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#05 睡眠調理

 まだ、母は起きていない。こんなに早く起きたのは、初めてだ。母より先に目が覚めたのは、初めてだと思う。

 一夜づけだと、スッキリ起きられるのかもしれない。今は、特に料理を覚えた感はない。

 でも、なんか出来そうな気がする。やれそうな気がする。


 考えずとも、手際よく調理が出来ていた。こんなに、キャベツの千切りが上手いんだ。こんなに、フライパンで食材を上手く踊らせられるんだ。

 包丁のコツも、フライパンの振りのコツも、本に書かれていた記憶はない。

 よく分からない。なのに、なんか出来ている。それが、一夜づけ能力ってやつか。


 眠りのなかで、試行錯誤したのだろう。眠りのなかで、上手く整理したりしたのだろう。完璧だった。

 料理が好きだ。だから、頭痛もない。好きではないものを勉強したときは、頭痛がした。やはり、そういうことか。

 30分で、6品できた。自分が、一番驚いている。そう思う。


 そこに、母が起きてきた。寝惚けているわけではなさそう。でも、口が半開きだった。

 料理を見た瞬間に、目を見開いた。完全に、そこで目が覚めたのだろう。

 そりゃそうだ。料理ほぼ未経験の息子。それが、急に朝、色とりどりの料理を、テーブルに並べ出したのだから。

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