第八話!!!!!!「第二印象は第一印象以上に大事とはたまに聞くぞ!それはそれとして第一印象を疎かにしても良いわけではないから結局どっちも大事だぞ!」
オープニングテーマ『みんなの寧々尻くん!!!!!!!!!!!!!!!!!』
♪みんなのためにやってきた
悪と戦う真っ赤なハート
スーパーヒーロー! \寧々尻く~ん/
第八話!!!!!!
「第二印象は第一印象以上に大事とはたまに聞くぞ!それはそれとして第一印象を疎かにしても良いわけではないから結局どっちも大事だぞ!」
ナレーション「スーパーヒーロー寧々尻 博嗣(ねねじり ひろし)は、
コンビニで夜食を買った帰り道、
今日の戦いでアリーヌから伝えられた真実のことを思い出していた」
-----
アリーヌ「まず最初に、今攫われていった"あの"くるみちゃんの本当の名前は、
メルティナ・リィ・ルミネ。 元々はただの人形なのです。
甘風くるみとはラジット・透ハドラという狂人がその人形と融合させた人間の名前。
そして、その"本物"の甘風くるみは既に故人です。
ただし、その性格や言動は融合元の人間の影響を受けるので、
メルティナの数々の問題行動…コホン、
言動は甘風くるみの生前の思念等から発したものですが…まぁそれは置いておきましょう」
寧々尻くん「甘風が人形…!!!!?本物の甘風くるみは死んでいる…!!!??」
アリーヌ「ええ、それからあの『怪しきもの』とメルティナについてですが、
強制怪人化ドラッグとやらがメルティナに効かなかったのは間違いなく、
あの薬が人間用に開発されたものだからでしょう、
人間用のものを人形に使っても効果はありません。
ですが、『メルティナの中にいる甘風くるみ』には効いた。
だから意識を失ってしまったのだと考えられます。
そして、メルティナは攫われても無事に帰って来る事に関してですが、
メルティナには、…わたくしもそうなのですが、
自動で発動する防御・防衛機能のような能力が備えられているのです。
これはメルティナとわたくしをこのような身体に改造したラジットという奇人変人が、
『自分の所有物に他者が介入できないよう、下手な介入をするものは容赦なく焼き尽くす』という、
…そもそもラジットの物でもないのに、そういう能力をわたくし達に与えたのです。
たとえば、双刻くんがわたくしに何かおかしな真似をするなら、彼は死ぬでしょうね。
とりあえずは以上です。 …他にまだ何かわたくしに聞きたい事はありますか」
寧々尻くん「……………すまない!!!!
頭の整理をさせてくれないか!!!!」
アリーヌ「ええ、構いません。 正直わたくしも自分で話しておきながら、
何か自分が妙な中二病にでもなってしまったような感覚なのです。
もしも頭の中と…心の整理がついた時に、
また何かあればお答えしましょう」
寧々尻くん「ああ!!!!かたじけない!!!!!」
アリーヌ「メルティナの事は彼女自身に任せても問題ないでしょう。
もし何か悪いことをされそうなら、
それこそラジットという誘拐犯が何もしないわけがありません。
それはそれとして、あの『怪しきもの』を放置しておくわけにもいきません。
今日はもう休んで、明日の朝9時、わたくしの家で作戦会議をしませんか」
寧々尻くん「ああ!!!!わかった!!!!
だが!!!!!!」
アリーヌ「何か、問題でも?」
寧々尻くん「異性と二人きりでは会議に集中できなくなるのだ!!!!すまない!!!!
あとあなたと二人きりになったことが知られたら私は志記に殺されてしまう!!!!」
アリーヌ「ではその双刻くんでもいいので連れてきてください」
寧々尻くん「ああ!!!!………志記でもいいのか!!!??」
アリーヌ「あなたが集中出来なくなっては作成会議する意味もありません。
それに、双刻くんならラジットよりかはマシです」
寧々尻くん「心得た!!!!!
最後に湖城!!!!」
アリーヌ「何でしょう」
寧々尻くん「さっきから思っていたが!!!!
甘風を助けなくても良いとは少し冷たくないか!!!!!!」
アリーヌ「…そう感じさせてしまう事を否定はしません。
ですがわたくしは、メルティナの中に眠っているわたくし以上の力を信じているのです」
--------------------CM用だった空間--------------------
???「これがドラッグが効かないというサンプルか…思いのほか体重が軽いな…」ズルズル…
メルティナ「……………」
???「まずは、この実験に失敗した怪人軍団の中にでも放り込んでおくか」ポイッ
クジラ怪人ヤマキア「がおー」
クモ怪人フィールン「がおー」
インパラ怪人ナイヴィ「がおー」
メルティナ「…………………」パチ
クジラ怪人ヤマキア「がおー?」
--------------------CM用だった空間終わり---------------
ナレーション「夜食を済ませ、風呂に入り、
寧々尻は布団の中に潜りこんだ。
そしてもう一度、甘風くるみを思い出せという桃香の言葉について考えていた」
寧々尻くん「(甘風くるみ……桃香が言っていた甘風くるみは、
メルティナの事ではなかったのかもしれない…。
確かメルティナは、
私とは万引きの一件以前に私と会ったことはなかったと言っていた…。
万引きの件はまだそこそこ引っかかるが…。
しかし、思い出すべきが本物の甘風くるみだったとしても、私は思い当たらない…。
名前だけは最初に聞いた時からなんとなく覚えがあるし、
ナレさんもそう言っていたから間違いないのだが…。
湖城はメルティナの言動は甘風くるみの思念等から起こったものだと言っていたが、
あんな過激な女子に遭遇していたら、絶対に記憶に残っている…。
私の中にあるそんな記憶など…。
"そなたが異性の家に上がり込んだのは別に今日が初めてでもないからな。"
…わからない)」
(『んー? …ねえ、気になる…?』)
寧々尻くん「!!!!!(なんだか、今記憶の中で、何かがかすった…。
あれは…誰だったか…たしか中学時代のクラスメイトで…名前は…)」
寧々尻くん「ZZz…」
☆-----☆
桃香「全く、一番大事なところで寝落ちとは情けない」
寧々尻くん「桃香…! ちょうど良かった」
桃香「言っておくが甘風くるみについては教えんぞ、
そなただけの力で思い出さないとあの少女は報われん」
寧々尻くん「問題ない。 甘風のことを、少し思い出した。
その代わりに、あなたのことについてもっと教えて欲しい」
桃香「…それもあの少女が報われんからやめておくわ。
その代わりに、湖城雨音の情報でもやろう」
寧々尻くん「湖城の…彼女は一体何なんだ?
あなたのことも知っているようだが」
桃香「…寧々尻、異世界転生というものを知っておるか」
寧々尻くん「…そのフレーズをこの作品で聞くとは思っていなかった」
桃香「そうだ、湖城雨音はラジットに、異世界に誘拐された。
あの小娘は異世界転生をして、そして自分の世界に帰ってきたのだ。
言うなればあれは自分の物語の冒険が完結し、
この世界で2週目の冒険に出てる他作品のゲスト主人公のようなものだ」
寧々尻くん「ちょっと待ってくれ、
突然別の物語が流れ込んで来たみたいで困惑しかしないぞ」
桃香「ま、そうなるのも当然だな。 聞き流しでも良いからとりあえず聞くが良い。
湖城雨音の物語は、ラスボスの元まで辿り着く所まで来ていた。
だが、肝心のラスボスがわらわと同じくメタを司れるラジットで、
倒しても負けを認めてもらえず中途半端に物語が終了し、
この世界に帰って来てもまたラジット退治しないといけなくなった。
ラジットは自分が負けた瞬間、湖城雨音の物語を強制的に打ち切ったのだ」
寧々尻くん「一応、打ち切り作品か…」ホッ
桃香「(なんか胸を撫でおろしておるな…。)
安心しろ寧々尻、
わらわは負けを認められないラジットと違ってお前には素直に倒されてやる」
寧々尻くん「それはしない。
…私は、あなたを倒さないと決めた」
桃香「…相変わらず強情な奴だ、その意志が続くと良いがな。」
寧々尻くん「…それで、湖城のトンデモ設定ビームはそれで終わりか?」
桃香「悪いがまだ終わらんよ。
そもそも、元を辿れば湖城雨音の父親が他の世界に異世界転生していた人間だ。
異世界を救った後、転生先の世界で貴族の地位を与えられたようだが、
訳あってこの世界に帰ってきたことがあってな、湖城雨音はその時に生を受けた子だ」
寧々尻くん「湖城の血統と人生なんかおかしい」
桃香「そしてラジットはその父親の血を持つ湖城に目を付けた。
湖城が連れていかれた先は、父親と同じ世界だったのだ。
一応話しておくと、ラジットもそれなりに複雑な誕生と事情を持った奴でな。
湖城を誘拐し、湖城を自身の禁術を継ぐ魔術師に育てたのだ。
何故湖城が魔法少女を名乗っているのかについては流石に知らん。
別に湖城の物語に戦闘シーンは無いし、
それがラジットの趣味か湖城の趣味かわらわの知るところではないからの。
とりあえず今あの小娘はラジットやその他諸々に対して溜まったストレスを、
魔法少女になることで晴らしてエンジョイしながら生きている。」
寧々尻くん「あのアリジェンなんとかみたいな変な名前で晴らしてたのか…
そこそこまともな方だと思ってたのに結局他のキャラとそんなに変わらない変人だな…」
桃香「とりあえず何故かお前に手を貸してくれてるっぽいから仲良くしておけ」
寧々尻くん「なんか色々知ったらメアリー・スーみたいに感じてきて不快感がすごいからいやだ」
桃香「ごめん今フフッてなったわ」
☆-----☆
ナレーション「そして翌朝…」
湖城「さて、それでは会議をはじめましょうか」
寧々尻くん「………………ああ!!!!!」
湖城「…?」
双刻「博嗣、なんだ今の間は」
寧々尻くん「いや!!!!!!なんでもない!!!!!!!」
続く
-----
エンディングテーマ『静かにして…』
♪愛ってなぁに…
憎しみってなぁに…
それを知るには世界は騒がしくて…
-----
次回予告!!!!!!!!!!!!!
湖城「寧々尻くん、突然ですが少しよろしいでしょうか」
寧々尻くん「な…何だ!!!!!??本編はもう終わっているぞ!?!!!!」
湖城「実は、仮面の女から聞いたのですが。
寧々尻くんがわたくしのことを陰でメアリー・スーと呼んでいたと聞きましてね」
寧々尻くん「!? 桃香!!!!!!あなたも笑っていただろう!!!!!
何故だ!!!!!何故湖城に告げ口のような真似を!!!!!!
桃香!!!!!!答えてくれ!!!!!
頼む!!!!!」
湖城「安心してください。 今のはちょっとしたジョークです。
…別にいいですよ。 わたくしの物語は打ち切られました。
今更、どんな不名誉だとしても、打ち切りの悲しみを上回るものはありません」
寧々尻くん「湖城…!!!!!」
湖城「今のわたくしはせめてラジットを倒せればそれでいい。
そのためなら、メアリー・スーと呼ばれたって構いません」
寧々尻くん「湖城…私も、不快などと言ってすまなかった!!!!!」
湖城「寧々尻くん…」
寧々尻くん「お詫びに志記が流石雨音様とあなたにコールを送ろう!!!!!」
双刻「なんか突然行動を指図された」
湖城「嫌がらせですか…困りましたね」
寧々尻くん「では志記!!!!!さすあまコールを湖城に!!!!!」
ドゴッ(寧々尻を殴る音)
双刻「博嗣、…もう少しだけ素直になれよ。
雨音様、申し訳ありません。
こいつ割と不器用なんですよ。
打ち解けてきた異性には意外とツンデレになる奴なんです(殺)。 許してやってください」
寧々尻くん「うっ…!!!!志記!!!!やめてくれ!!!!
そう言われると何だか恥ずかしい!!!!!
いやその!!!!!湖城には確かにすまないのだが!!!!!!」
湖城「あら、それはなんだか意外ですね」
寧々尻くん「うぅうぅん…!!!!///」
双刻「あと俺どっちかというと自分が言うより雨音様に流石志記くんって言われたいです」チラッ(視線)
寧々尻くん「(こいつ…)」
湖城「(さりげなく名前で呼べとも言われてる気がするわ…)」
双刻「えへっ」
次回も!!!!レッツアツアツ!!!!!!