、趣向がちょっと・・・」

「あ~ 美姫のことイジメたいんじゃない?」

「やっぱり、そう思う?」


「だって、あの女優さんのだけ、そう言うのが多いんだもん。 やっぱり、幸兄が高校生の時にフラれたの今でも根に持ってるのかな~」

「えっと、夕方聞いた話だよね? 幸ちゃんも報われなくて可哀そうだな・・・」

「う~ん、まあ、アレはどっちもどっちかな~ 幸兄の告白の仕方もかなりキモかったしな~」

「はぁ・・・」


ゆかりちゃんの後について、キッチンへ行くと、すでに夕飯の準備が出来ていて。

おばさんが、もうご飯とお味噌汁をよそって、テーブルに運んでいる所だった。


幸ちゃんは塾が有るから帰りが遅いのはわかるけど。

テーブルを見ると、三人分のごはんしか用意されてなくて。

おじさんもいないのかなっと思いながらテーブルについた。


「アキラちゃんがウチで夕飯食べるなんて本当に久しぶりよね~」

「ふふっ、アキラ~ この餃子私が作ったのよ~」

「ゆかりちゃんがアキラちゃんが餃子が大好物だって聞いていっぱい作ったから。 いっぱい食べてね~」


アハッ、ゆかりちゃんの餃子だ~

この間、マジで美味しかったからな。

ウチの母さんの作る、ひき肉ガチガチの餃子と違って、めちゃくちゃジューシーなんだよな~


「アキラは、私の餃子が大好きなのよね~」

「ゆかりちゃん、この餃子ってどっかで習ったの? まるでお店みたいな味がするんだけど」

「ん? パパと良く行く中華屋さんで、作り方聞いちゃったんだ~」


パパって・・・

あの顔は、パパって顔では無いと思うんだけど・・・

娘には優しいのかな?


まあ、別に怒られたことは無いんだけど。

でも、俺・・・あの人笑ったところ見た事ないんだよな~


てか、餃子の作り方なんて、早々お店の人が教えてくえるもんなのか?

ひょっとして、脅して聞きだしたとか?


「へ~ でも、中華屋さんで餃子なんて作り方教えて貰えるんだね?」

「う~ん、なんか昔っから通ってるからとかで、教えてくれたけどな~」

「まあ、あそこは署からも近いしね~ 昔からよく行ってたのよね~」


署?


ゆかりちゃんパパって、公務員って聞いてたけど。

署? 署って・・・警察? 消防?


ひょっとして刑事とか?


それとも、良くテレビで観る、そっち系専門の部署の人?

・・・あの暴力〇にも引けを取らない怖い顔。

たしかにそれなら、あの怖い顔も納得かも。


てか・・・おじさんって今日帰って来ないのかな?

前は、必ず夕飯一緒に食べてたような気がするけど。


「ゆかりちゃんのお父さんって、警察の人だったりするんだっけ?」

「ん? パパ? パパは税務署の職員よ。 すぐそこの西税務署に勤めてるけど」


はぁ?

・・・税務署?


署って税務署のことなんだ。

警察じゃなかったのか・・・


俺てっきり、そっち系専門の警察の人か、機動隊とかの人かと思ってたのに。

まさかの、税務署・・・


「あ~ それで、署って言ってるんだ」

「もう、なんだと思たのよ」


「てか、おじさんは今日は?」

「ん? なんか、同僚で退職する人がいるとかで、今日帰って来るの遅いのよね?」

「そう、帰って来るのは夜中じゃないかしらね~」


なるほど、それでおじさんいないのか。

できればおじさんにはあまり会いたくないと言うか。

怖すぎて、緊張しちゃって、ご飯どころじゃ無くなるからな。


しかも、ゆかりちゃんがお嫁に行くとか、許嫁がどうとか、何を言い出すか分かんないし。

俺の存在・・・おじさんにとって地雷でしか無いんだよ今・・・


「ご飯食べたら、二人共お風呂入っちゃいなさいね?」

「うん、わかった~♪」


えっ!?

二人共って・・・おばさん?


「ん? 美姫から電話だ・・・」


美姫からって。

バイトから帰って来て逃亡したの聞いたのか。


「ハイ、なに?」


なんか、電話の向こうで叫んでんな・・・


「だから?」


うわ~ ゆかりちゃん、超塩対応。


!? うるせ~

美姫の声が一段とデカくなったんだけど。

携帯から離れてるのに、ここまで声が聞こえるよ。


「そもそも、あんたがアキラの事虐待するから悪いんでしょ? アキラに謝って、二度としないって約束しなさいよ。 あと、私とアキラの間を邪魔しないって約束するなら、返してあげ無くも無いわよ」


ん? 帰るための条件か・・・

う~ん、約束だけなら、すぐわかったわよって言いそうだな。

せっかくなら、色々約束してもらおうかな~

そう思い、ゆかりちゃんに合図を送る。


「ん? ちょと待ちなさいよ」


「何? アキラ?」

「ねえ、他に約束ごと増やしても良い?」

「イイわよ、なに?」

「その・・・夜中に僕のカラダに悪戯しないって約束しろって言ってくれない?」


「あ~ 美姫? アキラがね、噛みつく以外にも、夜中に勝手に悪戯するのも禁止だって言ってるけど」


あ~ 美姫のヤツ・・・

怒ってるな~

 

「ふ~ん、じゃあアキラは帰せないわね。 えっ? なに? アキラに変われだ?」


美姫に電話を代われと言われたのだろう。

ゆかりちゃんが、携帯を僕に差し出して来たので、それを受け取って電話に出た。


「なに? 姉ちゃん?」

「ちょっと! なんでいきなり家出なのよ!」

「はぁ? お姉ちゃんが悪いんでしょ? 俺に噛みついてイジメたのに、あの後全然謝ってくれなかったじゃん! 抱きしめてくれて、ヨシヨシってしてくれて、ゴメンねって誠心誠意謝ってくれたら、僕だって許せたかもしれないのに。 僕の事ず~っとほっからかしにしてさ! 酷いよ!」


「だって、それは、あんたがゆかりとイチャイチャしてるから・・・」

「ゆかりちゃんは関係ないだろ! ゆかりちゃん、ゆかりちゃんって、ゆかりちゃんにばっかり絡んでさ! 僕のこと、これっぽっちも心配してくれなかったじゃん!」

「もう、なに拗ねてるのよ~ ごめんて・・・」


「あと、朝・・・無理やり、エッチしようとしたよね?」

「アレはその・・・なんていうか、ノリ? テヘッ」


テヘッじゃね~

可愛く甘えたって許してやんないんだから


「ノリってなんだよ。 もう、二人にとって大事なことをノリとか言っちゃうお姉ちゃんなんて大っ嫌い」

「ねぇ~え! 冗談だって~ だから、拗ねてないで帰って来てよ~」

「無理・・・ゆかりちゃんが良いっていうまでは帰らない」

「はぁ~ なによそれ~!」


ん? あと、良い機会だからあれだな・・・


「あと、最近姉ちゃん勉強サボり過ぎだよね?」

「なによ、そんなのアンタに関係ないでしょ!?」


関係あるんだよ、お姉ちゃんが浪人してから、いっきに人が変わったようになったの覚えてるんだ。


「このままじゃ樽商落ちるよ? 模試の評価も最悪じゃん?」

「あんたに関係ないでしょ?」

「関係あるんだよ! お姉ちゃんとの明るい将来設計のためには、是が非でもお姉ちゃんには現役合格してもらわないと困るの! だから、俺、良いこと考えたんだよね~」

「・・・なによ?」


「ゆかりちゃんの家とのつながりが復活したって事でさ~ 幸ちゃんにまた家庭教師を頼もうかと思ってさ」

「ハァ~!? なんでそうなるのよ! ぜ~ったいイヤ!!」

「まぁ、家庭教師してもらうんだから~ 一回か二回くらいデートくらいしてあげる権利を幸ちゃんに上げても良いと思うんだよね~ そしてら、喜んで引き受けてくれると思うんだよね」


「絶対イヤ!! 前みたいに勉強教えたんだから、付き合えってしつこく言ってくるもんアイツ!」

「イヤ、幸ちゃんも、もう大人だからさ~ さすがに、過去のお過ちを繰り返すような事しないと思うんだよね。 それにさ~ あれだけ姉ちゃんに何十年も片思いしてるのも、何か可哀そうじゃん。 だから、ちょっとくらいデートっていうか、食事に一緒に行くとかくらいしても罰は当たらないと思うんだよね~」


「もう! アンタはお姉ちゃんと、姫野家どっちの味方なのよ! そっちに行って、何吹き込まれたの!?」

「まぁ、そういうことだから、姉ちゃん・・・全面的にこっちの条件飲んでくれない限りは、多分ゆかりちゃんの怒りが収まらないから、俺は帰れないと思うから。 その辺踏まえて、検討よろしくね?」


「ちょっと、アキラ! 本当にそれで良いの!? 帰ってこないって事は、あんただ大好きなお姉ちゃんの足にスリスリも出来ないのよ!? おっぱい揉んだり、吸ったりも出来ないのよ? それに、ゆかりの家じゃ、あんたがしたくなっても相手してくれる人なんていないのよ!? それでも良いの!?」

「そこは、ゆかりちゃんで間に合ってます・・・」


「はぁ!? 間に合ってますって何よ!? やっぱり、あんた達、夜中にコソコソしていると思ったら~! そんなことしてたのね!? もう! この浮気者!!」

「もう! なんとでも言ってよ! 僕、まだ噛まれた所めっちゃ痛いんだぞ! あと、勝手にエッチされたんじゃないかって、スッゴイ不安だったし、ショックだったんだから! 僕のこの深く傷ついた心をどうしてくれるのさ! 責任とってよ!」

「責任って・・・だから、ごめんって言ってるじゃん? 頑固ねアンタも~」

「ふん、お姉ちゃんの弟だもん、性格そっくりになるに決まってるじゃん! まぁとりあえず、そういう事だから。 後の窓口は全部ゆかりちゃんを通してお願いね。 じゃあね」


はぁ・・・これだけ言っても、全然真剣に謝ってくれないじゃん。

ふんっだ! 美姫のバカ・・・僕のことなんて全然大事に思ってくれてないんだ・・・


「ハイ、ゆかりちゃん、携帯返す」

「ん? 美姫と話は着いたの? まぁ、あとは、ゆかりちゃんにお任せします」


「あ~ 美姫? アキラから聞いたでしょ? そういう事だから、返事は明日学校で聞くから、じゃあね、バイバ~イ」


なんか・・・美姫のヤツ、めっちゃ叫んでたな・・・


「美姫ちゃん、可哀そうに・・・」

「はぁ? ママは美姫がアキラにどんなけ酷い事したのか知らないのよ。 ホラ見てよ、この痣。 美姫が噛みついたせいでついた痣なのよ」

「ウワ~痛そう・・・でも、あんたも、昔、幸太郎に噛みついて、同じような痣作ってたじゃない?」


「はぁ? アレは、幸兄が意地悪するからじゃん。 それにアレはもっと子供の頃の話でしょ! 美姫がしたのは昨日よ! 昨日! こんな可愛い弟に噛みつくなんて絶対にゆるせないんだから・・・」

「もう、あんたのアキラちゃんの溺愛っぷりも落ち着いたと思ってたのに・・・全然だったのね?」


「ふん、とにかく、美姫になんて任せておけないわよ! こんな虐待してるなんて知っちゃったら、心配で心配で、放っておけないんだから」

「アキラちゃんも大変ね~ アキラちゃんが双子だったら、こんな争いにもならなかったのね~」


えっと・・・おばさん、何を意味不明な事を?

もし、俺が双子だったら、どっちが美姫の生贄になるのかで、今度は兄弟同士で喧嘩になっちゃうよ。


「ん? 今度は、おばさんからメールだ・・・」


ん? おばさんって、ウチの母さんからか?


「アキラ~ 明日も学校休みだって」

「えっ? あぁ・・・明日も・・・」


そんなに風邪流行ってるのかな?

インフルか?


「なに? 学級閉鎖?」

「そうみたいよ。 なんか、風邪流行ってるんだって」

「じゃあ、明日はアキラちゃんどうするの?」

「えっと、美姫のいない日中に、一度家に帰ろうかなって」


メールのチェックとか、色々やらないと出しな。

それに、アッコちゃんの事も気になるし。

風邪治ったのかな?


「あ~ 明日はウチラ7限まで授業だから、そうね・・・17時前にはウチに帰ってくるのよ。 じゃないと、美姫に外で捕まっちゃうかもしれないから~」

「うん、わかった、17時までには戻ってくるよ」

「なんか、アキラちゃんも大変ね。 さっ、ご飯食べ終わったら、さっさと二人でお風呂入って来てちょうだい! 幸太郎が帰ってくる前にね!」


えっ? だから、また・・・

おばさん、二人でって本気で言ってるの?


「アキラ~ 先に入ってて良いわよ~ 着替えとパジャマは私が持って行ってあげるから♪」

「えっ? えっと、はい・・・」


てか、ゆかりちゃんの家で、ゆかりちゃんと二人でお風呂って・・・

おばさん? 僕・・・もう小学5年生なんですけど?


もう2年前の、無邪気な僕では無いのですが。

そんな気安くお風呂入れなんて言っても良いの?


「ご飯食べたら、さっさと入っちゃってね~ 幸太郎もいるし、ママもお風呂入るんだから」


てか、なんの疑問も持たないんだろうか・・・

まあ、おばさん公認なら・・・ゆかりちゃんとお風呂も・・・

でも、こんなのおじさんに知られたらどうなるんだ?


大丈夫かな・・・なんかめっちゃ怖いんだけど。

ただでさえゆかりちゃんとお風呂なんて、後ろめたい気持ちでいっぱいなのに。


なんで、ウチの母親も、おばさんも、普通に二人で入って来いとかいっちゃうかな~

もう、普通に女の子をエロイ目見ちゃう、思春期の男の子って認識が無さ過ぎなのでは?


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