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金?の力で無双する異世界転生譚  作者: 世難(せなん)
第三章 〜『胎動』〜
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『精霊術が出来るまで・その1』

 アスガンティアで妖精(フェアリー)は稀少な存在だ。


 召喚に応じ参上した妖精x4。『賓客』として迎えるのに、契約陣以外の光源が無い真っ暗な部屋は、どう考えても適していない。なので、我が家のオープンスペースに正式にお招きする運びとなりました。


 二階の通路……というか広場だな。北側の私室が並ぶ区画の前にある広い空間。ここが、我が家のお食事兼談話スペースに相当する場所だ。



挿絵(By みてみん)



 シャリアがテキパキと体裁を整えた茶席。俺の着席を皮切りに、全員が思い思いの席に着いた。


(……肩身が狭い)


 矮人族(ドワーフ)が一人。


 長耳族(エルフ)が一人。


 妖精(フェアリー)が五人。


 その全員が『女性』である。野郎は俺一匹だけですよ? 落ち着かなくてもぞもぞします。


(……ま、それだけが理由じゃ無えけどな)


 俺の膝上で眠りこける二つ(・・)の重しに、一堂の視線が集中する中、



「……え〜と、紹介するわね?」

「……どうぞ」



 ナスタが微妙な空気を変えるべく、議長を買って出た。



「先ずは水の妖精、『シーレ』」

「シーレです。アーリス卿とお呼びした方が宜しいかしら?」

「いえ、お気になさらず」



 いかにも『才女』って感じの妖精で、判定は『B』。クセのない長い髪を後ろに流して、前髪をカチューシャで上げた、おでこ美人さんである。しかも眼鏡っ子。……意味あんのかな、あの眼鏡。



「隣りに居るのが木の妖精で、名前は『パルナ』」

「パルナよ。よろしく〜」

「よろしくお願いします」



 のんびりお姉さんっぽいのが木の妖精さんらしい。判定は『D』で、ここに居る妖精‘s(フェアリーズ)の中では、上から2番目の標高を誇る方だ。髪はシーレと同じロングだが、パルナさんの方はウェーブがかっているので、口調も相まって柔らかい印象が強い。……怒らせると怖そうだな〜。



「んで、そっちでリリアを椅子にしているのが、火の妖精の『キサラ』ね」

「おう! よろしくな!」

「よろしくです」



 リリアに抱えられたシャルルの上に座って、シャキッと片手を上げる勝気な妖精。判定は最小の『A』。髪の長さはナスタと同じぐらいだろうか? セミロングの下に、ファイアーパターンのバンダナのような物が見える。……どんなセンスかと。



「……そして最後に、今あんたの上でトリアと並んで丸まってるのが土の妖精。名前は『テルコ』」

「……み」「……うにゅ……」

「………………」



 登場早々「……眠い」と(のたま)い、俺が座るや否や、「待ってました!」と言わんばかりに、トリアと一緒に膝上を占拠しやがった土の妖精さん。……呆気にとられて反応出来ませんでしたとも、ええ。


(う〜ん、デカい)


 判定は驚愕の『E』。横に(うずくま)る感じで腕を枕に寝ているのだが、その腕に押し出されて霊峰(おっぱい)の存在感が素敵な事になっています。妖精の服は総じて薄く、身体の線が出易いので目のやり場に困る。


(……さて、どうしたもんかな)


 起こすのも退かすのも気が引ける。気持ち良さそうに爆眠してやがんな〜、と寝顔を見ていて、改めて気付いた。


(……妖精の耳って、みんな尖ってんだよな)


 ショートヘアーからちょこんと見える俺の親指くらいの大きさの小っちゃい耳。他の4人もそうだが、人間のように丸くない。……長耳族(エルフ)程長い訳でもないけど。


(………………)


 何となく、ちょんっと触ってみると、ピクピクと反応が返ってきた。おもしろ〜。



「……何してんの?」

「ほえ?…………あ」



 女性陣の視線が俺に集中していた。むっちゃ気まずい。



「な・に・し・て・ん・の?」

「……ちょっと()寝顔が()可愛かったので()



 下手に誤魔化すのもあれかな〜とか思ったので、行動に至った動機を簡潔に吐露してみた。



「……はぁ、もういいわ。シーレ、精霊術について説明お願い」



 深いため息と共に、ナスタが被りを振りながらシーレに発言を譲った。



「端的に結論から申し上げると、人間の王族と五精族(エレメント)の間に繋がりはありません」

「そうなんですか?」

「はい」

「……じゃあ、何で五精族(エレメント)の術が王族から公開されるんでしょうか?」



 おかしいやろがい。



「新しい精霊術は『託宣』で五精族(エレメント)に届きます」

「……託宣?」

「ええ、神様から届くのです」



……きな臭くなって参りました。


 トリアとテルコちゃんを落とさないように気を付けながら、身をぐぐっと乗り出して、シーレに「詳しく」と先を促す。



「まず、私達宛てに神様から託宣が “スーッ” と流れて来ます」

「…………へ?」


「流れてきた託宣は、所定の場所で “ピタッ” と止まりますので、それを “ポンッ” と開くと、中には精霊術の原案が……「ちょぉ待てや」



 擬音が多過ぎんだろ。会話のキャッチボールが成立しないので、感覚オンリーの発言は控えて欲しい。



「や〜ね〜、シーレちゃん。それじゃあ人間さんには伝わらないわよ?」



 俺の戸惑いを悟ったのか、横からパルナさんが助け舟を出してくれた。……助かるよマジで。今のじゃ何もわからんし。



「こう……“ふ〜っ” て来て、“ふわっ” とした所で、“ひらっ” と開くのよ〜」



……助かりませんでした。パルナさんもボールを前ではなく、真下に投げる方だったらしい。



「シーレもパルナもわかって無えなぁ! “ドーッ” “デンッ” “バンッ” って感じだろ! なあ!?」



 なあ!? とか俺に振るなよ。わかんねーよ。



「どうです? “スーッ” が一番判り易いでしょう?」

「い〜え! “ふ〜っ” て感じよ!」

「いっつも “ドーッ” って来てんじゃねーかよ!」

「そうかしら? “ひゅ〜” が一番近くない?」

「……ムニャムニャ……」

「………………」



 俺さ……精霊は話せないから共同研究は難しいかもだけど、妖精とならワンチャン有るんじゃね? とか思ってたんだよ。ノーチャンだったな。


 説明が感覚的な表現になるのは、ナスタの性格によるものでは無く、妖精全般の特徴であったらしい。


……どうしよう、この状況。

見取り図は未完成です。(すまぬ)


作中でごちゃごちゃ描写されるよりはイメージしやすいんじゃないかな〜と。(;´Д`A


字が小っちゃいですが、著者の環境では読めるので、取り敢えずこれで行きます。


左が1Fで、右が2F。


建具の大きさからの寸法逆算はしないで下さい。拡大と縮小に限界のあるツールだったので、一枚に収める為に最初から小さく作ってますんで。

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