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第10.5話:深夜の集会

剣と魔法が物語の中心では無い、ファンタジーを目指します。


戦闘シーンや格闘シーンが苦手ですので、極力少なくしていきます。


深夜0時。


マスター達が寝静まった神殿では、ある会議が始まります。

猫獣人も参加しますけど、猫の集会じゃありません。


ダナン神殿召喚の間、その隣の部屋が会場です。

部屋に入って議長席に着いたら、出席人数を確認します。

3人は入院しているから18人、全員出席していますね。



「 それでは、エージェント報告会を始めます 」


報告会は神殿が主催して毎晩行います。

報告の内容は ”今日のマスター” 

今日マスターになにが在ったかを報告する会議です。


進行役は神官長である私、ドリーの役目。


「 最初に、マスターマリアの報告をお願いします 」


エージェントが立ち上がって報告します。


「 マスターマリアは、マスターエリザベスと共に服飾系の工房を見学したにゃ。 そのまま服屋さんで仕事をするって言ってたにゃ 」


「 2人とも同じ店で働くのですね? 」


「 にゃ。 金貨を貯めて自分達の工房を持つまでにゃ、そのお店で働くって言ってたにゃ 」


「 判りました。 エージェントの使命を忘れないで、マスターのお手伝いをお願いします 」


問題は在りませんね。


「 次はマスターエリザベスですが。 マスターマリアとご一緒されているので、今回は報告無しでいいでしょう 」


「 判ったにゃ、ドリー神官長 」



報告は、マスターの機力の多い順に聞いていきます。

機力が多いほど影響も大きいですからね。


犯罪を犯すような方は、神がマスターとしてお認めになりません。

ですから、犯罪を犯すマスターはいません。

心配なのは、マスターが狙われたり犯罪に巻き込まれること。

他の国だったり、犯罪組織だったり。


神殿と国がマスターの後ろ盾になっていますから、ほぼ大丈夫なのですが。

それでも手を出してくる愚か者が居るかも知れませんから、気は抜けません。




「 報告は以上です 」


「 ありがとうございます、エージェント次郎 」


次のマスターが問題です。

いえ、犯罪を犯したんじゃ無いですし、良いことなんですが。


「 エージェントチル。 報告を 」


「 はい。 今日マスターは、ワイバーン(仮)を倒し、王都に平和を取り戻しました! 以上です! 」


エージェント達から寄せられる、賞賛と拍手。

ワイバーン(仮)は、マスターグレイによって討伐されました。

王都の住人や国にとっては重要な事です、でももっと大事な報告が抜けています。


「 エージェントチル。 他には何か在りませんでしたか? 」


拍手が止み、静かになってからもう一度確認します。


「 他に・・・・・・ワイバーン(仮)のお肉が美味しかったとか? 」


「 ええ! ワイバーン(仮)のお肉は美味しいですからね! ジューシーですけどしつこくなく、いくらでも食べられますし・・・・・・ 」


いけません、夜中に食べるとお腹に脂肪が付いてしまいます。

いえ、そうではなくて!


「 ガードの報告では、冒険者ギルドに行ったそうですね? 」


ガード。

マスターとエージェントを陰から見守る存在。


何か在ったら神殿へ報告に来る、脚の速い獣人。

何か在ったらマスターとエージェントの盾となり、時間を稼ぐ獣人。

常に2人が陰から見守っています。


盾の獣人が時間を稼いでいる間に、マスターとエージェントにお逃げ頂きます。

報告を受けた神殿からは救出チームが急行します。

お2人を守る鉄壁の布陣です。


それ以外に、お2人の動向を神殿に報告する任務もあります。



「 はい。 マスターと冒険者ギルドに行きました。 でも、マスターは冒険者にはならないと言ってました 」


「 ギルドマスターに、しつこく勧誘されたと聞いていますが? 」


「 マスターは、それで嫌になったみたいです。 ・・・・・・あと、ギルドの臭いを嗅いで、気分が悪くなってました 」



エージェントはマスターの体調の変化が判ります。

今日一番重要なのはその情報です。


「 ガイソウには、神殿から直接警告しておきます。 明日以降そのような事は在りませんから安心して下さい 」


マスターに仕事を強制するなど、在ってはなりません。

ガイソウが言う事を聞かなければ、その時彼は神殿の力を思い知ることになるでしょう。


「 判りました 」


「 皆さん覚えていますか? マスターに仕事を強制してはいけません。 自由を奪ってもいけません 」


みんな、頷いていますね。


「 それともう一つ。 マスターの健康に注意しなければいけません。 皆さんにはそれが判るはずです。 ですから、本来ならマスターグレイが気分が悪くなった時に、ギルドを出るべきでした 」


チルの尻尾が垂れてしまいましたが、重要な事です。


「 マスターの健康には注意して下さい。 薬や治療院が無いときは、直ぐガードに連絡すること。 良いですね? 」


「「「 判りました神官長! 」」」

「「 判ったにゃ神官長! 」」



「 ですが。 落ち込んだエージェントチルを元気づけるために、マスターは魔法屋に寄ることにしたんでしょう? エージェントチル 」


「 はい、そうだと思います 」


「 それが、ワイバーン(仮)の討伐に繋がりました。 機力に注目しがちですが、マスターはとても幸運だと言うことも忘れてはいけません 」


「「「 ・・・・・・ 」」」


「 マスターに強制してはいけない、マスターの自由を奪ってはいけない。 でないと2度とこちらに来てくれなくなるから、と皆さんは聞いていますね? 」


「「「 はい! 」」」

「「 にゃ! 」」


「 マスターはとても幸運なのです、もちろんエージェントの皆さんも。 あり得ないほど幸運なマスターが、自由に行動するとどうなるか。 判りますか? エージェントチル 」


「 幸せが来る、でしょうか? 」


「 その通りです! 強制されないマスターの自由行動は、幸運を招きます。 ”犬も歩けば棒に当たる” ですね! 」


犬獣人ですからね、判りやすいでしょう。


「 あの、ドリー神官長。 おねだりもダメなんでしょうか? 」


「 問題在りませんよエージェントチル。 マスターにおねだり出来るのも、エージェントの特権です 」


「 判りました! 」


チルの機嫌も戻ったようですね。



「 それでは、次。 エージェント・・・ 」




報告会はまだまだ続く。


気が付かれた点など在りましたら、読後の感想をお待ちしています。

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