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第100話 ゆかりちゃんなら、毎日でも居て欲しいかも

美姫と二人で家に帰って玄関の扉を開けた途端、何故か親父が出迎えて来て。


「あれ? 二人だけ?」

「はぁ? 二人だけだけど・・・」

「な~んだ・・・」


そう言って、またリビングに戻って行ってしまった。

なんだったんだ?


てか、自分の娘と息子を見て、な~んだってどういうこと?


「姉ちゃん? 何いまの?」

「まったく、人の顔みて『な~んだ』って失礼しちゃうわね。 どうせアッコちゃんでも連れて来たと思ったんでしょ」


ああ、そういう事か。

まったく親父はしょうもないな~っと思いつつ、靴を脱ごうと下を向くと・・・


ん? ん!? これは・・・


「姉ちゃん?」

「なに?」


「この靴・・・」

「ん? あ~ ゆかりもう来てたんだ」


そういえば、今日、ウチにお泊りに来るって言ってたけど。

はぁ、ダメだ・・・


ゆかりちゃんの靴をみただけなのに、どうしてこうもドキドキしちゃうんだろう。


ソワソワしながら、玄関で靴を脱いで、洗面所で手を洗っていると。

後ろから、美姫がやってきて、僕を後ろから抱きしめるように手を伸ばして来て。

僕におっぱいをムニュムニュと押し付けながら、一緒に手を洗い始め。


「姉ちゃん、洗いにくよ~」

「ふふふっ、イイじゃない、一緒に洗えば~」


「それに、ゆかりが来てるから、お姉ちゃんとイチャイチャ出来なくて、寂しいかなって思ってこうしてやってるのに?」

「なんだよそれ・・・」

「ふふっ、洗面所でこっそりいつもみたいにイチャイチャしちゃう?」

「ダメだよ・・・隣にお母さんがいるじゃんか? あと、親父だっていつくるか分からないのに・・・」

「まぁ、それもそうだね・・・」


手を洗い終わると、チェっと言って、キッチンの方へ美姫が消えて行き。

僕は、反対側の扉から玄関に戻ると、そのまま急いで二階へ駆け上がって行った。

美姫がキッチンに行って、母さん達と話をしだしたので、てっきりリビングにゆかりちゃんがいるのかと思っていたのに。


自分の部屋の扉を開けて、中に入った瞬間―――


ふわふわの白のシフォンスカートに、ふわっふわの生成のニットに身を包んだゆかりちゃんが僕のベッドの上で体育座りで本を呼んでる姿が目に飛び込んで来た。


夕日の柔らかいオレンジの光に包まれて浮かび上がるその姿は、うっすらと透けてるのではないかと思わせるくらいに、幻想的で神々しく見えて。


さらさらの綺麗なロングヘア―は光を反射して、キラキラと輝いていて、ゆかりちゃんの肌の周りを包み込む様に透過してくる光が、彼女の肌の表面をより一層美しく見せていた。


その姿は、まるで天使が僕の部屋に降臨して来たのではないかと思わせるような、それはそれは神秘的で芸術的な光景がそこにあった・・・


さらに、夕日の柔らかい光は、ゆかりちゃんの白いスカートを透過してきて、ゆかりちゃんの足のシルエットが綺麗に浮かび上がり。

そのあまりにも、綺麗なシルエットに見惚れながら、その姿を見ていると。


!? えっ!? イヤ・・・えっ!?


ベッドに座って、西日が射しこむ窓辺に寄りかかって両ひざを立てて座っているせいで。

なんとも無防備に露わになった、ゆかりちゃんのストッキング越しの純白のパンティーが丸見えになっていた。

それはそれは神秘的と言うか、もはや天使の降臨と題名をつけたくなるような光景を目にした瞬間―――


「ん? ヤッホー 元気?」

「えっ? えっと・・・なんで俺の部屋に?」

「えっ? だって、おばさんが、美姫の部屋は汚いから、アキラの部屋で待っててって言うからさ~」


ゆかりちゃんの、神秘的なパンチラをガン見しながら、僕はそう答えると。

ただただ、その美しい中にエロを含んだ、ルネッサンス時代の絵画のような写実的でいて、神聖なテーマを含み、その普遍的な美を追及したような、完璧な美に触れてしまい僕はただただ目を奪われるのみで、なにも言葉を発せなくなってしまっていると。


「ん? どうしたの・・・アキラ?」


ジーっとゆかりちゃんを見つめて、何も声を発しない僕を不思議に思ったゆかりちゃんが声を掛けて来て。

それで、ようやくハッ!っと我を取り戻した僕は・・・


「その・・・ゆかりちゃん・・・その、見えてる!」

「えっ? あっ! アハハハ、見えちゃった?」

「・・・あの・・・ごめんなさい」

「えへへ、アキラに見られちゃった。 恥ずかしいな・・・」


そんな事を言いながら、素早くスカートを整えて、ベッドの上に座り直して、持っていた本を脇に置くと。


「倒れちゃったんだって? 大丈夫なの?」

「えっ・・・うん・・・でも、だいじょうぶだよ」


ヤバイ、意識しちゃったら、なんか普通にしゃべれなくなっちゃう。


「あっ? ごめん、勝手にベッドの上に座っちゃって」

「イヤ! ゆかりちゃんなら全然平気・・・あの、毎日そこに居てくれても良いです」

「ええ? 毎日居ても良いの?」

「うん・・・ゆかりちゃんなら・・・毎日でも居て欲しいかも」


ヤバイ、俺は何を言ってるんだろう?

ドキドキして、なんか上手く頭に酸素が回ってないからか。


ドキドキしながらも、ゆかりちゃんを改めて見ていると、本当に華奢なんだな・・・

スラっとしていて、本当に綺麗だ。

足首も細いし・・・足も小さくて可愛いらしくて。


その、白のクシュっとしたソックスを履いた姿は、まるでどこかのお嬢様のようで・・・


ギャルファッションが幅を利かせるこの時代に、そんなお嬢様ルックでキラキラ輝いちゃうゆかりちゃんは、やっぱりこの世で一番美しい。

ニーハイロングブーツにミニスカのパンチラよりも、ちょっと長めのふわふわスカートからチラ見しちゃうパンツの方が最強にエロイわけで。


ニーハイロングブーツにミニスカートルックが流行ろうが、ローライズパンツにへそ出しが流行ろうが、ゆかりちゃんはずっとお嬢様ルックでいて欲しいと思うのだ。


それが、あざとい女と言われようが、何を言われてもそのままで居て欲しいと思う。


「アキラのお部屋ってなんか落ち着くよね~ 本当に毎日来ちゃおっかな~」

「え~ そんな毎日こられたら、俺毎日ドキドキしちゃって、死んじゃうかも・・・」

「ふふふっ、またそんな可愛いこと言っちゃって~ 彼女居るんでしょ? バラしちゃうぞ」


バラシても良いけど。

もし、それで僕がフラれた後は、ゆかりちゃんが責任とってくれるならそれでも全然僕は構わないけど。


でも、僕は知ってるから・・・

ゆかりちゃんは、僕が高校生の時に、僕のことなんて待ってくれず。


勝手にお嫁に行っちゃったことを・・・

僕は前の人生で知っているから、だから、ゆかりちゃんとの恋は、絶対成就しないことも僕はもう知ってるから・・・


「ん? アキラ? 顔赤いよ?」

「そう? 夕日のせいじゃない?」

「そうかな~ こっちおいで、近くで見てあげる。 具合悪いんじゃないの?」


ゆかりちゃんが、僕へポンポンとベッドを軽くたたきながら、隣に座るように促して来たので。

僕は、ゆかりちゃんに誘われるままに、トコトコトコっとベッドへ近寄ると。

ゆかりちゃんが、ポンポンっと手招きしていた場所よりも、ゆかりちゃんに近い位置に腰を降ろして、彼女にぴったりとくっついて座ると・・・


「もう、そんなにピッタリくっつかられた出来ないじゃないっと言われ」


ベッドの上でクルっと僕の方へ体を向き直したゆかりちゃんが、僕の脇の下に手を伸ばすと、よいしょっと言いながら。

むりやり、僕をベッドの上へと引き上げると、そのまま、対面で僕の事をゆかりちゃんの膝の上に座らされ。

ゆかりちゃんと目が遭って、僕はそのあまりにも可愛い顔を間近で見てしまい、緊張で固まっていると。


僕をジーっと見つめたゆかりちゃんが、ゆっくりと瞳を閉じながら、僕の顔との距離を縮めて来て。

えっ? なに? っと、戸惑う僕なんか、かまわないといった感じで、どんどん顔を近づけて・・・


えっ?

 

キス!?


ゆっくりと、近づいてくる、ゆかりちゃんの表情を見ながら、僕はただただドキドキして待っていると。

前の人生で、初めてゆかりちゃんとキスをした時の光景と、いま目の前に迫って来るゆかりちゃんの顔がシンクロして行き。


あの日みたいに・・・


本当にキスをしてくれるの?


当時の彼女と、今の彼女へ同時に思いを馳せ始めてしまい・・・

思わず、ギュッと目を瞑ってしまい。


ドキドキしながら、彼女のキスを受け入れる準備を整えていると・・・


んん?


えっ?


「う~ん、全然冷たいね? 熱が有るかと思ったのに・・・」


えっと・・・おでこ?


おでこってなんだよ!

今のは絶対に、キスをされるそれだったじゃないかよ!

はぅ~ 俺は・・・本当にバカなんじゃないのか・・・


勝手に、ゆかりちゃんにキスをされると思って。

バカみたいに目を閉じて、顎をクイっと前にだして・・・

はぁ・・・死にたい、恥ずかしすぎて、死んでしまいたい・・・


それでも、キスを待っていたなんて、ゆかりちゃんにバレるのが恥ずかしすぎる僕は、必死で誤魔化すように言葉を絞りだし。


「イヤ、だって、今外から帰って来たばっかりだから、まだ顔が冷たいのかも・・・」

「ん~ 本当だ~ ほっぺ()が冷た~い♪」


僕がキス待ちでドキドキしまくっていたなんて知りもしないゆかりちゃんは、僕の頬を両手で挟み込んで、ムニュムニュと僕に頬を弄び初めて。


「ふふふっ、お姉ちゃんが暖めてあげる。 ふふっ、アキラのほっぺ、プニプニで柔らか~い」


っと無邪気に喜んで、ゆかりちゃんが気が済むまで、僕は頬を彼女にムニムニされまくった後。

急に、ゆかりちゃんが僕をギュッと抱きしめて来て、ギュッとしたまま、僕の頭にひたすら頬を擦り付けてスリスリしてくるだけで、何も離さないゆかりちゃんに驚いてしまう。


そして、抱き着かれた拍子に、石鹸のような良い香りに包まれてしまい。

あまりに良い匂いに、僕はドキドキしながら思わず、クンカ、クンカしてしまい。

胸の中を、ゆかりちゃんの香りで満たして、幸せな気持ちになっていき。

そうすると、やってくるのがアイツだ・・・

いつも下腹部で眠っているアイツが、ヤッホーとご機嫌でムクっと起き上がって来て、ギュッと抱きしめられたゆかりちゃんのお腹辺りにムニっと食い込んでしまった。


ヤバイよ・・・また、ゆかりちゃんにバレて、こないだみたいに、またエッチっとゆかりちゃんに言われてしまう・・・

はわわわ・・・ヤバイ、マズイ・・・っと焦っていたのだが。


僕を抱きしめてから、何も話さなくなったゆかりちゃんは、僕の悪戯っ子がお腹に悪さをしていることなんて気にも止めない様子で。

ただ、ひたすら僕をギュッと抱きしめたまま、ずっと愛おしそうに僕の頭に押し付けた頬をスリスリしてくるだけだった。


ひょっとして、この間の襲われた時のトラウマでも思い出してしまったのだろうかと心配になり。

僕はゆかりちゃんの背中へ腕を回すと、彼女を落ち着かせようと、昔ゆかりちゃんが良く僕にしてくれたように、背中を摩って上げていると。


ドスドスドスと、階段を上って来る少しうるさい足音が聞こえて。

あぁ・・・美姫が2階に上がって来るっと思っていると。


「ちょっと! 何やってるのよ、あんた達!」


いきなり、部屋の扉を開けて、僕らが抱き合う姿を見て、声を張り上げた美姫に、ゆかりちゃんが反応して。


「えっ? なに?」

「なにじゃないわよ! ベッドの上で、何ヤラシイことしてるのよ?」

「ヤラシイこと? 別にアキラのこと抱っこしてただけよ? なに? 美姫どうしたの?」


ヒステリックに絡んで来る美姫に対して、昔のようにいたって冷静な受け答えをするゆかりちゃんに、イラっとした美姫が口プでは埒があかないと感じたのか、実力行使に出て来て。

ベッドに乗って来ると、僕らの間に割って入って、僕等を引きはがそうとして。


「ちょっと離れないさいよ!」

「もう! なんなの美姫!? やめてよ! アキラが怖がっちゃう!」


あ~ 懐かしいな・・・この喧嘩・・・

昔はこんな事がほぼ毎日というか。

ふふっ、本当に昔に戻ったみたいだっと、ほんわかした気持ちになって、僕はゆかりちゃんにギュッと抱き着いていると。

そんな姿を見た美姫が、今度は矛先を僕に変えて来て。


「コラ! アキラ! 離れなさない! お姉ちゃんの言う事が聞けないの!?」

「えっ!? なに、なに、なに!? ヤダよ! せっかく、ゆかりちゃんが来てくれたのに~! 離れたくない!!」

「ホラ~ 美姫! アキラも離れたくないって言ってるじゃない! せっかく、いま二人で幸せな気持ちになってたのに! 邪魔しないでよ! もう! 何しにきたの!?」


そうだ、そうだ!


「何しに来ただ!? お風呂が沸いたから、今日は人数が多いから、さっさとお風呂に入りないって言われたから来たのよ!」

「じゃあ、美姫から先に入ったら良いじゃない!」


そうだ、そうだ!


「ゆかり~ この間は、お前が少し憐れで情けを掛けてやったけど。 あんたとは少し腹を割って話さないとイケないようね~?」

「はぁ~ なによ、腹割って話すって? 別に、美姫とアキラのことで、話すことなんて何にもないわよ!」


「アキラ!」

「なに?」


「ふふふっ、お姉ちゃん、ちょ~っとコイツと話があるから。 お前、先に1人でお風呂に入ってなさいよ!」

「え~!?」

「さっさと行きなさいって! お母さんに怒られるわよ!!」


はぁ~ もう・・・なんなんだよ・・・

渋々ゆかりちゃんの膝の上から降りて、着替えを準備すると。

いがみ合う、美姫とゆかりちゃんを部屋に残して、階段を降りて行き。

洗面所で服を脱ぐと、そのまま、1人でお風呂場へ向かった。



『―――チャプン・・・ピチョン』



はぁ~ また1人・・・


せっかく、ゆかりちゃんと良い雰囲気だったのに。

それに、なんか、ゆかりちゃん、ちょっと元気なかったのに。


美姫のヤツ・・・なんなんだよ。

あそこまでヒステリックにならなくたって良いのに。


昨日は倒れて帰って来て、起きた後は、ちゃんと美樹とお風呂も一緒に入ったし。

僕のこと心配してくれて、今日は早く一緒に寝ようねと言って、何もしないで寝ようとしてくれたけど。


お風呂場で、美姫の裸を見ちゃった後に、昂った気持ちのまま眠れるはずも無くて。

今だに、美姫にエッチなことがしたいと直接言うのが、恥ずかしくて伝えることが出来ない僕は、昨日も美姫にスリスリしていつも以上に甘えておねだりして。


それで、ようやく、美姫が気づいてくれて・・・


それから、美姫といっぱいイチャイチャしてもらって、美姫だって、昨日は結構満足してたと思うのに。

ゆかりちゃんと、ちょっと抱き合ってただけなのに、あんなに目くじら立てちゃってさ。


もう、おっぱいはあんなに大きいクセに、器が小さいというか・・・


まったく、平日はいつだって一緒に居られるアドバンテージがあるんだから、あんなに怒らなくたっても良いのにな。


僕だって、別に美姫に甘えたく無いなんて、ひとことも言って無いのに・・・


美姫のバカ・・・


美姫のことだって好きなのに・・・バカ・・・



『―――ガラガラガラ! ドカドカドカ』



えっ!? なに!?



『もう、いまさら何言ってるの?』

『え~ でも、やっぱり恥ずかしいよ~』

『あんた、さっき一緒に入るって言ったじゃない! 埒が明かないんだから、直接アキラに聞こうっていったのアンタでしょ!?』

『だからって、お風呂場に乗り込んで、聞かなくたって・・・』


えっ!? 美姫にゆかりちゃん!?

俺に話を聞く? なんなのことだ!?


しかも、お風呂場に乗り込む!?


『あ~ うるさいわね! 今日は人が沢山だから、さっさとお風呂に入れってお母さんが言ってるの! 3人まとめて入ればすぐ済むでしょ? 一石二鳥よ!』


美姫? 何言ってんだお前!?

3人まとめて入るって・・・まさか、まさか、まさか、まさか、だろ!?


『―――ガチャ・・・』


嘘だろ!? 本当に来ちゃったよ!!


うぅぅぅ、直性出来ないよそんなの・・・


湯船につかっていたら、急に裸の美姫と、その後ろから、恥ずかしそうに手で前を隠したゆかりちゃんが急にお風呂場に入って来て。

あまりの出来事に、恥ずかしくなって、2人の裸を見ない様に、洗い場とは反対側を向いて、湯船の中で体育座りをして、前を隠しながら気配を消そうとしていると。


『ねえ? アキラも恥ずかしがってるよ?』

『そりゃ恥ずかしいでしょうね。 こいつ、いまだに私と一緒に入る時も、ずっと恥ずかしそうにモジモジしてるんだから。 いい加減、ここ1カ月、毎日お風呂に入ってるんだから、そろそろ慣れたら良いのに・・・』

『ちょっと! ここ1カ月ってなに? その前までは一緒に入って無かったってこと? どうしていきなり一緒に入るようになったのよ?』


『そんなの・・・女の勘?』

『なにそれ? 意味わかんないんだけど?』

『う~ん、なんかコイツさ、9月末ごろからなんか急に私に甘えてくるようになってさ~ 妙に私に優しくなって~』

『はぁ・・・』


『それでさ、元カレに急に車の中でキスされて、おっぱいを揉まれて、無理やり襲われた日にね。 アキラが優しく私を気遣ってくれたから、私も汚された体を清めたいって思って、アキラにカラダを綺麗にしてってお願いしたら、一緒にお風呂に入ってくれて~ それから、ずっと毎日一緒に入ってるんだ』

『襲われたって・・・美姫、彼氏とはもうそういう関係だと思ってたけど違ったの?』

『違うわよ、私はしばらくはカラダの関係もキスも嫌って言ってたの。 それでも良いよって言うから付き合ってたのに。 それなのに・・・アイツが急に・・・ そしたら、アキラがちょうど襲われてる場面に駆けつけてくれて、私を助けてくれて・・・それで、私のこと優しく・・・』


えっと・・・事実改ざんが凄いことになってるんだけど・・・

しかも、ゆかりちゃんちょっと本気にして、美姫に同情しちゃってるし。

って、あれか・・・美姫のヤツ・・・

お互い、男に襲われた、悲劇のヒロインで、可哀そうな立場は同じアピールして。


それでもって、お前だけが可愛そうな女だと思うなよとでも言いたそうな・・・

はぁ・・・我が姉ながら、やり口が姑息すぎる。


『さてと・・・ゆかり? さっきの決着つけましょうよ?』

『いっ、良いわよ! 決めましょう? アキラに聞いて白黒決めましょうよ! そのかわり、アキラに対する恫喝や脅しは一切なしよ!?』

『ふっ、わたしがそんな醜いことするわけないじゃない。 だいたい、あんたのそのド貧乳で私に勝てると思ってるの?』

『うるさいな! そこはアキラの好みの問題でしょ?』


なんだ、なんだ・・・いったい、この二人は何を言ってるんだ!?

白黒つけるってなんだよ!?

俺、いったい何させらるんだ!?


2人の会話を聞いて、何が起こるのか意味不明すぎて、もう目の前の壁をひたすらガン見して、平常心をキープしようとしていたところへ・・・

2人が、右側に美姫、左側にゆかりちゃんがそれぞれ、湯船に入って来て。

僕の隣で、二人揃って僕の方を向いて、裸で立ったまま、何やら上空でバチバチ睨み合ってて・・・


イヤ、イヤ、イヤ、見ようとしなくても、俺の視野角の端・・・

2人の裸が・・・しかも見ちゃいけないアソコまで・・・

2人とも少しは前を隠してよ~

もう、こんなの僕が耐えられないよ・・・


「アキラ? どっちと一緒にお風呂に入りたい?」


えっ? 美姫にいきなり言われて、思わず美姫の方を向いてしまうが。

目の前には、見てはいけないアレがいきなり目の飛び込んで来て。


マズイっと思って、反対を見ると、今度はゆかりちゃんの見てはいけないものが目に飛び込んで来て。

パニック! 完全にパニック!


この流れの着地点がまったく理解できずに、手で顔を隠して固まってしまっていると。


「ほら、アキラ? どっちのお姉ちゃんと一緒にお風呂入りたいのか決めて」

「どっ、どういうこと? なんなのこれ? 選んだらどうなっちゃうのさ?」

「アキラに選ばれた方が、今日はアキラと一緒に寝る権利があるっていう、勝負よ!」


はぁ? なんだよそれ・・・

一緒に寝る? 今日?


それなら、昨日は美姫と一緒に2人っきりで寝たし。

あんなに、沢山イチャイチャしたんだから。

今日は、ゆかりちゃんに決まってるじゃんか・・・


そう思い、なるべくゆかりちゃんの裸を見ない様にしながら、ゆかりちゃんの方へスススッと移動して、ゆかりちゃんの太腿にぴたっと抱き着いた。


「うっそ・・・アキラ?」

「ふっふ~ん、どう美姫? アキラは、私と一緒が良いみたいよ? これで白黒ついたわね?」


すると選ばれて先にテンションが上がったゆかりちゃんが、ざぶんと湯船に浸かると、僕のことがギュッとだきしめるものだから。

僕の下腹部のアイツに緊急招集が掛かり、『トーウ! 私が来た!』っと堂々と勢いよく仁王立ちして、それがゆかりちゃんのお腹にグイッと・・・


そして、裸で抱き合う僕等を見て、取り乱した美姫が、ゆかりちゃんと僕を引きはがそうと、湯船に入って来て、僕を取り合うように、ギュッと双方から抱きつかれてしまい。


前からゆかりちゃん、背中から美姫と・・・二人の強烈なおっぱいに挟まれて、僕はもう・・・お湯以外のモノに溺れそうになり。

こんな状態で、平静を取り繕うことなんて無理というか・・・


なんなんだよこの最高なハーレム状態は!!

てか、こんなのまだ、心の準備が・・・


はぁ・・・ダメだ、俺・・・

こんな可愛いお姉ちゃんに挟まれて、もみくちゃにされるとか。

ダメ・・・もう、俺、今日死んでも人生悔いがないかもしれない・・・


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― 新着の感想 ―
[良い点] こんなに女の子を夢中にさせて2人目の女の子にフラフラしちゃうのかと思うと複雑w [一言] 100話おめでとうございます!
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