年代ジャンプ
「マスター、来ますよ。避けてください」
エイダが何か言い始めたが無視だ無視。だいたい体が全部埋まってる。
「では仕方ありません。プランB起動」
ビキキッと何かが凍るような音がして周囲のマグマが岩になった。動けませよエイダさん?
と思う間もなくゴに点々をいくつも付けたような音が聞こえると同時に、体が宙に投げ出された。周りの岩石ごと。え?我1.3トンぞ?
それからしばらくして、本当にしばらくしてドーン!着陸!
上手い具合にパカッと割れて俺、登場!
で、何がどうしたの?エイダさん?
「過去の地球と同じく、ジャイアントインパクトが起きた模様です。周囲を冷やしてマグマを岩石塊に変え、吹き飛ばされたまま5億年程地球の周囲を漂っておりました。」
しばらくって5億年かよ!よく俺無事だな!
「年代ジャンプしましたので表記上は問題ありません」
年代ジャンプってロ〇サガかよ!あれは長くても200年位だし、人が変わってるだろ!
表記上はって何だよ!俺は文章中の人物かよ!
「そうです」そうかよ!
「それより」なんだ今度は「足元が熔けています。ご注意下さい。」またか!
なんだか実存上の疑問を抱えつつ、俺は今度こそ、マグマから逃げ出したのであった。
これが後のモモタロ・伝説です