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第104話 秀樹・・・なんでプロフ帳なんて持ってんだよ


 はぁ~ マジで・・・ゆかりちゃん。

 俺、生きた心地がしませんでしたけど。


 どうして、あんな危険物を僕の部屋に?

 もう、本当に前世の高校の時とイイ、ゆかりちゃんの行動がまったく分からない。


 いっつも予想外の事ばっかりしてくるよ~

 やっぱり、俺、ゆかりちゃんに弄ばれてるのかな?


 はぁ~ とりあえず、アッコちゃんは信じてくれたみたいだけど・・・


「ねえ・・・?」


 イヤ、でも・・・声色が、まだまだ機嫌悪そうなんだけど・・・


「なに?」

「この古文書ってどうしたらよいの?」

「えっと・・・城下町色々調べたみたら、怪しい入口とか階段とかない?」

「うん・・・」


 とりあえず、ゲームに熱中してるけど・・・

 めっちゃ機嫌悪いんだけど。


 そう言えば、ゆかりちゃん。

 アッコちゃんにヤキモチ焼いちゃうとか言ってたっけ。


 ゆかりちゃん、どこまで本気なんだろう?

 う~ん・・・ゆかりちゃんと、アッコちゃんは、極力出会わないようにしないとだな。


 てか、ゆかりちゃん、あの服どうするの?

 今日は、美姫とお買い物に出かけて、ウチには来ないんだろ?


 それに、月曜日からは修学旅行でしばらくいないし・・・

 えっ? じゃあ、それまであの服・・・ずっと俺の部屋に置きっぱって事?


 え~ もう、ゆかりちゃん・・・

 僕知りませんよ~


 絶対、僕・・・変な事しちゃう自信があります!

 あんなのが1週間も俺の部屋にあるなんて~


 もう、ゆかりちゃん、なんなんだよ~

 1週間、私を忘れるなってことなの?


 大人になったら、エッチも結婚もしてくれるって・・・

 どこまで本気で言ってるんだよ。


「あっ!? キーファが仲間になった!」


 ん? アッコちゃん、ようやくそこまで・・・


「よかったね~ じゃあ、またあの崖っぷちのおじいさんにお話し聞きにいかなきゃね」

「うん♪」


 よかった・・・ゲームが進展して、少し機嫌がよくなった。

 さっきまで、ゆかりちゃんの服の事と、ゲームが一切進展しないから、めっちゃ機嫌悪かったし。


 アッコちゃんって、その・・・

 めっちゃ可愛いし、普段はめっちゃ良い子だけど。


 意外と拗らせると、面倒くさい子だったりするんだろうか?

 

 『ピンポ~ン ピンポ~ン』


 『は~い! ・・・・・・あら、秀樹君?』


 『アキラ君はいますか?』


 『今部屋にいるわよ~ あっこちゃんとゲームしてるみたい。 上がって』


 『おじゃましま~す!』


 秀樹か・・・お邪魔虫め。


 『ガチャ・・・』


「オッハー!」

「もう昼だよ!」

「あっ、清水君。 やっぱり来たんだ~」

「うん、だって、暇だモン」


 暇だもんじゃね~っつ~の。

 とりあえず、ゆかりちゃんの洋服はタンスにしまったからよかったけど。


 アッコちゃんに見つかったのはあれだけど。

 こいつにだけは見つからなくてよかったかも・・・


 美姫の下着は秀樹に見られても平気だけど。

 ゆかりちゃんの下着は、なんか見られたくない。


「相変わらず、仲良いな~」

「へへへ~ 清水くんもルナと仲良くなれたら良いね?」

「えっ? ・・・・・・うん」


 アッコちゃん、いっつもそういうことサラっと言うよね~


「アキラ~ 漫画借りるよ」

「漫画読むなら、貸してやるから、家帰れ」

「え~ イイじゃん・・・ここに居たって~」


 アッコちゃんと、久しぶりの二人っきりなのに。


 しかも、平気でベッドに寝転がるし・・・

 ゆかりちゃんとの神聖な場所に~


「ねえ、アキラ~」

「なんだよ?」

「昨日遥ちゃんさ~ おみくじ引いて、アキラに結婚しようとか言ってたじゃん?」


 バカ・・・アッコちゃんの前で、他の女の話題はヤメロ!

 なんで、来た途端に、遥ちゃんネタなんだよ!

 嫌がらせか? お前は!!


 いま、アッコちゃんは、諸々で機嫌が悪いんだぞ!!


「ああ、なに?」

「いて座とO型以外にさ~ 水がめ座とB型って書いてたの?」


「そうだよ、なんで?」

「俺さ~ 昨日、家でプロフィール帳見てたらさ~」


 なんで、男のお前がプロフィール帳なんて持ってんだよ!


「はぁ・・・」

「剛の星座と血液型が、水がめ座とB型だったんだけどさ~」

「えっ? マジ?」


 しかも、剛にプロフ帳書いて貰ってたっていのが衝撃なんだが?

 お前・・・何してんの!?


 てか、剛って、水がめ座だったんだ・・・

 それに剛がB型って、そのまんまヤン。


 ん? 水がめ座?


「アッコちゃん?」

「なに?」

「アッコちゃんの、恋みくじって、相性悪い正座ってなんだっけ?」

「えっ? 水がめ座~」


 ブツ、やっぱり・・・

 そっか・・・剛~ お前はアッコちゃんとは、相性悪かったんだな~


 そりゃ、変態扱いされて嫌われるわな~


「なに? 石川君が水がめ座なの?」

「そうみたい・・・」

「よかった、あんなのと相性良く無くって」


 うわ、まだ全然軽蔑中だったみたい。

 でも、アッコちゃんとの相性が悪いのは、この通りって事は~


 やっぱり、あそこの恋みくじって、そこそこ当たるのかな?


「アキラ? 剛と遥ちゃんって、相性良いのかな?」

「知らないけど・・・おみくじの結果から行くと、ワンチャンあるかもね?」


「なんだよワンチャンって?」

「だから、数字の1、ワンね? それでチャンは~ チャンスって意味で。 ワンチャンスってことで、もう一度チャンスがあるとか、ひょっとしたらチャンスがあるって意味だよ」

「あ~ 良いね~ それ、ワンチャン。 そっか~ 剛ワンチャンありそうだよね~♪」


 まあ・・・確かに・・・

 結婚相手が、意外に近くで赤い糸で結ばれてる人がいるって書いてあったし。

 良縁だって、おそくともかならず良縁の話があるって。


 あ~ 家の方向みなかったな。

 来週、遥ちゃんに聞いてみようかな~


「ねえ?」

「なに? アッコちゃん?」


「あんな変態と、遥ちゃんってさ~ 可哀そうだよ・・・」

「えっと、それは、遥ちゃんが可哀そうって事?」

「そうだよ!」


 まあ、アッコちゃん的に剛の事が大っ嫌いだから・・・


「まあ、剛が遥ちゃんのパンツを覗いてたのは、さすがにね~ って、パンツ・・・?」

「秀樹なんだ?」


「イヤ、パンツって言えば・・・アキラ・・・」

「わぁぁああああああ!!!! えっ!! 何!?」


 お前・・・いま何を言おうと・・・


「もう! アキラくん!! 耳元でなに!?」

「ごめん、ごめん・・・ えっ!? 秀樹なに!? お前ぶっ飛ばすよ!」


「えっ? イヤ・・・だって・・・」

「お前だって、色々あるだろ? 美姫・・・」

「うぐっ・・・」


 お前だって、美姫ネタでヤバイもの持ってんだろ。

 るなっちのパンツ見てたとか、アッコちゃんの前で言ったらしばき倒すぞ。


「もう! 男の子どおしで、エッチなことで醜い言い争いしないでよ!」

「エッチなことでって・・・アッコちゃん?」

「ルナのパンツ見てたんでしょ? わかるよ、私と同じ状況だったんでしょ!?」


 えっ?


「えっと・・・アッコちゃん?」

「もう、私がそこまで鈍いと思ってるの? バカ! エッチ!」

「アッコちゃん?」

「ふん、アキラくんなんて知らない!」


 う~ やっぱり、機嫌悪いし。

 それに、パンツ見てたのやっぱ、バレてたの?

 昨日は、誤魔化せたと思ったのに~


「アキラ~ 夫婦喧嘩か~?」


 うるせ~なこいつ・・・ニヤニヤしやがって。


「お前な~ もう金輪際、るなっちとの恋のアシストも応援も一切してやんないからな!」

「えっ? なんでだよ!?」

「フン! 知るかボケ」


「あ~ 石像動いた!! すごい!! 扉が開いた!!」


 あっ、やっと、そこクリアーした?


「ぷっ、アッコちゃん、ドラクエ、まだそんな所やってるの?」

「もう! 何! 清水君! うるさいよ!!」

「だって、それ序盤の序盤でしょ? いつからやってんの?」


 バカ・・・アッコちゃんはな、ここまでくるのに、もう3時間半も掛かってるんだぞ!

 普通なら、30分くらいでクリアできるところを、苦労してここまで来たんだぞ!


 そもそも、このペース・・・

 アッコちゃんが3月に転校するまで、ゲームそのものをクリアできるかどうかってスピード感なんだぞ!


「アキラくん!」

「なに? アッコちゃん?」


「私も、ルナと清水くんの事、今後一切協力しない! もう一緒にデートもしない!」

「だってよ、秀樹」


「えっ!? アッコちゃんまで~?」


 ふん、お前は俺とアッコちゃんの触れてはいけない部分に触れちまったみたいだな!

 バカめ・・・あとは、お前1人で自力でなんとかしろっつ~の。


「ふん、久しぶりに二人っきりのお部屋デートを邪魔した報いだバ~カがよ~」

「え~ なんでだよ~」

「本当、清水君って、ノンデリよね!」


 およ? アッコちゃん、ノンデリって使った?

 この前、教えたばっかりなのに・・・


 実は、結構気に入ってた、その言葉?


「そうだ、そうだ、このノンデリ男!」

「何だよ? ノンデリって~? また意味の分からない言葉ばっかり!」


「アッコちゃん、ノンデリの意味を言ったって~! あそこのバカ面に言ったって!」

「清水君! デリカシーが無いって意味で、ノンデリカシーって言ったの!」

「うっ・・・ノンデリカシーって・・・俺が?」


「そうだ、そうだ、普通な~ 彼女とお部屋デートしているって分かってる友達の家に、わざわざ邪魔しに遊びに来るヤツはいないんだよ!」

「だって・・・暇だったんだもん・・・」


 『ガチャ・・・』


「ハ~イ、みんなおやつ持って来たわよ~ アッコちゃんとアキラはシェイクね。 秀樹君ごめんね~ 今日来るって知らなかったから、アイスクリームで良い?」


「えっ? 全然アイスクリームで良いっす!」

「ハイ、あとポテトとパイ、暖めて来たから皆で食べなさい」


「お母さん、ありがとうございます!!」

「ううん、良いのよ~ アッコちゃん、いっつもアキラと仲良くしてくれてありがとうね」


「ふふふ~ アキラくん、シェイク美味しいね~♪」

「うん・・・美味しいね・・・」


「秀樹! おまえ布団の上でアイスこぼすなよ!」

「わかったよ・・・そっちで食べるよ・・・」


 はぁ~ もう秀樹が来てから、色々ぐちゃぐちゃだよ。


 でも、今日シェイク買ってきてよかったよ。

 これで、あっこちゃんの機嫌も少しは良くなると思うし・・・

 もう、ゆかりちゃんも、秀樹も、勘弁してくれよ・・・


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